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東アジア近世近代史を学ぶにあたって(東アジア近世近代史研究第1回)

講師によって考え方がバラバラだということはよくわかった。だからこそ歴史学は面白いとも言える訳だけど。

 

東アジア。地理的範囲。概ね中国と朝鮮に重点を。近世近代。中国は宋代から中華人民共和国の成立まで。朝鮮は朝鮮王朝の始めから近代まで。第2次世界大戦の終了まで。歴史の進み方の違い、歴史解釈の方向の違い。地域の違いや研究者の個性。歴史の流れ方と研究の方法、史料の解読方法といった歴史研究の方法。今回は歴史研究の方法。中国近世。宋から清まで。朝鮮の近世史。朝鮮王朝の。帝国主義の侵略にさらされた時期から第2次世界大戦の終わりまで。植民地時代の朝鮮。網羅的にもしていない。歴史の知識は必要だが、知識を幾ら集めても研究にはならない。ただの断片。史料を読みこなして様々方法論を駆使して新しい歴史を描く。基礎は歴史学にとどまらない。近代科学のあらゆる分野に。広い範囲の基礎。書斎に留まっている訳でもない。史料と現場。他の研究者と討議する。研究者的個性の違い。研究方法の違い。史料と現場という共通性。
中国史は変化を読み取りづらい?高校の世界史教科書からのimageは?日本や西洋と比べメリハリがない。古代や中世近世、近代と現代といった、はっきりした時代区分に沿って書かれることが多い。産業革命を含めて四時代区分にすることもある。そもそも古代やらの時代区分を中国史ではあまり使わない。帝国間の違いがはっきりしない。時代区分に分けるのも無理がある。無理矢理に切り取ったり繋いだりしている。中国史として固有なものが無い。世界の各地各地の歴史を細切れにして書いている。世界の一体化が合言葉。どのように一体化したのか。現代はグローバル化の時代。交流が前面に出ているので。近代以前は日本史やEuropa史とは似ていない。固有なものが分かりづらい。統一したイメージがない。高校の教科書では世界の一体化に重きを置く。交流を重視するので、固有なものが掴みづらい。固有なものを話す。メリハリがないことこそ固有なもの。強靭な持続力が中国史の特徴。無理にメリハリをつけることはしない。ではずっと同じような国家であり社会であったか?最大の変化は8世紀から10世紀。唐代の中頃から宋代の始め。近代を迎える以前の中国社会。現代日本に生きる我々には、中国や韓国での分かりづらさを感じる。交流や西洋を追いかけたにもかかわらず・中国史朝鮮史に固有なものを充分に理解していないから。中国史の型の理解を。中国史を一体化する世界の一部として見ると共に、固有なものを見つめる。複眼的に。
1392年からの朝鮮王朝の話から。朝鮮近世。最新の研究成果を。歴史的社会的特色。通説を無批判に鵜呑みにしない。史料や論理によって歴史的な過程の再検証を。歴史研究の方法についても。高麗からの権力を奪い取る過程を。歴史的意味を。新たな政治史研究の可能性を。士の在り方を。儒教が大きな要因。祭祀。継承する男子が居なければ養子を。祭祀の継承。朝鮮社会の特質。戸籍台帳の記述から。様々な身分の者が住んでいた。朝鮮半島という地理的範囲に閉じ込めない。国史だけではない。現実の歴史は朝鮮半島のみならず、周辺の国々の外部との交流も把握しなければ。様々な交流が在る。国内の事情だけではない。他の地域との比較も重要。特色が浮かび上がる。比較対象は多ければ更に良い。各地域に通底している社会的な特徴が。様々な分野の知識を貪欲に。歴史学は様々な学問を導入して、歴史的時間的に。特色は史料。史料的な根拠を欠いた歴史は思い込みでしか無い。他の領域の学問と協力して。歴史学の固有性は史料が基盤。文献資料の読み解きを。
中国近代。現代中国の変化。内政や外交を理解するには近現代の知識が必要。歴史認識問題。中国に即して。1982年に施行された現行憲法の。憲法に歴史認識が。悠久な歴史。様々な革命を。1840年。阿片戦争以降。半植民半封建。脱することが出来たのは共産党の成果。憲法前文の歴史観。辛亥革命でも変化はせず。アヘン戦争が近代化の始まり。事実上独立を失っている。憲法は公的なもの。五四運動。現代史の始まりとされたことが多かった。過渡期が。毛沢東の理論。マルクス主義的発展段階論。中国においては異なる時代区分も。現代史の始まりは中華人民共和国の建国とされることも。改革開放にする人も。毛沢東の新民主主義論。清王朝が衰える。日清戦争の敗北。義和団の乱。留学。袁世凱の時代。20年代に国民革命。国民党の主導。南京国民政府。42年末から戦後構想が。党があって国がある。カイロ会談。蒋介石。どのように勝利したか。国共内戦。共産党は何故勝利したか。
19世紀末から20世紀、朝鮮の近代の性格。1860年代70年代から、1945年まで。朝鮮政府は西洋の衝撃を経て、日朝修好条規で改革路線。近代化を推し進める。大韓帝国の内政外交が日本に。韓国併合。武断政治。三・一運動。皇民化政策。近代という言葉。単に時代区分を表すのではなく、制度社会などが新しい内容に変化。文明と同義。新しくて良いもの。しかしそのような価値判断は、歴史の相対化の邪魔に。近代はどのような時代?朝鮮ナショナリズム。近代の文化史。植民地期。近代の主題化。支配者被支配者の認識。社会変容は均一に進行するのではない。近代化も一気に普及していない。旧来の価値観と衝突。歴史のダイナミズムを読み取る。朝鮮総督府の史料など。朝鮮知識人の認識を書籍や新聞、雑誌などで。デジタルアーカイブで。植民地行政に関与した日記なども公開されだした。

 

東アジア近世近代史研究 (放送大学大学院教材)

東アジア近世近代史研究 (放送大学大学院教材)