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区別することの意味(現代の危機と哲学第11回)

アーレントは現代社会をある程度は予言できているのかもしれない。

 

森一郎。鈴木優花。ハイデガーからアーレント。労働の経路。仕切り直しに「活動的生」の序論から。ドイツの劇作家ブレスト。アーレント。かわいい感じに訳す。天空と大地。古来人類が空を仰ぎ見て。近代的世界像が暗示される。無限宇宙の話。ニーチェにも。世界古来からのコスモスの概念。ユニバース。1957年に人工衛星。宇宙時代。星の世界の仲間入り。大地という牢獄から逃れるためのギャラリー。生来の条件を脱する人間の根源的欲求。現代における様々な実験においても。試験管で人間を産み出そうとするなど。人間の条件を根本的に変えようとする生命工学の野望。地上の全ての生命体を絶滅させることが出来る。「人間の条件」。核兵器による人生滅亡の可能性。人間の条件は大きく変わりつつある調べたから書いた。ヒロシマとナガサキから10年も経っていない。宇宙時代へ。69年の月面着陸から尻すぼみに。半世紀以上にわたっての原子力の平和利用Projectは頓挫。原子核分裂が。311で宇宙的な性格が。自らの生物学的条件を変えようとする。人類は最初の反動に。科学の危機とは?科学世界像の真理は数学的に証明可能で実験でも証明されるが。記号言語により操作可能な言論知識を壮大に築き上げた人類。日常言語で議論できない。深刻な政治的側面。原子爆弾の製造の社会的責任より重大なのは、科学の場が言語を失ったこと。理解し合う可能性を奪われた。議論できず遠巻きにするしかない。人類の存亡に関わる巨大科学プログラムについて。懐疑が起こっている。科学の危機。それと並ぶ危機。オートメーションの普及。労働の問題。自動機械による人間の労働の廃棄。一面では福音。人類の考え方からすると労働への解放は朗報。自由時間が平和的に追求されるのは近代主義の勝利。しかしそれは見かけに過ぎない。労働を蔑視したのに対し、労働を最高の価値。労働が人間たらしめる。人間の労働を代替。少なくとも単純労働においては。チェスなどでも。人工知能。労働に人間の尊厳が在るとすれば、computerにも人工知能にも在るはず。今日の状況は序の口。労働者は不要になる、労働がなくなろう労働社会の前途。実感としてはむしろ忙しく働いているのが。ロボットや機械の子守を、奴隷的労働を。「活動的生」の序論。
現代世界のチグハグな趨勢。我々は何をしているか?自己反省的問い。活動している時に我々は何をしているかを考えること。分かりきっているようにみえて分からなくなっているのが現代。哲学的であると同時に現代をどう考えるかという問題意識。活動している時、私達は何をしているか。差し当たりの答えが、労働、製作、行為。ありきたり?幻惑されてはいけない。三区分がいかなる射程を持っているか。区別がいかなる意味を持つか。3つの角度で。活動全般を労働一般に?近代社会では。学問研究も芸術創造も遊びも余生も労働だと片付けられるようになる。ナチズムや文化大革命。労働こそ自己実現への道とする勤労労働。ハイデガーも。近代最強のイデオロギーという平等主義をカッコに入れる。職業に貴賎の差なしとはいうが、国民総労働者体制に繋がる。反時代的考察が必要。近代というよりそれ以前の古代の伝統から。古代の哲学者はテオリア。近代でも肝心の世俗内生の区分が。観照が無意味に。無差別化の流れに抗することに意義が。歴史的文脈に照らして。製作と行為との区別。近代科学が。製作というより行為と化して新しい時代に。区別することの意義。労働製作区別の意義。ハイデガー。存在論的な。「存在と時間」は未完に。肉付けがなされる筈だった。しかしある程度まで実現。活動的生。じっくり向き合えばアーレントの存在的野心が。本論の冒頭。活動的生と人間の条件。時間的なものに規定されている。アーレントならではの哲学的問い。労働。生物学的プロセスに。自然物により養われる。自然物を生産する。根本条件は生命それ自体。肉体。新陳代謝。自然。必要。生命。生きることそのもの。生命自体により制約付けられ条件付けられる。生きるのに必要なものを確保する為に労働する。人間の基本的なあり方。それは身体による。新陳代謝を常に営む。外的資源から体内に取り入れる。消費を。生き物が貪ること。毎日延々と繰り返され生命体の死まで続く。子孫を残す。種としての存続。命あるものは大小様々なサイクルを。人間の自然的側面を表すのが労働。反復と循環。ニーチェだけではない。星星の循環運動。永遠回帰に。日常生活にも。同じことの繰り返しに生物の充実感など。食べるためのサイクル。時間規定。肉体を備えた私達のあり方。自然界からの規定。
製作とその条件。自然に依存している生命体の反自然的側面。製作は人工的世界を産み出す。物はある程度までは自然に逆らって存在する。人間は寛いだ生活が。世界が人間の生を超えて存続する。製作という活動にとっての根本条件は世界性。物。人工的世界。自然界とは違う。人間から独立し一定の客観性を。世界を住処故郷として人間らしい生を。アーレントの「世界」。帰属すべき場所を含む。住処が無くなって初めて理解できる。311。沿岸一帯がそっくり壊滅。故郷が失われる。どっしりとした世界性が如何に人間の根本条件をなすか。無世界性。アーレントもヨーロッパからアメリカへの難民として。自然と世界の存在論的な。自然と区別された人工的世界。アーレント独自の世界概念。自然と世界を区別する意味。あくまで人間の区別だが。世界は脆く壊れやすい。だからこそ大切に守り維持しなければならない。世界を形作る道具を使い故郷に済むために。隣人愛のような利他的でなく。世界の愛。人間の作ったものが保たれ持続していくことを肯定する。自然界の生成消滅に逆らって一定の耐久性を。完成したら一定時間使用される。優れて工業的存続性。官僚制。人類の時間的性質。人と人との間の共同世界。行為。ハイデガーは「存在と時間」。アーレントは時間の観点から。その仕掛けが。

 

現代の危機と哲学 (放送大学教材)

現代の危機と哲学 (放送大学教材)