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子ども・青年の文化・教育をめぐる問題と支援(子供・青年の文化と教育第15回)

確かに子供文化が大人を侵食しているのは頷ける。児童文学は大人も読む人は結構いるような。

 

岩田弘三。谷田川ルミ。発達成長の影響。今日の問題。社会化というキーワードで。人は産まれてからすぐ人間になるのか。ヒト。人間。ヒトは人間ではない。能力や価値観を。家族友人学校などを通して社会の影響下で。社会が人間に。社会化。ヒトは様々な社会化の働きかけを。社会化のエージェント、担い手。代表的なもの。家族。友達集団。学校。メディア。それぞれのエージェントにまつわる問題。家庭の問題。少中等教育。近年における青年の気質の変化。コンサマトリー化。若者にまつわる問題。
ヒトが人間として。動物学者のポルトマン。人間は1年早く産まれた。ヒトの子供。ハイハイするのは7,8ヶ月。ヒト以外の哺乳類。人間の子供は大人の保護がなければ。生理的早産説。野生児。アベロンの野生児。人間社会の中に居ながら接触を断絶された場合も。人間が人間として発達するためには社会からの働きかけも必要。社会からの働きかけが社会化。複雑な社会を作り上げる。文化を学ばなければならない。社会的役割も。訓練が必要。職業など。親としての役割。子供らしく振る舞うこと。どのような行為を?社会の文化に影響。生物的個体として産まれた人間が様々な資質を発達させる過程。子どもたちは学校で何を学ぶ?各教科で教えられる知識と技能。カリキュラムで意図的に。それだけではない。知らず知らずのうちに身につける価値観など。隠れたカリキュラム。外国人と日本人の挨拶。挿絵。一昔前の英語の教科書では殆どが白人だった。批判されたことがある。挿絵を通してまともな英語を話すのは白人と刷り込まれた。白人以外の差別意識の形成を。最近の教科書では白人以外の登場も。教科書を作ったひとが意図している訳ではない。無意識の内に使ってしまった。HiddenCurriculumで社会化を。広い影響。
社会化の働きかけ。社会化のエージェント。家庭と学校の問題。広田照幸。家庭の問題。家庭の教育力。躾の遂行能力。衰退するどころか高まっている。躾能力の向上の背景。基本的に2つの段階を。50年代の日本は農村中心。充分な注意を払わなかった。地域社会や親族が担う。中流階級は極めて少数派。家庭のしつけは放任状態にあった。50年代後半からの高度経済成長。産業構造の転換。サラリーマン化、中流階級化。家庭こそが子どもの躾の中心であるという高まり。60年代までは学校への信頼。躾の役割を補うことも期待される。学校への信頼感が高まる。学校の黄金期と呼ぶ。70年代に入ると親を取り巻く環境が変化。高度経済成長で進行した富裕化は経済的余裕を。家業の消滅で学歴の重要性が増加する。進学に無関心では無くなった。高学歴化や情報化で知識が入手可能。少ない子供を大事に育てる。いじめ、体罰、管理教育などで学校不信が広まる。学校に任せていた躾を家庭でも引き受ける。躾能力が高まる。現在の家庭教育能力は格段に高まる。幾つかの意識調査、躾に自信を。大多数のひとが家庭の躾に不満を。躾に対する考え方や態度が多様。個人差を。社会規範。社会で生活する人の社会ルール。最低限の規範や価値観を。多様化している。人種の坩堝。棲み分けた状態で、人種のモザイク。現代日本の現象。規範のモザイク化。学校への期待が減少し家庭が引き受ける。学校への躾は集団で均一。共通性があったが分散された。多種多様な人種が固有の文化を保持しながら共存。評価の重点を置く。カナダなどでは肯定的に捉える。程度が問題。だとしてもカナダ人としての最低の文化を共有するのは必要。
学校の問題。社会化の重要なエージェント。90年代以降、日本の教育は大きな転換。臨時教育審議会。個性の重視が。90年代以降における学校は大きく変わった。市川省吾。90年代教育システムの構造変動。教員は指導者でなく援助者。積極的指導までが控えられた。逸脱行動も許容。生徒の自己責任。様々な教育問題が心の問題、個人の問題に。自己実現、生きがい、アイデンティティ、自己探し。個性主義と合い通じる。心理主義の肥大化。学校教育における指導を見失わせる。教師のカウンセラー化。伊藤栄樹。個性尊重や生きる力。生徒に優しい学校として具現化。学習の個別化。指導を縮減して個性として許容。茶髪など。よりコンサマトリー化した学校。快い場所に。コンサマトリー志向。今ここの。現在。学校については教えこみ機能が低下。学校の価値の衰弱化。パートタイム生徒。消費社会の浸透。学校以外で楽しみを。アルバイトもそう。学校外生活に移行。好きな時間に好きな情報を。学校の存在価値を低下させ教員の影響力を低下。社会化のエージェントとしてメディアの存在が。
青年の文化教育。近年の若者。若者のコンサマトリー化。古市憲寿。客観的な社会情勢では不幸な状態。非正規雇用の拡大など。若者の満足度は高い。60年台などの昔の若者に比しても高い。絶望の国の幸福な若者たちのParadox。長引く不況。将来が不透明。若者たちは明日のほうが良くなるという希望を持てない。将来より今ここの身近な幸せを。仲間たちとのんびりと生きる。長期不況の影響。さとり世代。物心がついた頃から長期不況しか知らない。経済状況が良くなる経験がない。贅沢はしない、無駄は避ける。消費行動の面では車離れ、海外旅行離れ。大型消費を避ける。人間関係も。草食系絶食系。気の合わない人と付き合わない。恋愛も多大なエネルギーを。節約を。失恋から立ち直るエネルギーも節約できる。若者のムダが避ける傾向。受験行動にも。大学の序列より自分の手の届く範囲で。分相応主義。初中等学校でも。生徒文化などをつなぐ。近年の受験状況は大きく変化。大学全入時代。90年代以降の教育の個性化多様化。AO入試を含め推薦入試の拡大。かつてのように激烈な受験戦争はない?若者文化の背景として。
青年と若者の違い。最近では若者という言葉がよく用いられる。青年は発達段階。移行期として準備訓練をするモラトリアム。自然と大人になる。猶予。青年には何が?一人前の大人の試練、就職と結婚。近代に入る以前は親の職業を継ぐことしか許されていなかった。職業選択や結婚相手。星の数ほど多い。失敗せずに正しい選択をするのは容易ではない。様々な可能性への試行期間を。青年自体の失敗は責任が猶予される。あくまで大人の準備として。しっかりした目的を持つ。積極的モラトリアム。自由を満喫するだけの消費的な。消極的モラトリアム。青年文化も大きく変わった。全共闘の挫折。しらけ世代。ジーパンは対抗文化を象徴していた。漫画やアニメは大人になれば卒業。しかし、そのような文化をおとなになっても持ち込む。大人との区別が難しい。青年という言葉ではなく。若者という用語が80年代から。子供文化の消失?アリエスが子どもの誕生で。子供が小さい大人として。7歳ころになると大人と同じ労働や遊びに。近代で学校で教育を。特別の配慮を。小さな大人。子供文化はなかった。典型例。子供服の登場。子供向けのファッションができてきた。近年における子供文化の消失。大きな子どもの登場による。漫画やアニメ特撮ヒーローもの。子供の占有物だった。典型的な子供文化。大きくなっても浸り続ける。明らかに子供向けでないものも。子供文化を持ったまま年齢を重ねる。子供青年の文化や環境は大きく変わった。いかなる問題が噴出したか。改善にはどのような実践的試みがあるのか。子供青年の文化と教育を考える切っ掛けに。

 

子ども・青年の文化と教育 (放送大学教材)

子ども・青年の文化と教育 (放送大学教材)