F-nameのブログ

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旧大戦での巨大戦艦2隻の運命。

正月早々世間は騒がしいし身辺にも色々とあるのだが、今日は違う話題を。

NHKのBS放送を眺めていると、軍艦武蔵と軍艦大和のドキュメンタリー番組を今朝に続けて放映していた。と言われても分からない人も居るだろうけど、大東亜戦争(これは日本側の名称で一般には太平洋戦争と呼ばれる)で沈められた巨大戦艦の2隻のことである。武蔵は1944年にフィリピンの海で沈められ、大和は1945年に九州沖で沈められた。両方ともアメリカ軍の航空機による。そもそも昭和の初期にかつてなく大きな戦艦を建造したのは、戦艦同士の艦隊決戦が来たるべきアメリカとの戦争で行なわれると予想されてのことであった。ところが実際に1941年に対米戦争(実際はイギリスなどとも戦ったし中国大陸での戦争も継続していたが実質はアメリカ相手の比重が大きかった)が勃発すると事情が一変した。劈頭のハワイの真珠湾攻撃からして空母からの戦闘機による奇襲であった。イギリスのものも含めて戦艦は飛行機の攻撃に耐えられなかった。そして戦闘のメインは飛行機によるものであり艦隊決戦は殆ど無かった。なので武蔵も大和もほぼ無用の長物と化してしまった。それでも1944年の後半になると日本海軍には飛行機が足りないので、戦艦を引っ張り出すしか他にどうしようもなかった。しかし航空機の傘が無い戦艦は飛行機には勝てない。結局2隻の巨大戦艦はほぼ戦果が無いまま沈むしか無く、双方とも2000人以上が共に海の藻屑となった。如何に未来を見通すのが難しいかが痛切に感じられる。どちらのドキュメンタリー番組もCGを用いたり再現ドラマを交えたりして分かりやすく面白かった。これからはTVでも馬鹿にしないでcheckしなければ。