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多職種協働チームアプローチを精神科医療に適用。外来治療、入院治療の事例を掲載し、家族との関わりやケースカンファレンスも解説。(保健医療心理学特論第3回)♯放送大学講義録

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今回の内容は、保険医療領域だけでなく、心理職が携わるすべての領域で必要とされる多職種協働チームアプローチについて取り上げます。講義の内容として、精神科医療領域に焦点を当てます。

精神科医療は外来治療と入院治療に大きく分けられます。まずは外来治療における多職種協働チームアプローチについて、地域のクリニックと病院のデイケアの実践例を紹介します。次に、入院治療における実践に焦点を当てます。

また、治療プロセスにおける家族との関わりも重要な要素として考慮します。最後に、ケースカンファレンスを例に、多職種協働およびチームアプローチの具体的な実践形式について考察します。

具体的な内容に入る前に、多職種協働及びチームアプローチについて概説します。こちらは印刷教材に掲載した図を用いて、協働、連携、チームという用語について説明します。援助者a、b、c、dがいる状況で、これら多様な援助者や職種が横の繋がり(この図で言うと横の矢印)を通じて連絡調整を行います。そして、援助者だけでなく本人や家族などの非援助者も交えて、共通の目的のために計画や作業を行うことを「協働」と捉えます。また、チームについては、各援助者や職種の職務内容とその協働作業全体を指すものとして説明します。