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教師への道(現代日本の教師第1回)

教員の数が100万人を超えるというのは驚きだった。まあ知り合いにも何人もいるから不思議ではないけれど。国によるマネジメントには限界がありそう。市町村単位で小回りを利かせるしかないのだろう。

 

開講の背景。転換期の教師。中央教育審議会の答申。教師を巡る課題。学校制度全体の改革。乳幼児の教育から高校まで。幼児教育。教師教育論。教育行政学。現代的な課題。教員養成の問題。持続可能な教育。アクティブラーニングなどの授業の問題。授業の変化。
教師と教員。教師は学校の先生だけではない。予備校や塾も。国公立学校の教員。用語の定義。教育公務員などの異同の問題も。敢えて混在したまま用いている。
教師と呼ばれる人の実態。養成の制度。採用の制度。どのような人が望まれているか。
日本の教師の数は?学校基本調査。平成26年度は100万人を超える。看護師と同じくらい。本務者のみ。フルタイムで働く。雇用の多様化。非常勤講師は含まれておらず、実態が把握しづらい。教師の集団がどのような特徴を持っているか。年齢構成。平均年齢は40歳を超えている。しかし平均値の取扱には注意。数字の散らばり具合はわからなくなる。各年齢層の占める割合。私立幼稚園、20歳代が5割を超えている。早期退職をしている。労働条件やジェンダーの観点で。50歳代の教師は30%を超える。教師の高齢化。下が薄い。90年代頃から採用を手控えている。学校拡大期に採用された教師が退職するので、高齢化が止まっている。30歳代40歳代は様々な重要な役割を。中堅教師の層は薄い。管理する教師はこれから減っていく。バランスの問題。女性比率。学校段階が高くなるほど女性比率は低くなっている。OECDの統計。高校56.3%。日本よりずっと高い。女性比率は上昇しているが、まだ低い。海外の研究の中には教育の女性化で子供への影響が問題になっているところもある。男子生徒が役割モデルを持てないのでは?男子児童の学力が伸びないのは問題?しかし男性教師が多かった時は議論されなかった。こうした議論自体にジェンダーバイアスが。生徒の役割獲得の問題よりも、学校管理の問題として考える。女性管理職は、小学校でも校長は20%未満。教科ごとの女性比率。国語英語音楽の担当が女性は多い。男女雇用機会均等法から30年以上経つが、ジェンダー文化が強く影響している。アンバランスな状態。
戦前。師範学校。それだけでは足りなかった。教員試験検定。それでも教員数は足りなかった。無試験検定も。師範学校は教職に就くことが前提。学費は無償。貧しい生徒にとり貴重な場。大学に進むことはできなかった。エリートになれない。国家により定められた内容を如何に教えるかに焦点が。卑屈で権威主義的、視野が狭い。師範学校タイプ。指示されたことをやるだけで批判精神に欠ける。疑うこともなく戦争に向かう子どもたちを。教職適性審査会。歴史的状況への反省。大学における教員養成。リベラルアーツを学ぶ。閉鎖的な環境が偏狭な教員を養成した。学問的知識や教養が必要。免許状主義。どの大学であっても取れるように。教員養成系の大学や学部。特に義務教育を。多くが師範大学の伝統を。国公私立のその他の大学学部でも教職課程があれば履修することで免許状を得ることが出来る。教職課程科目。3分の2以上。大きく開かれた。所要資格免許の獲得。都道府県教育委員会へ資格取得の申請が必要。発行された免許状は卒業証書と一緒に受け取ることが多い。外国の教員養成。かなり異なる。フィンランドでは修士レベル。長期的な展望の下に。アメリカでは州ごとに資格試験が。格差につながっているとの指摘。スタンダートの作成が。終身の資格ではない。院でテニュアを。イギリス。88年以降に教育改革。QTS。全く持たずに学校に行くのも可能。教員養成の改革はどの国でも。冒険も。ドイツ。大学の教員養成課程から2次による国家試験。フランスでも制度に国家的コントロールが。80年代より、殆どは大学レベル大学院レベル。どのくらいの人が教員になっているか。授与者は20万人を超えている。複数取得している人も居るが。免許取得者は毎年10万人を超える。全員教員採用試験を受験するわけではなく、全員合格するわけではない。中高では試験を受けない人が半数を超える。ペーパーティーチャーの多さ。教員免許の価値に影響。相対的低下。大学の授業などへの影響。教職への理解者が増えるのはメリット、多様な視点もある。しかしモチベーションの違いが混乱を。開放制。責任を持った養成の問題。採用試験。90年代から05年位まで非常に苦しかった。新規採用が殆ど無かった。増えては来ているが、大量退職時代を迎えた為。少子化の進行具合では新規の採用には差が見られる。地元志向が強い。16倍以上の格差も在る。優れた教員を採用したい。採用倍率の低下は好ましくない。免許の取得は難しいわけではないので。教員の質の保障は高倍率に依拠。希望退職者の増加。採用計画も万全ではない。都道府県教育委員会ごとの採用、バランスの取れた採用が出来るかは困難。教育再生実行会議。筆記試験について国が主導すべき。中央教育審議会で審議されるだろう。しかし国家統制に戻る問題も。国の介入は慎重に。採用の仕組みがどのように変わるかはリアルタイムで。
どのような人が教員に求められているか。多様なエージェント。教員像は多様。中央教育審議会での望ましい教師像。平成24年8月にも答申が。生徒理解や教材解釈は勿論、教師自身が不断に学び続ける。志や情熱などの構えが必要。これまでは知識の体系が主だった。蓄積してきた知恵を活用する力が。モデルが無いので自分で探すしか無い。先導者に。学校生活に適応している人が多い。答申ではその上に重大な課題を背負う自覚を。資質能力の高い教員を採用するためには?課程認定大学。必要な教員を配置しているか、など。ときには問題点が洗い出される。学生の質の保障。様々な制度。教職課程の授業と有機的に結び付けられているか。08年度より教職の専門職大学院。現場に即した形で。架橋する。院の授業でもロープレなどの実践的な学びが。実務家教員。既存の大学院の転換を。高度な教員養成が実質化するかが問題。現職。免許更新制度。長いこと終身だったが、10年毎に更新を。最新の知識技能を身につける必要がある。30時間以上の講習を。不適切な教員を排除しろとのバッシングがあった。文部科学省には不適格教員の排除は目的では無いとする。法定研修の問題。有限の教員免許は各国にはない。
資質能力の高い教員の確保が最優先。意欲や人格、新しい時代へのチャレンジを。アンバランスにどう取り組むか。教師が抱える課題を。現代の教師の理解を。

 

現代日本の教師―仕事と役割 (放送大学教材)

現代日本の教師―仕事と役割 (放送大学教材)