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博物館の経営手法(1):マーケティングと利用者調査の手法(博物館経営論第8回)

マーケティングの思考の枠組みは他の分野にも応用が効くと思う。

 

マーケティング。具体的な事例。利用者の調査方法。
マーケティングの定義と活動。市場に出す、売り込む。20世紀初めに登場。概念は変化し続けている。コトラー。マーケティング1.0から2.0、3.0に。工場で製造された製品を。規格化と生産規模の拡大で価格を下げる。T型フォード。21年には2台に1台が。製品中心の。次は2.0。消費者主体。情報世界。類似の商品を比較できる。市場を細分化し他社より優れた商品を。ニーズへの対応。消費者の生活は豊かに。違いは作られた製品が1.0、売れる製品を作るのが2.0。現在では2.0のように受動的ではなくて、全人的な存在として。不安に対する解決策を。公正さに対する欲求にミッションで対応してくれる企業を。精神の充足を。3.0の時代。具体的活動。消費者志向のマーケティング2.0。ニーズや欲求とは何か?文化的背景や個人的特徴。ニーズとは壁に穴を開けること。欲求はドリル。多様なものを提供できる。製品を目的や機能で考える。セグメンテーション、市場の細分化。ターゲッティング。全てのお客様を想定しない。基準をどこに?年代や職業、地域や都市。心理的変数。行動上の変数など。競合する他の物との比較で。ポジショニング。統合されたマーケティング活動。マーケティング・ミックス。意思決定。商品計画。価格付け、プライシング。流通チャネル。接点を何時どこで。広報宣伝、プロモーション。メッセージ内容や伝達方法。
博物館における具体的マーケティング事例。特に展覧会。事例は非常に少ない。阿修羅展。概要と狙い。興福寺創建。阿修羅像を初め天平彫刻など。主催者は関係性を明確に、心の対話。参加感を醸し出す為の仕組み。朝日新聞社が何をしたか。展示空間における工夫。展覧会のネーミング。従来と変える。仏教美術に馴染みのない層にも。阿修羅展に。主催者が価値を与えるのが前提に。参加者の価値ではない。参加者の参加感を。主催者側から価値の呈示をしない。悩みを持って阿修羅像と向かい合う空間の工夫。ガラスケースを取り除き、360度から見るために周囲にスロープを。LED証明を工夫。数多くの出版社が書籍を。書店のフェア。広報宣伝と価格付け。阿修羅ファンクラブ。若い女性に。アシュラー。ファンクラブの会長にはみうらじゅんさん。会員特典の前売り券。当日券と同額に。阿修羅像のピンバッジ。マーケティング2.0。出版物や番組は擬似的に体験を。流通チェネル。
マーケティングの限界と博物館の展開。出発点はニーズや欲求。しかし本当に出発点になりうる?マーケティングに関する疑問。製品手段が目的を決める?スマートフォンの実現。持って目的が出てくる。電話機能とウェブ機能だけを期待していたが、音楽を聞いたりskypeなど新たな欲求が。自分の外付けハードディスクのように分身に。博物館では?鑑賞者開発。90年代から参加者の増加の取り組み。既存の鑑賞者の顕在化していないニーズを。21世紀初頭から。東京国立博物館で14年の野外シネマ。考えていなかった欲求やニーズの気づきを。マーケティングの限界と新たな取組。
鑑賞者開発。京都国立博物館。東博。特別展の来館者。常設館の来館者。博物館のファンの高齢層が1番だった。常設展の活性化で大きく変化。17年には100万人を突破。10年からイメージ戦略。外国からの来館者。平均年齢も下がっている。10年ほどで若い来館者が多くなる。なぜ鑑賞者開発を?10年頃に様々な来館者調査などを。新たなターゲット。家族。外国人旅行者。若者。スクール・プログラムやファミリープログラム。外国人については対応が追いついていない。外国語対応を。20歳前後の若者は対策がとられていなかった?アメリカではミレニアル世代が多数を占める。マーケティングでも重要視されている。日本では短期的なマーケティングだと中高年になってしまうが。特別展での多くはマスコミとタイアップ。多くの若者はTVも新聞も見ない。どのように集客するかが重要。実際に進めるにあたってのキッカケ。イギリスの論文でナイトエコノミーが発展。夜の経済活動の重要性の高さ。若者の消費が喚起される。ナイト・ミュージアム。様々な企画を。ロンドンでの文化施設の集積地。自然史博物館などが同時に夜中まで開館し、若者をターゲットにした企画。DJが居てアルコールが飲める。中世ヨーロッパのギャラリーをオープンし。衣装をゴスプレした人が楽器を演奏。楽しめるだけでなくワークショップをやったり。ミュージアムと関係性のある。試行錯誤した上で出来た、博物館で野外シネマを。どのような鑑賞者開発を?14年の秋から始まっている。様々なイベント。夜間開館をやっていたがガラガラで支出の方が多かった。上野公園の中でも奥深く真っ暗なので夜に来づらい。10時まで開館して本館のエントランスの巨大なスクリーンで上映。過去の調査から映画が敷居が低くとっつきやすそう。東博に来たことがない人にもリーチ。横須賀美術館でも先行事例があった。若者に特化。日本のアニメーション。時をかける少女。館内での了承を得られた。情報発信にも拘る。写真で出すと威圧感があるので、イラストを用いる。インターネットを通して口コミで伝わるように。プロデューサーへのインタビュー。学生サポーターを募集。音楽を流したり屋台を読んできて食べられるように。結果としては?1年目から大成功に。初日から5000人を超える。アンケートを取る、90%が20代に。今後はどういう枠組みで定着させる?様々なモデルは在るが、アートに参加する意欲がある人が参加。普段から博物館に行きたいと思っているが、移動の問題や金銭の問題がないひと、キッカケを。有名人でも音楽でも。

 

博物館経営論 (放送大学教材)

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