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インターネットにおける行動と心理(社会心理学第14回)

InternetのCommunicationの研究は今後もフォローしなければならない。巨大になったので俯瞰的に把握するのはますます難しくなるだろうけれど。

 

高比良美詠子。森津太子。ジョインソン著の「Internetにおける行動と心理」。これまでは現実の世界において。他者の影響を受け他者に働きかける。人間の行動や心理に。現実の世界だけでは不充分。日々パソコンやスマートフォンで。SNSで他者と交流を。対面のコミュニケーションだけでなく仮想的コミュニケーションが。InternetでのCommunicationは現実の世界と異なる?それはどうして?Internetにまつわるニュース。negativeなものが多い。一方的に反社会的なものに?POSITIVEな影響をももたらす?Internetでの影響。理論モデルを。
今日では情報の送受信でInternetを使うのが当たり前に。Internetの起源が69年。80年代末には民間の接続業者が。世界規模で普及が進む。総務省によれば人口普及率が50%を超えたのは02年。現在の日本では中学生から40代までの9割が。低コストで情報の送受信。利用方法の柔軟性が高く、様々な人と様々な形態でCommunicationを。社会的動物。共同でする時に必要なのはCommunication。不可欠なもの。他者とのメディアに変化があれば。Internetで人々の行動や心理に影響がある?双方向型のCommunication。CMCと呼ぶ。一方向型も含めてInternetCommunicationと。アフォーダンスという概念を提唱。特徴が特定の行動の可能性を示唆。硬い面、その上を歩く。避ける行動をすることも。環境と環境下での行動に繋がりが。Internetという新しいCommunication環境と我々の行動に一定の繋がりが。InternetのCommunicationの環境の特徴。同期させるかを自由に選択できる。対面の場合は同期させないと会話が終わる。InternetのCommunicationでは可能。匿名性の環境を容易に作れる。相手の様子を見ることが出来ない意味と。対面では自動的に姿が目に入る。Internet上では、相手が誰かが分からない状態も普通にある。社会的手がかりが自動的には伝わりにくく、情報の量を制御する事ができる。非言語の要素。Communicationを助けてくれる。情報の送り手側でコントロールできる。対面を基本とする現実環境では異なるCommunicationが。従来型のCommunication環境と違えば、Communicationの在り方も大きく変化する可能性が。技術的特徴の影響を受けて、現実世界と異なる。技術決定論。手がかり濾過アプローチ。InternetCommunicationの視覚的匿名性が。社会的手がかりが失われると、調整する個人の力が弱まる。その結果、平等に発言したり敵意のある発言をしたり、現実世界から逸脱するCommunicationに。この予測に対しては多くの批判が。人間行動の柔軟性の過小評価?InternetCommunicationの利用者は対面以上に社会的情報の交換を活発に。視覚的匿名性で逸脱する?常に社会的ルールの逸脱をするわけでなく、文脈をどのように認識するのかによると実験で明らかに。一義的に結びついている訳ではない。技術決定論。戦略性が考慮されていない。Internet利用者は予め理解した上で、InternetCommunicationを選択的に。Internetがもたらす包括的なモデル。人が意識的無意識的に理解し目標達成に適した環境を。選択の結果InternetのCommunicationが始まると、memberの特性や社会性などが影響して互いに変化を。InternetのCommunicationの結果として生じる変化。事前の予測に一致する場合もあれば創発的なものになることも。現象は参加していた人の認識を変える。循環的なプロセス。ジョインソンのモデル。Internetの技術決定論や選択的メディア選択の理論を統合。1つの方向性を。包括的なモデル。社会心理学のモデルで実際に行われている研究を。対人的繋がり。日々の生活でのInternetの累積的利用。心理への影響。非同期的Communicationも可能。物理的制約を受けづらい。匿名性を作るのが容易。心理的敷居も低い。Internetを活用すればあまりコストをかけずに他人と繋がれる。現実世界のネットワークが少なくなる?InternetParadox。negativeな影響は消滅し、実際に話しをする友人ネットワークも拡張。変化が生じた理由。サービス内容の変化。近年ではInternetが公的私的を問わず新しい繋がりを。緩やかなネットワークを構築する時にも強い効果を。ただ利用者の特性が影響するという指摘も。Internet依存症になる人も少数ながら報告。対人行動。InternetのCommunicationを行っている最中での他人への行動。negativeな。フレーミングなどの反社会的行動。対面に比べて社会的逸脱の可能性が。プロセスは視覚的匿名性から説明される場合が多い。Internetを使えば必ず逸脱行動が生じる訳ではない。Positiveな影響。Q&Aサイトなど様々なサポート。無償の情報提供。緩やかなネットワークで。情報的サポートだけでなく情緒的サポートも。自己表出。個人の表現。Internetでは非同期的。匿名性の選択可能性。自分に関する情報の制御が容易。恐怖感を和らげ個人の内面に意識を。対面Communicationでは異なる。本当の自分の開示を。隠している自己の側面を。現実理解への。InternetのCommunicationでは肯定的な自己呈示を行う可能性が高まる。特定の印象を戦略的に。人がどのような場面で。戦略的な側面。情報閲覧。InternetのCommunication環境においてどのような情報に接触しやすいか。negativeな。法律や公序良俗に反する。対面に比べて抑制を感じづらい。Positiveな。自らの健康を向上させるような情報への接触可能性。物理的効用。傷つくような情報でも気軽に見られる。00年代前半までの主要なInternet研究。その後も活発な議論が。07年にはハンドブックも。最近の動向。非匿名環境でのInternetのCommunicationに。SNSの興隆。匿名ではないCommunication。関連する情報も。地域活動など、現実世界の活性化への研究も。接続可能な機器の増加やサービスが多様化。現実世界の生活を効率的にする手段として。Internetの環境が我々にもたらすもの。情報工学や情報社会学。通信システムやサービス群がどのような背景のもとで、アフォーダンスが異なることも。ウイルスの意図的な設計も。技術による規制の可能性も考慮に。脳科学や進化心理学の知見を踏まえて、情報処理にもたらす影響。従来の方法では接触が難しい人と交流し情報共有が可能になった。入手可能な情報量がどれほど多くなっても、人間の脳には限界が。様々な弊害を。高い可塑性と適応力。複雑な関係を維持できる人間関係は150人程度。物質的制約を認識するのが。
「Internetにおける行動と心理」。20年前には考えられなかった。nativeな世代も。議論が平行線上に。様々なサービスが現れては消えた。個別に見ていくと本質が見えない。個人の経験やサービスを超えた全体像の把握。Internetの出現がもたらした影響を俯瞰的に整理。環境は日々変化して全体像を把握するのは容易ではないが。人が普段の対面Communicationについて何が問題かに着目して読むのも面白そう。一昔前は情報検索やメールだったが、SNS。Communicationそのものを楽しむ。SNSの発達。匿名を許すかどうかなどで大きく異なる。つながりの省力化。しかし繋がりはそれほど重要?所属欲求は人にとり基本的。社会的繋がりが必要。生物学的に。所属欲求を持つがゆえに他人から排除されると不快感に。健康を害しやすいという疫学的調査も。誰かも一緒に居るのは幸せだが、近すぎても問題。交流ができる人間は多くなった。脳には情報処理能力の限界がある。150人程度。ロビン・ダンバー。平均的な群れの大きさ。強い相関が。様々なデータを参照しながら、社会脳仮説。直線的な関係。限界が。新皮質の。人間の上限。およそ150人。

 

社会心理学 (放送大学教授)

社会心理学 (放送大学教授)