今日2021年5月20日の日本経済新聞の2面には「苦境の鉄道」という連載の最後の回として各地の鉄道の廃線について取り上げられている。その記事の中に、鵡川と様似の間の日高本線の大半が今年4月に廃止になったことが取り上げられている。15年に高波による被害で代行バスが走っていて、半ば追認のような形になっている。JR北海道が沿線7町に25億円の支援金を支払いバスの運行の原資に充てる。16年にJR北海道は鉄道維持の条件として維持コストとして年13億円の負担を求めたので、鉄道よりバスを1年でも長く運行することにしたいと町長の1人は話しているそうだ。赤字路線を多く抱えているJR各社は廃止を模索している。もちろん地元の自治体などと協議をするけれど、コロナ禍もあり出血は止めたい、というのが鉄道会社の本音なのだろう。
なお新聞記事には「日高線」と書かれている。もしかしたら北海道では通常の言い方になっているかもしれない。しかし正確には「日高本線」である。単に記者が間違えているのか無意識のバイアスが入っているのか。支線を昔は持っていたのだから「本線」にも意味はある筈。下の写真は、1964年10月(東海道新幹線の開業の月のダイヤ大改正)の日高本線の路線図。鵡川駅から枝線が伸びている。