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真摯。

2日前に私は「真面目さ」について書いた。

 

記事にも書いたが、太平洋戦争の際には殆どの日本国民(それと日本国民で無くても日本の側についた人たち)は真面目に戦争に打ち勝とうとした。それについては一定の評価をするべきかもしれない。しかし、結果から見ると全くの徒労に終わった。それどころか多くの人間は亡くなり国土は焼け野原にされてしまった。勝敗は水物、という格言があるのは認める。だが太平洋戦争の前に既に日本が敗北するという研究結果が出ていたのは、猪瀬直樹氏の「昭和16年夏の敗戦」で明らかになっている。にもかかわらず「空気を読んで」戦争を拡大させた(だいたいアメリカと国力は10倍以上あったので無茶である)のだから始末に負えない。対米戦争の決断をしたのは真面目ではあっても、真摯とはとても言えない。そして国家権力に真摯さが無いと自らの国家が滅びるに至る。仮に昭和20年8月に終戦工作が失敗すると日本という国家は消滅したかもしれない。

 

昭和16年夏の敗戦 新版 (中公文庫)

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