F-nameのブログ

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恥。

アメリカの女性文化人類学者のベネディクトは自らの日本研究について1946年の著作「菊と刀」でまとめている。日本の文化を「恥の文化」と類型化しているが、極めて大雑把ではと批判もされているところである。それが妥当かどうかは著作を読んで判断してもらえば良いと思う。ただ彼女は日本でのフィールドワークが出来なかった時代(日米は太平洋戦争の只中であった)に、日系人との面接や文学・映画などの分析だけで鋭利な類型化を果たしている。それは見事だと思う。戦時研究につきアメリカは巨額の費用を投じたとされる。日本との戦争に勝利するには日本人を知らないといけないとの共通認識がアメリカにはあった。そして日本にはなかった。勝敗を分けたのは単に軍事力の差だけではない。