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バレエ教育の進化と国内外の課題分析。(舞台芸術の魅力第5回)#放送大学講義録

-----講義録始め------

 

「例えば、過去50年から70、80年の間にバレエを学んでいる若い人たちには大きな変化があります。昔の人と今の人との違いは顕著ですか?それとも、どの時代でもバレエを志す子供たちは似ていますか?」

「いえ、プロポーションは昔とは全然違って、大きく改善しています。技術面においては非常に熱心に取り組んでいますが、見えない部分の学習が難しいのです。見えない部分が重要で、技術はその瞬間に集中しますが、技術の背後にあることへの対処はなかなか難しいです。

環境の欠如も問題です。バレエ学校などの環境が整っていると、長期間にわたって教えを受けることができます。しかし、学校が終わってから教室で1時間半稽古し、その後で勉強しなければならないような状況では、目に見えることしか学べません。

これは海外の国立バレエ学校の状況とは異なります。日本人は非常に勤勉で、バレエを心から愛していて、海外の人たちよりもそれを好むかもしれません。逆に、資金が乏しいにもかかわらず続けるのは、本当に好きでなければ無理です。海外では「あなたはバレエをやるべき人」と選ばれることがありますが、日本では自分の意志で好きでやっている人が多いです。ですから、たくさんの人がバレエをしていて、その中から優れたダンサーが現れることを期待していますが、やはり国立のバレエ学校の設立が望まれています。」