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責任を引き受ける(市民自治の知識と実践第8回)

トライアル・アンド・エラーが重要なのかもしれない。

 

問題解決に失敗した場合は?社会の問題を解決するのに、結論を出すのは容易ではない。非常に多くの事情が絡む。主体も多い。それぞれのアクターも一枚岩ではない。状況が複雑で主体が多様、結果を出すのは難しい。結果を出せなかった場合は?責任を対立する主体、無関心な主体に転嫁しやすい。一生懸命やったから、上手く行かなかったのは他の人のせい?政治的に成熟した態度とは言えない。未熟な思考法ではないか。結果を出せなかた責任の転嫁を反省する。湯浅誠。結果責任が希薄化。結果が伴わなかったのは自分に責任はない。政府官僚マスコミのせい?責任を転嫁。権限は行政に集中。市民は傍観者。政治の論理を市民の世界に持ち込むのは少なかった。歴史的経緯。成熟した思考法を身につけなければ。責任転嫁の癖をなくさなければ。自分達の責任として克服しなければ。責任を引きつける思考法を。政治的に成熟した思考法。政治の論理を掘り下げる。
社会の問題を解決するのは容易ではない。問題解決に成功するのは状況の影響が大きい。我々の身体。文明論之概略。胃腸が強いかどうか。誰が服用するかにより異なる。ある政策が効果的であるかどうかは、状況に依存する。しかし状況に適合する政策では上手くいかない。物資支援のシステム。現地の状況を踏まえる。某大企業は新たな支援システムを構築したが、何の役にも立たなかった。iPhoneにインストールする人は殆どいなかったから。素晴らしいソフトでも役に立たない。状況は時々刻々と変化している。効果を発揮しやすいタイミングと発揮しづらいタイミングがある。時間療法。どの時刻に服用するのかが問題。気管支拡張薬は夕方に服用するのが効果あり。ある政策を適応するのに投入するタイミングがある。早すぎたり遅すぎたりしてもいけない。問題解決の好機を逸しない。南三陸町。9月になると気温が下がるが、11月まで暖房器具のキャンペーンが無かった。東京は暑かったのでキャンペーンをしなかった。状況という要因に加えて、対立する主体や無関心な主体の問題も。
結果責任。状況的要因や主体的要因を踏まえて、目標を設定し直すこと。問題を取り巻く状況は時々刻々変化している。対立する主体と討論して、相手の方も多かれ少なかれ正しい場合、相手の意見を尊重することも。当初の目標を修正することが積極的になされるべき。過大な責任を負うべきではない。天皇と共産党の責任。丸山眞男。戦争に反対し続けた共産党の前衛政党としての政治的責任。日本政治の主導権をファシズムに明け渡した政治的責任があるのではないか。しかし共産党が全力を尽くしても、ファシズムは防げなかったのではないか。川の流れがあまりにも早い場合。ボートは対岸にたどり着けないかもしれない。結果責任を問われるべきではない。漕ぎ出して下流に流されてしまったら、それ故の責任が生じる。流れが収まるまで立ち止まることが大事。
政治的に成熟した市民自治の為には、結果の柔軟性と過大な責任を引き受けない。問題を解決できなかった責任を、自分達自身が引き受ける。自責の念に駆られる責任はない。不完全な情報のもとでは失敗は避けられない。一流打者であっても10割ヒッターであることは出来ない。市民自治の実践でも難しい中で問題解決をする訳なので、必要以上に責める必要はない。いかなる失敗も全面的な失敗ではない。丸山眞男。悪法が通っても、反対運動が強ければ強いほど、政府は運用に慎重にならざるを得ない。少しでも悪く適用されないように努力する。撤廃されるように。破防法は現実にはあまり適用されていない。全面的に失敗したと捉える必要はない。畑村洋太郎の失敗学。失敗を活かすことが重要。失敗をネガティブに捉えてしまうが、隠したい忘れたいと思ってしまうのでは、失敗を繰り返すだけ。積極的に捉え直す。成功をもたらす道。失敗を活かすことが重要。失敗学をNGOに。「失敗事例はNGOの宝」。失敗の分析が深まらなかった。事業の意義をどのように伝えるのかが課題。失敗大賞は2003年で終わってしまった。応募数が少なかった。自分の失敗を公にする組織は少なかった。自分の失敗を笑って話せること。客観的な自信が必要。成功事例を市民の共通財にすることは広く行われている。失敗を冷静に分析することが必要。貴重な失敗事例を公共に活かすこと。
失敗した場合であっても、他の人に責任転嫁をしない。自らの責任を他のせいにするのではなく、自分達の問題として引き受ける。社会の問題を解決するのは容易でないことを充分理解すること。状況は複雑。様々な主体も。幾ら解決したいと思っても解決は容易ではない。取組の妨げに。それにもかかわらず、結果を出そうと努めること。結果責任。失敗しても自責の念に駆られるのでなく、再チャレンジを。

 

市民自治の知識と実践 (放送大学教材)

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