最近になりNHKの番組で台湾沖航空戦についてのものを拝見したので紹介する。お暇なときにご覧いただければと思う(YouTubeで4分割されているが)。なおこの番組は書籍化もされているのでリンクを貼る。
UPした3番目の動画に耳を疑う場面があった。アメリカの空母に日本の航空機が攻撃を行ないその戦果を分析するのだが、同じ海域において、攻撃前に空母が5隻確認されたのに対し攻撃後は2隻確認された。だから空母3隻を撃沈した、こういう「分析」を行ない大本営に上げている。同じように別の海域で2隻減っているから空母2隻を撃沈したと。それで計5隻である。空母は船であるから動く(というかそもそも基地から出撃しているから動いている)のだが、そういう国民学校レベル(当時の日本では小学校ではなく国民学校と呼称した)の前提知識も分からないで戦果を誤解して報告している。この台湾沖航空戦で日本軍はアメリカ軍の空母を20隻以上撃沈または撃破(要するに戦闘不能で基地で修理しなければならない)したことと発表されたが、実際は損傷2隻(それでも戦闘不能にはなっていない)のみ。このような誤解しか出来ないような戦闘集団が国運を賭けて戦っていたのに呆然となる。