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日本の都市社会形成の経緯(都市社会構造論第8回)

資本主義の経済段階の認識は必要。

 

玉野和志。日本の都市社会形成の経緯。日本における都市社会の形成過程を欧米との比較で特質を。先進国とも途上国とも異なる。ヨーロッパを対象とした都市社会の経緯。都市サイクル仮説。対応した資本主義の発展の諸段階。資本主義経済の。同じ世界資本主義の発展段階で先進国と途上国とは異なる。日本はそれらと異なる。大きな枠組みでの位置づけを。
ヨーロッパの先進国を中心として近代以降の都市の形成。太古の昔から。都市文明。都市国家。しかし近代の資本主義が成立して様相が異なる。中世の都市は城壁に囲まれていた。近代以降は際限もなく拡大。都市の中心部にある都心に人口が集中。やがて外延へと広がっていく、周辺部にまで拡大。その結果として同心円状に。シカゴ学派。郊外化。郊外という都市部とは少し違う区域。歴史過程。資本主義はLondonから。産業革命。エンクロージャー運動で都市に人口が。いわゆる囲い込み運動。地主たちが羊を育てて羊毛を国際貿易で。追い出された農民が労働者に。人口が集中する都市化の過程が。Londonの近代の都市化はシカゴに飛び火。ヨーロッパ各地から労働力が。移民の流入は徐々に郊外へと。同心円状の都市の成長。19世紀から20世紀の初頭。都市の中心部に人口が集中する文字通りの都市化。しかし第一次世界大戦は中心部から外延への。郊外化。都市人口は外縁部へと。50年代にとりわけアメリカの都市で大規模に。鉄道や高速道路。郊外住宅地が大規模に開発。高度大衆消費社会。都心の人口は減少。ドーナツ化現象。70年代くらいまでの歴史的変遷。クラッペンの都市サイクル仮説、仮説が提起されたのは81年の書籍。ヨーロッパの180以上の都市圏で、人口の推移を。幾つかの段階が設定できる。絶対的集中から時計回りとは反対に。都心の人口と郊外の人口。右側の下。時計の反対周りに都心が。都心より郊外が。都市化の段階。都心の人口が減り郊外の人口は増える。郊外化。両方とも減り始める。逆都市化。石油ショックにおける停滞から抜け出せないヨーロッパで見出したのは逆都市化。81年の段階では再都市化は目標だった。サイクル図式になっている事情。その後は世界の都市は都市再開発により都心部の人口を回復したので仮説が注目。都市が幾多の盛衰を示すと言うより、近代資本主義がたどった歴史的変動過程と。
欧米において一般的変動過程をもたらした資本主義の変遷。ハーベイ。2度の大きな危機が。29年の世界恐慌と73年の石油ショック。資本主義の発展形態は2つの危機をはさんで3つの。ヨーロッパの資本主義は帝国主義の発展段階に。産業革命での生産力を。植民地に市場を。消費市場ではなく新たな資本主義発展のフロンティアを。原料の調達。鉄道建設や鉄鋼業を中心に植民地競争が。ところが新たな植民地が得られなくなると拡張が困難に。余剰の吸収が不可能に。単純な領土の拡大とは異なる新たな発展形態。フォーディズム。国内に新たな市場を作り出す。余剰を税金として吸収する国家が公共事業で。ケインズ政策。TVA。戦後はますます植民地経営は不可能に。郊外という新たな空間で大量生産大量消費。フォーディズムはオートメーション、流れ作業に因る生産。コストを削減して賃金を高くして購入できるように。厚みのある中間層を形成し大量消費を可能に。内部での経済循環。車での通勤が可能になる郊外住宅地の開発へと。さらなる大量消費を。製造業の発展に支えられ資本主義は息を吹き返す。労働組合で結集して賃上げを達成し大量消費の習慣を。政府も消費の拡大を狙い福祉国家の体制へと移行。工場が集積して都市化。郊外化の時代が。しかし長くは続かず。73年に産油国が結束した時に二度目の大きな危機を。ヨーロッパやアメリカではフォーディズムと福祉国家の体制が崩れる。製品への需要が頭打ちに。多品種の。新興国の台頭により製造業が成り立たず。生産拠点を海外に。グローバル化の進展は1国単位のケインズ政策の有効性を崩す。新しい発展形態が模索。70年代以降。特徴付はあまり明確ではない。ポストフォーディズム。フレキシブルな蓄積。規格化された商品を大量生産したり正規雇用形態とは異なり。創造性を示す。非正規の雇用を柔軟に活用して資本の蓄積を。知識基盤型産業の特徴。産業は都市などに特定の拠点を持ちグローバルな展開をして世界経済の牽引に。国全体の開発ではなく特定の都市への選択的投資が必要。地域格差を容認する政策が。ポストフォーディズムへと3つの段階を。ヨーロッパやアメリカの都市の過程。大工場の集積がロンドンやシカゴに。高速道路網の整備と郊外住宅地の開発。大量消費の生活様式。郊外化。石油ショック以降の先進国経済の停滞は海外流出に。都市の停滞。反都市化。情報サービス金融部門を中心にフレキシブルに高度な雇用を。資本主義世界経済の変遷と対応。ヨーロッパやアメリカの都市化。
後発の資本主義国は?日本など。資本主義世界経済は世界経済なので共通。国の位置づけは異なる。帝国主義的段階では生産拠点は都市なので原材料の供給地や需要を。生産の拠点ではなく植民地支配の拠点。過剰都市化。プライメイトシティ。過剰な労働力。フォーディズム以降になると大量生産のために単純労働を必要とする工場が途上国に移転。先進国輸出用に。更にその後のポストフォーディズムになると先進国の都市は中枢管理機能に特化。生産拠点は全面的に途上国に。中間層が形成され大量消費に。郊外化。先進国と途上国の関係。資本主義世界経済におけるグローバルな分業体制の中で発展形態毎にどのように変遷され都市形成の変化が。先進国と途上国の関係。日本の位置づけ。実際に都市社会形成の変遷を。16世紀以降の列強による植民地獲得競争が。日本も危機に。明治維新を経て明治政府は先進国の技術を取り入れ植民地化を免れる。資源に恵まれず生糸の生産で外貨を、農村工業の蓄積も。しばらくは村落の生産力に頼る。城下町に若干の人口が流入する程度。衰退する都市も多かった。繊維工業に加え重工業が発達。帝国主義段階の都市化。俸給生活者を含めた都市への人口流入。29年の危機をケインズ主義と福祉国家の方法で回避できず帝国主義的な行動を。ファシズム体制に。疎開で都市化の逆行。大正期と高度経済成長期に。戦後復興を経て高度経済成長を。急激な都市化が進行。都市化が郊外化へと展開するさなかに石油ショックが。日本経済も大きな打撃。現れ方は違う。後発国の利点として人件費が上がっていなかったので輸出攻勢を。先進国の反都市化。ケインズ政策による地域開発。日本の都市はバブルの崩壊まで反都市化を経験せず。90年代以降は日本の製造業が苦境に。知識基盤型産業への転換。都心への人口の回帰が。再都市化に見えるが。日本における都市社会の形成は各国と異なる。若干の留保が必要。日本は近代以前に発達した都市社会を。近世以前の地域組織の蓄積に近代が。とりわけ近代以降の期間が圧縮されていて伝統的知識が。国家の支援を受けた大資本が一気に成立して中小零細企業と併存、同時に国家の中枢管理機能の首都への一括が。更に石油ショックの時期がフォーディズムが充分に展開する前だったので、賃金が安く公的資金が潤沢。バブルの崩壊後は知識基盤型産業への移行は進んでいない。土木建築事業や都市再開発に。

 

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