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障害のある人の家族を支える:認知症高齢者の家族を例に(障害児・障害者心理学特論第14回)

認知症を抱える人は増加する。自分自身も認知症にならない保障はない。知識や技法を身につける必要がある。

 

山中克夫。認知症高齢者の相談支援や心理的介入。介護する家族を巡る様々な問題。家族支援。症状に応じた相談の進め方。アクセプタンス&コミットメントセラピー。要介護高齢者の数の増加。認知症を伴うケースが多い。日常生活自立支援。何らかの事情が。
介護を巡る家族の問題。介護に因る離職、ダブルケア。就業構造基本調査。11年10月から1年間で離職した数は1万人以上。女性が8割を。約25万人がダブルケア。育児と介護。虐待。被虐待高齢者の内、身体的虐待が66%、心理的虐待が41%。特徴とタイプの関連性。重度の場合には介護等放棄を。介護保険サービスを受けた場合は深刻度が低い。最も多いのは息子。40%。次いで夫。理由。虐待者の介護疲れ、ストレスが最も多い。介護による殺人事件。毎日新聞10年から5年間で、首都圏や近畿圏の介護殺人事件の内、44件について背景や動機の調査。20件は深刻な寝不足。35件では介護疲れ、9件が貧困。「介護殺人」。
認知症の人の家族が介護を通じてどのような心理状態を辿るか。質的研究を体系的に。システマティック・レビューが出版。相手との関係性。変化の認識、危機などの過程。我が国では介護過程の認識。短絡的理解は出来ず。介護疲れや破綻を。家族の心理過程。本人の受け入れには否定的感情や調整的態度を循環的に繰り返す。繰り返しの過程が負荷の高い状態。修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ。診断直後は行動の変化を含む本人の正確変化。本人が全く違う。否認の状態に。自分の立場をはっきりさせる人も。衝撃を受けたり否認をしたりはなかった。症状が進むと、気持ちが乱れたり介護状況の再構築を。もっと大変な人も居ると気持ちを切り替えたり、他の介護者の存在への意識。ストレスの解消。他者からの肯定的評価。2つの感情を行き来する。否定的感情。遭遇する出来事についての怒り。本人や周囲の出来事の中で落ち込んだり。自分の死などの抑うつ。本人を常にの拘束感。本人に対する嫌悪感。自分を責める罪悪感。孤独感、先行きの不安。調整的態度。諦めに似て。開き直り。肯定的に捉えて自分自身に言い聞かせる肯定的解釈。現状がおかしいと思っても否定せず共感的な対応。繰り返す中で認知症になる以前の本人の人生に思いを巡らす。繋がる感覚。本人への受け入れ。繰り返す中で、抵抗やプラスの面を見つけたいとぶつかる。介護者役割で終わることの葛藤。家族に介護疲れが。心中など悲惨な事態が。家族に早期の支援を。
認知症の人を介護する家族の支援。基本は不足しているソーシャルサポートの提供。悩んでいる人は地域のリソースを知らないことが多い。地域包括支援センターに相談を。きっかけがないと躊躇を。医療機関の役割。高齢者であれば定期的に医療機関に行く人は多いはず。かかりつけ医から後押ししてもらう。介護だけでなく悩み事がある場合は地域包括支援センターにつなげることを。心理職の多くは心理アセスメントなどを。専門性も大事だが家族による把握も重要。どういうサービスが不足しているか、役割を明確にして対応を。ネットワーキングを目的とした講座など。そうした活動に参加することも。新オレンジプラン。初期集中支援チーム。家族の相談により困り事や心配について伺う。必要は医療や介護の導入、家族の初期支援に。
実際に行ってきた、進行に応じた相談支援。アルツハイマー型認知症を例に。各段階の名前。特徴を名称に。進行について日常生活の面で。物忘れ発見期。正常老化とはみなせないが軽度認知障害に。鬱などの様々な原因にもよるので鑑別が。心理的ショックは大きいが、日常生活には支障がない。医療につなげる。鬱の場合は投薬治療など。初期の段階、日常的物忘れ期。先ずは専門医を紹介。診察で認知症であると分かれば介護を始め必要なサービスにつなげる。ある程度は自覚がないと必要はないという態度を。家族が介護を抱え込む原因に。本人にサービスの関心を持ってもらう。健康教室のようなものを。活躍の場。同年輩の知り合いが出来る。キーパーソンから勧めて貰う。治療の無力感に陥らないよう気を付ける。多くの面は比較的保たれている。楽しく暮らしてもらうことが出来る。今日これから何をするのかなどが分からず、日々の実感が無くなる。カレンダーなどに予定を書き込み確認できるように。日頃から話題に。記憶困難が強い心理症状。もの盗られ妄想やうつ症状への対応を。財布や通帳などが盗まれたと。介護者が疑われやすい。メカニズム。本人の記憶力や判断力の障害。本人に自覚がない。問題となるのは特定の家族に取られていると。呆れた態度や非難を。家族が犯人ではないかと思い込む。応用行動分析で原因や対応を。一般的には部屋を片付ける、置き場所を決める。無くなったものは本人に見つけさせるなど。興奮気味のときは落ち着くまで見守る。互いに助け合う関係づくり。デイサービスなど外の活動を増やす。対応のヒントを伝える。うつ状態。極初期では認知行動療法を始めとする介入も。認知症が進行するとそれだけでは難しくなる。孤立による影響も。通所系サービスで。不安なときは話し相手に。ひどくなったら治療を。認知的混乱期。本人や家族に混乱が。負担が増えた分、要介護度の見直しを。様々なサービスを利用しやすい。周囲との衝突から、家庭での活動レパートリーが極端に減少する。QOLの低下が。
ACTの治療構造。6つの要素。ヘキサフレックス。今ここの意識を。脱フュージョン、アクセプタンス。
不足しているソーシャルサポートにつなげる。ACT。独居高齢者。家族に限らず全ての地域の人に広げる。

 

障害児・障害者心理学特論―福祉分野に関する理論と支援の展開 (放送大学大学院教材)

障害児・障害者心理学特論―福祉分野に関する理論と支援の展開 (放送大学大学院教材)