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近代世界の成立と国民国家の形成(総合人類学としてのヒト学第13回)

日本のような単一民族国家は世界には殆どない。というか日本もそもそも単一民族国家ではないことは朝鮮民族が多い大阪では自明なことと思える。

 

赤堀雅幸。近代とナショナリズムを人類学で。支配の仕組みを発展。延長上に生きている時代。地球大の政治経済システムの中で。人の歴史の大まかな部分では近代。近代という時代を。最近50年ほどの期間は次回に回す。50年ほどの間に大きな動きが。ポストモダンやグローバル。レイトモダン。近代性の新しい動きは次回に。
一般に人類の歴史は古代中世近世と区分。歴史というのは歴史学の対象。文字による記録が。考古学の仕事。現成人類の歴史は20万年前。近代は最後の600年ほどの時代。加速するかのような展開。驚くほどの変化を。時代区分は元々ヨーロッパの歴史を議論するのに。他の地域の歴史にも応用。Europa史では中世はビザンツ帝国の崩壊まで。日本史。近代は明治維新を始めとする。同じ時代区分であっても、近代の特徴が。世界の全体が1つの近代に。前近代にも人の行き来はあった。絹の道など。陸路や海路を介した東西交易や大旅行家の旅の記録が。アフリカ北部のサハラ交易の重要性。近代は圧倒的に密で加速している。拡張し世界を巻き込む全地球的歴史。近代にはEuropa近代しかないとは限らない。日本史では江戸時代に戦国時代を加えて近世とする。前近代。川勝平太。「文明の海洋史観」。鎖国という状況下で内への。日本的近代の特質が残る。オスマン朝に内発的近代を見る研究者も。オスマン朝は独自の近代化への道を。芽生えつつ合った近代化の可能性は実ることがなかった。結果としてEuropa近代が世界を席巻。ヨーロッパ近代の幕開けのルネサンス。続いて航海技術の革新である大航海時代が15世紀に。宗教の近代化の宗教革命。産業革新と帝国主義。19世紀を持ってヨーロッパ近代は近代の一応の完成を。400年から500年をかけて近代化を。Europaは自分たちで近代に慣れることを。ヨーロッパ以外は18世紀や19世紀に受容し消化するのを強いられた。受け入れるのに時間の猶予は長いと言えなかった。強く時代の断絶を感じながら新しい時代に。近代人が消費するエネルギーの量は多くなっている。人口は急速に増加。15世紀以降増加率を高める。近代は圧倒的に莫大なエネルギーを。大量消費の前提にはイノベーションが。技術革新により資本主義が発達してより広大な市場を求めて世界の全域に。世界大の経済システム。効率性の。意識の変化。イノベーションは組織の革新も含まれる。近代はイノベーションの時代。新しい時代と強調するだけでは難しい。自分の群れをより大きく。より大きな集団を作り統御する方法を。政治経済秩序を。資源を動員する努力を続けた帰結。ある種の不釣り合いも。生物学的に人類は大きく変化していないが道具を発達させて広大な世界に関わる。次第に拡大しながら今日に。近代こそグローバルな時代。国際という言葉を。近代世界の有り様を表現していた。両者にははっきりと異なる点が。インターナショナル。国家の間。ネイションとネイションの間。ネイションが単位。グローバルは地球という球体を。特定の単位は指定されていない。21世紀になりネイションが特権的地位にはない。ネイションとは?国家のこと?ラテン語の生まれを語源として。ネイションは国民を指し、共同体としての国家とも。ネイションは民族と訳されることもある。しかし2つの意味があるわけではない。1個の民族が1個の国家を形成するという考え方が前提に。ナショナリズム。清教徒革命で国民の考え方が。フランス革命で国家の主体に。民族と国民が重なり合うナショナリズム。イタリアやドイツの統一。いくつもの国家に暮らしていた人が1個の国家を形成し1つの民族たらんとする。ネイションステーツ。ヨーロッパやアジア・アフリカに国家を。近代の世界とは国民国家を単位とする。民族自決の原則は強力な論理。国民国家の形成に成功したイタリアやドイツ、日本も帝国になろうとした。1830年に独立したギリシア。義勇軍を。ギリシア独立戦争に加担したオスマン帝国を弱体化するのが意図。ナショナリズムの主張により植民地が独立。植民地から独立した国家は国民国家のかたちに。隙間なく世界を埋める国民国家の枠組みで。世界を構成する独立国家の一員として。均質な国民から成るので高い効率性を。国民も数多くの権利を。国民国家の枷。1民族1国家は殆どない。複数の民族から成る。国民の大半が移民の始祖であるアメリカ。エスニシティ。アラブ諸国ではアラブという民族性が1個の国家を形成するに至っていない。アラブというエスニシティを。何を持って1個の集団とするかも曖昧。過去に投影して正当化するしかないのが殆ど。「想像の共同体」。近代になり識字の一般化が大きな役割を。民族が幻想であるという訳ではない。前近代から近代のネーションになったとみることも。どのような集団がネーションになるとは判断できない。民族は集団意識。対比されつつ国家は成立。結果として国民国家は国民統合に力を。国語を作り出す。国家の歴史を。学校教育を利用。教育は標準化された国民に。徴兵制が軍事力の確保と国民統合の手段に。国家の中には少数民族の存在を認めない国家も。同化を迫ること無く居留地で隔離を。民族的に多数派ではなく異質なものに排除を。集団の同一性を。国民国家では息苦しいほどに。均質化の論理に抵抗を持つもの。一部の民族が内戦を。いずれも武力で国家を分裂させて国家に。中国の一定領域の自治権。フィリピンでは南部地域に自治地域を。近年のアルジェリアやモロッコではヘルベル人の先住民の文化の尊重を。ディアスポラ。母国を離れ同じ民族が共同体を。母国との繋がりを。移住先の国家への意識を持たない。遠隔地ナショナリズム。トランスナショナリズム。現代世界は国民国家により分割。最も機能的で効率的な単位。ナショナリズムとは国民国家を実質化しようとする。国民性や民族性につき妥協を。著しい多様化。民族と国民の関係は緩みつつある。明治時代の日本でも欧化政策を。和魂洋才。エジプトでも日本と似た近代化政策が。留学生は近代化を論じる。イスラムは不要かの議論。サラフィー主義。古き精神性に回帰することで近代化を。ルネサンスは古代ギリシアに回帰。大英国の繁栄が。精神性に基づくと。近代化を支える精神を古代に求める。アリー大公などが日本に関心を持ち来日。古代の精神性を大事にしたのが成功の要因と。近代を受容し消化するしかない。自前の近代化をする。伝統の仕分けを。

 

総合人類学としてのヒト学 (放送大学教材)

総合人類学としてのヒト学 (放送大学教材)

  • 作者:高倉 浩樹
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2018/03/01
  • メディア: 単行本