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ライフイノベーションからの利益の帰属と倫理(放送大学特別講義)

科学研究にはガイドラインが必要だろうと思う。利益を考慮しなければならないセクターは多い。研究の障害にしないような配慮も必要だろうし。

 

ライフイノベーションから得られる利益が誰に帰属するのか。それに関係する倫理の問題は?生命現象の解明。経済的価値を。生命科学。ライフイノベーション。研究開発によって新規の医薬品。微生物を土壌の中から見つける。生命科学の研究成果としての。遺伝情報を解読することで診断をして、オーダーメイド医療を。サンプルの提供者か研究者か?倫理的問題は?
過程で身体に由来する資料が大量に集積される。個々の人間が提供者となって遺伝子などを提供する際に、無償に限るべき?参加意欲を高めたい。商業的な取引なので倫理的に認めない方が良い?地域集団などに還元する。集積された情報でライセンス料が入ってきた段階で還元した方が良い?何処かで線を引くしかない。後から集団に還元するのが妥当。特定の病気の患者団体からは、治療法により恩恵を受ける。しかし医薬品開発には時間がかかる。むしろ次の世代の患者が。利益配分については事件が。治療とはいえ呼び出しが多いと思っていたら、書類にサインをと言われる。細胞を自由に使って構わないとの。インフォームドコンセントを取らずに細胞株を作って、売ったり特許を取ったりしていた。カリフォルニアの最高裁まで。90年7月9日。細胞が身体を離れた後は、所有権を持たない。研究が何も進まなくなるので。医師の側の対応が不味かった。ムーア事件。医師の側に所有権が。サンプルの争い。カタロナ事件。カタロナという医師。同意を取って集める。移管に同意を得ようとしたら、大学の所有だと主張される。大きな利益が。地裁高裁のどちらでも大学の所有とした。研究機関の側に。ヒーラ細胞。癌の組織から。細胞株を。インフォームドコンセントは何も無かった。不死細胞ヒーラという書物。ラックスさんの由来。13年。全ゲノム情報が公開。親族の立場からすると、自分たちの遺伝子が明かされプライバシーの侵害に?委員会を作って。所有権は?難しい。
ライフイノベーション、オーダーメイド医療。個々の遺伝情報に基づいて判断して最適な医療を。個々の遺伝情報。DNA。4種類の塩基。核酸というDNA。30億個。一つの遺伝子。RNAに転写されcopyとして移される。RNAの上に。メッセンジャーRNA。細胞の中でタンパク質に翻訳される。セントラルドグマ。個人により違うのが0.1%だけある。ある部分の違いで薬効が違ったりする。症状が出たらこの薬、と決まっていたが、重篤な副作用が。予め特徴を把握して、どの薬を使えば良いかが分かる。製薬会社からしたら嬉しくはない。個々の医薬品の市場が小さくなる。解読は、装置の能力が向上した。近い将来は1週間で。遺伝子診断。将来はゲノム情報を全て読んでおくことが。乳腺を取ってしまう。乳がんのリスクを考えて。1000ドルで解明出来るかも。現在では特定の遺伝子について。リスクを高める遺伝的要因があると飛躍的に乳がんなどの確率が高まる。遺伝子上の変異と関係。遺伝カウンセリング。血液を医師が採取して検査。3000ドル。特許を取得してビジネスを。以前は住民に無料で診断していたカナダの州政府もあったが。健康を阻害している?高額を自己負担で?検査せずにいたら乳がんになる可能性もある。ビジネスモデルが健康を阻害している。国際会議で批判。特許を無効にしようという動き。13年6月13日に連邦最高裁。天然に存在するDNAが特許の対象になるのか?メッセンジャーRNA。診断方法にアクセスしづらくなった。人の健康に関わる技術を開発。コーポレートブランドは高められず。バイオバンク。バイオの銀行。サンプルを提供してくれる人から血液を収集。ゲノム情報を集積。何万人ものデータがあると、オーダーメイド医療に重要。日本でも。バイオバンクジャパン。約20万人のデータ。コホート研究。特定の集団を長期間調査。生活習慣と病気の関連を。ゲノムコホート研究も。ゲノム情報をデータで。疾患の原因を見出しやすくなる。きちんとインフォームドコンセントを取って、サンプル採取を。研究に貢献するため。リスクもあるが。偶発的所見が生じる場合。ある疾患にかかる可能性が高い場合、本人に知らせるかどうかが問題になる。バイオバンク以外にも。脳腫瘍が発見された場合は?研究機関にも責任が。伝える必要はない?確実に治るなら本人に知らせるべき。治療法がない疾患には?ゲノム上の特徴。教えて欲しいと思う人も居るけれど、そんなものは知らないでいたいと思う人も。プロジェクトの大きな問題の一つ。リスクヘッジ。インフォームドコンセントをきちんと取る。研究プロジェクトを円滑に運営する為には。バイオバンクに。ゲノム情報の流出。どのデータが誰か分からない匿名的な情報に。最も根本的なデータは個人と紐付けられている。基本的には匿名化がなされている。データ管理の方法もインフォームドコンセントで明記するべき。提供者に納得して頂くことは多い。知的財産権の問題。発明が生まれた場合、研究機関にロイヤルティが。開発投資を回収するためという説明を。包括同意を取るか、個別の合意に留めるか。蓄積されたデータを別のプロジェクトで使う場合は、同意をしなおさなければならないが、極めて手間がかかる。制度上の問題で再同意が得られなかったとしても、データが使えないのは愚の骨頂。管理主体が変わっても構わないという包括同意を。提供者の意図でもある。しかし犯罪情報に提供する場合が有り得る。医学研究に限定する必要が。自己決定権。自分で決める権利。臨床研究に参加するにしても。親、子供に影響する。遺伝子診断を受ける意思があるかないかに問題が。両者の自己決定が衝突する場合が。ゲノム解析の進歩により。再生医療。患者自身の細胞を用いる。皮膚採用を培養して火傷した箇所に。万能細胞を作る。治療的クローニング。ES細胞やiPS細胞。網膜再生などの。3Dプリンタを用いて。DNA。染色体。体細胞の核を移植。細胞の数は2倍4倍に。内部細胞塊。初期化された細胞が。ES細胞。治療的クローニング。人の個体になり得る個体の研究。倫理的問題を孕む。人の胚を壊すのは倫理的に問題。圃場胚の問題。核移植をする過程。クローン人間の問題。クローン技術。治療的クローニングに向けての研究が。研究に対する規制が変化。
生命科学の研究。ライフイノベーション。制度設計が必要。医療のリスクを完全に無くすことは出来ないが、今後リスクは減っていくだろう。リスク要因の克服。利益や権利が誰に属するのか?ゲノム情報が得られると、従業員を雇うのに情報を求める企業も。企業などの管理責任も問われる。ガイドラインの整備が必要。社会的規範の構築が。社会実装を行うには、倫理面の検討が必要。倫理的法的社会的な。一定の配慮を。研究の抑制要因になるかもしれないけれど。予防原則に流れがち。きちんとしたガイドラインに従うことが。