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総論3・時間と政治(日本政治思想史第3回)

無責任の体系、という印象を持ってしまうのは何故だろう?

 

政治は下から上への奉仕。天皇は支配の主体とはならず、奉仕する側に回る。天照大神。独裁制とはならない?一神教とは異なる。日本固有の政について、主体はない?普段に流れる時間ではないか?鍵となるのは「おのづから」「いきおい」「なりゆき」という大和言葉。丸山眞男。72年「歴史意識の古層」執拗低音。思考の枠組み。記紀神話で用いられる大和言葉に探る。「つくる」「うむ」は他動詞。「なる」は自動詞。時間の経過とともに「なる」。記紀では強い。古事記の冒頭。天地の初めの時。歴史意識の古層で。普段になりゆく世界。「おのづからなる」。「なった」神。次々になりゆく勢。「おのづから」。古層に対する批判も。必ずしも自明ではない。丸山眞男が作り出した虚像?49年。「軍国支配者の精神形態」。東京裁判の被告の供述。「なりゆき」の論理。現実という作り出されてしまったもの、どこからか起こってきたもの、と考えられている。現実は過去から流れてきた盲目的な必然性として捉えられる。60年安保闘争。新安保条約の批准案が強行採決して自然成立。時間の経過とともにおのづからなってしまった。時間の流れに逆らうことが出来ず、急速にしぼんでしまった。11月自民党296議席。一つの深刻な挫折。何故?古層に向かわせる一つの契機。Europaと中国。規範的な政治哲学が確立。原理的なものへの指向性。古代ギリシアのプラトンのイデアから。朱子学。「理」という概念。日本では?儒学が盛んに。朱子学者は「理」への嫌悪。懐徳堂。富永仲基。「翁の文」。今の食べ物などを食べたりする、こういうことが道。あらゆる規範は相対化される。身も蓋もないけれど。驚くべきこと。明治にも受け継がれる。明六社。加藤弘之。「天賦人権論」。生まれながらにして自由平等。幸せになる権利を有する。数年後加藤は、「社会進化論」へ転向。時間と共に進化する。優勝劣敗な社会を肯定。究極目標はない。古層は進化ではなく無限の進歩。進化、今が無限に継続する。皆社会進化論を受け入れる。「いきおひ」とも親和性がある。原敬。政治を哲学と科学とから外し、奇形的政治家。吉野作造。
折口信夫。天皇というのは時間の外にあり、時間を支配?天武天皇、桓武天皇。遷都。平安時代からは天皇も時間に支配されていった。明治維新。一世一元の制。中国にならい、元号が変わらない。神武天皇即位紀元。皇紀。40年、神武天皇が即位して2600年。天皇が時間を規定する。72年から85年にかけて六大巡幸。馬車が多く用いられる。止めたい時に止められる。90年以降、鉄道網が整備。鉄道による行幸。ダイヤグラムが絶対に。スケジュールが分単位に。天皇も従わなければならない。天皇は独裁者になりえない。止められない。時間によって支配される構造。昭和になると時間支配が更に進む。37年。日中戦争。近衛内閣。国民精神総動員運動。全国民黙祷時間。参拝をした時には一斉に同じ姿勢をとるように。42年。4月25日。靖国神社で臨時大祭。戦死者を合祀。10時15分、全国民黙祷時間。同時に黙祷していると想像している。アンダーソンの想像の共同体の成立。45年8月14日。玉音放送。全国民がラジオの前に。天子として振る舞おうとした。上から下への数少ないケース。内容は?2015年に公開された原盤。ポツダム宣言の受諾への経緯。8月10日、最高戦争指導会議で聖断を下す。世界の大勢、が2回出てくる。何故?降伏の決断が世界の大勢から正当化される。耐え難きを、耐え、忍び難きを、忍び。単なる棒読みではない。安岡正篤。時運の赴くところ?時間支配が入り込んでしまっている?
次回から各論に。江戸時代から。

 

日本政治思想史 (放送大学教材)

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