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ソーシャルワーカーの価値と倫理(社会福祉実践の理論と実際第5回)

倫理的ジレンマに直面した時に、どのように対処するかは難しい問題だと思う。価値観の優先度をドライに決めることが出来れば良いのだけれど。

 

人間の尊厳。人権の根拠。基本的人権。具体的には曖昧にならざるを得ない。00年の構造改革。社会福祉法。3条。憲法の個人の尊厳、尊重から。自立。福祉サービスの最重要方針。何故人を殺してはいけないのか?明確には答えられなかった。自分もそうされたくないから。誰も悲しまない。女子高生の歯切れの良さに対抗出来ない。論理展開には仮説が必要。人間だけが特別に尊厳が在る、という仮定。キリスト教での尊厳。人間の尊厳の根拠。宗教的前提の上で。現代の欧米人も宗教的なものを意識している訳ではないが、神のイメージで人間が作られた。創世記。神に似ているので尊厳がある。という発想。日本では地についた言葉ではない。ソーシャルワークで尊厳を根拠付けるのは今後の課題。生きる権利。社会福祉の価値観。
ソーシャルワークの倫理とは?価値から倫理は導き出される。価値は善、望ましさ。倫理は正しさ。それを基準に。倫理は対社会性を念頭に。人の生きる指針として共同体同士が大切にしている、何らかの行動を取るべきか、という規範。エートス。しきたり、習慣。共同体の中で長い歴史で。意識すら出来なくなったことも含めて行動の規範。法律などと違って自然な。倫理の概念を明確に。道徳との違いは?倫理はより狭義。法律との違い。公的な強制力や拘束力。倫理は感情面で。ソーシャルワークとは社会福祉の体系。技術。常に時代と共に発展。マネージメントという側面の導入。援助理論の進展。技術の発展に伴い、一層倫理を考える必要がある。アメリカでの生命倫理学。生命科学界のクローン人間。実際にすべきかどうかが問われる。倫理的問題。遺伝子組換えなども。応用倫理と倫理綱領。関係性と重要な倫理問題が問われる。70年代以降から。生命倫理学の影響。ニュルンベルク綱領。患者の権利が問われる。福祉についても同じ。中絶問題。生命倫理学研究の固有性が。自由主義と共同体主義の対立。価値と倫理に関する問題。リーマン。専門職の中で最も規範的なソーシャルワーカー。倫理的行動指針。倫理綱領。専門職にとっての行動指針。NASWの倫理綱領。日本でも職能四団体。あるべき姿。人間尊重と人権。倫理指針。
倫理的ジレンマ。様々な倫理場面で葛藤が。75歳のAさん。自宅で一人暮らし。脳梗塞の後遺症で不自由。通院している。カナダに行こうと言い出す。中止を説得して欲しいと言われたら?専門職としての判断。Aさんの自己決定という価値観を止めさせたことになる。反対という学生が多かった。どれほど海外に行きたいかを把握する。家族への不満が出てくる可能性もある。本音を探りたい。2週間ほど下見を兼ねて旅行させるのも一つの手。ベテランの経験知。二者択一ではなく。欲求と、本当に必要かどうか、自己決定という価値観も考慮して。自己決定をしようとすると、その個人の自由が制限されてしまう。自己決定権をケアの文脈において実現させるのは難しい。援助者の存在。決定的な影響を与えることも。力関係において優位。生命倫理学では自己決定について以下の手順を。たとえ愚かな行為であっても、他人に危害を与えない限り、従う。この通りに考えれば良い訳でもないが。周囲には愚かな行為であっても、自己決定権を持つ、ということになるが?パターナリズム。倫理的ジレンマとその解消法。プラグマティックに解消することを考えた。戦略的なモデル。ソーシャルワーカーがある場面で倫理的葛藤が生じた時は、先ずは所属団体の倫理綱領に従うことを。しかしそんな簡単なケースは稀。そのときには?残る時は優先順位をつけて行動を取ることを。その場の感情や思いではなく。EPS基準。生命、命の尊重の原則。平等主義の原則。自由自立の尊重原則。最小限の害の原則。面談中に第三者に殺害予告を。援助者は秘密保持原則を忠実に守ったが、殺害が現実に起こってしまった。当該関係者に事情を伝えるべきだった?生命を守ることを重視すべきとアメリカ大統領。福祉職に衝撃。プライバシー保護の原則は生命保持の原則に優先されない。倫理を守ることから逃れられる。しかしそれでもジレンマは解消されるほど、現実は単純ではない。
ソーシャルワークの実践現場で倫理的ジレンマに直面。援助に際しては応用課題として具体的に学んでいく必要がある。

 

社会福祉実践の理論と実際 (放送大学教材)

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