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思春期・青年期と精神障害(精神医学特論第12回)(放送大学講義録)

青年期は不安定になりがちな時期であろう。

 

-------講義録始め-------

 

担当の石丸教授は、思春期と青年期の身体的、心理的変化とその精神障害への影響に焦点を当てています。この時期には、骨格や筋肉の発達、身長の伸び、体重の増加といった身体的な成長と、性ホルモンの分泌が盛んになることによる第2次成長が起きます。また、知的能力の発達と自我の形成、内省の能力の向上など、心理的、精神的な変化も顕著です。この時期の若者は、友人関係の形成、恋愛経験などを通じて人間としての成長を遂げます。

教授は、思春期と青年期に多発する精神疾患にも触れており、統合失調症や双極性障害、うつ病などが例として挙げられます。これらの疾患は若者の日常生活に大きな影響を与え、学業、就労、人間関係の問題を引き起こすことが指摘されています。

精神疾患の治療法についても言及されており、この時期の特有の治療アプローチの重要性が強調されています。また、社会的な支援の必要性や、家族、学校、地域社会の役割と支援についても詳細に説明されています。

インタビュー部分では、小児精神医学の専門家である広瀬先生が登場し、教育現場での精神疾患の理解と対処法、発達障害に関する見解が紹介されています。発達障害の増加傾向やその原因、診断と治療の方法についての議論が展開され、教育者や保護者にとっての課題と支援策が示されています。

さらに、教授は、社会における精神疾患への理解と支援の重要性を強調し、精神疾患を持つ人々への偏見や差別を減らし、より包括的な社会を実現するためには、教育と啓発活動が不可欠であると述べています。また、思春期と青年期における精神障害の早期発見と適切な治療の必要性を強調しています。