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公共哲学としての功利主義(公共哲学第2回)

ベンサムの著書を読んでみたくなった。定型的な理解で片付けられないことは事実としてありそう。

 

功利主義。何か?色んなアプローチ。功利主義は避けて通れない。道徳哲学や経済政策。政治思想。影響力はあるが批判されやすい。皆そう思ってる?強力なテーゼ。最大多数の最大幸福。ある意味では当然?道徳哲学から見るとあまりに現実肯定的。規範性に欠ける。功利主義をどうしたら魅力的に考えることが出来るか?解釈の原理が必要。3つの特徴。帰結主義。結果が重要。幸福の。全体の総和を。公平性。様々な評価。典型的批判。犠牲を正当化して人権をないがしろにする。幸福の測定ができない。恣意的。あまりにも重たくなるので実現が難しい。利己主義なので徳が衰退する。高みにいてのエリート主義?公共哲学としての功利主義。批判をかわす。吸収しながらも魅力的な。公共哲学として考える。
ベンサム。イングランド国制。何故政治思想史に興味を?功利主義を研究する意味。ロールズの正義論の影響。サンデルなども。功利主義はしぶとく生き残り、強靭な影響力を。功利主義の側でもロールズなどへの応答が。ベンサムが面白そう。功利主義をどのように?公共哲学の功利主義。有益。分節化された功利主義。立法者の政策立案の原理として功利主義は有用。公共哲学として。批判をかわすことが出来る。批判として身近な人への愛着を軽視している?政治家や公務員に求められる政策立案の能力。数としてカウントする。さめた功利計算を。私的な倫理としてはグロテスクだが、全体のことを考えるのは宗教がかっている?公共体の責任を持つ。特徴としての帰結主義。立法者は政策立案の際に常に結果の意識を。ウェーバーの政治の責任倫理と親和性。心情倫理で政治に関わるべきではない。強靭性。政治倫理。当然のものを明確に出す。政治家を判断する際にも必要。結果を出すのが政治の世界。
ベンサム。公共哲学としての功利主義。向かうべきもの。公共哲学者ベンサム。公共哲学はオープンクエスチョン。善に向かう哲学。実践運動に関わる人の知的リーダーとして仕事をしていた。道徳及び立法。帰結主義。快楽主義。計算の基礎的単位を。自然主義的で快楽主義的な人間。苦痛を避けるという存在の人間を。計算に入れて政策を立案する。社会を有機体とした塊として考えず、社会はフィクションだとする。個人の集まりに過ぎない。計算の上で重要なのが、全ての者が一人としてだけ数えられる。一人一票の原則。だいぶベンサム主義者に?快楽主義的な個人主義的な考え方から、どのように公共哲学を作ったか。物質主義的人間。平等主義的考え方。社会をどのように制御していくか。個人と個人の関係性のルールを。法の支配の導入。法の支配と快楽主義。法そのものは苦痛だけど、肯定的に言うならば、快楽は個人のみが作る。妨げないようなルールを作るのが統治者の役割。基本的なルールを決めて自由に。経済の。基本法というものを合理的に。自然法に批判。再構築しようとした。目標としての快楽。犠牲の問題。全てを犠牲にしても構わないのか?快楽計算を細かく。何らかの手段を選択した場合の快楽と苦痛の計算。絶対的に正当化される?手段というものを功利主義的に慎重に。極めて慎重な、上から下へとの考え方をしなかった。ロールズの、功利主義は目的論という批判。必ずしも当てはまらない。ベンサムへの修正主義。より慎重なベンサム解釈。
ベンサムとは誰か。その魅力は?リビジョニズム。ベンサムの解釈には二通り。権威主義的な。個人の自由に積極的介入を。パターナリズム。90年代以降の研究。リベラルなベンサム解釈。個人主義的で各自の幸福追求は各自の自由に。リベラルベンサムに影響を受けている。ベンサムの政治哲学。苦痛に対する感受性を持っていた。立法者は個人の幸福について判断し得ない。苦痛の抑止減少に限定される。周辺に置かれた立場の人を改善する。宗教的な異端者や同性愛者、女性の境遇を改善しようと尽力した。魅力的なところ。最大多数の最大幸福。字面だけ読むと少数派は構わない?苦痛の抑止減少が立法者の役割。快楽よりも苦痛。最小苦痛や最小不幸。リベラリズムの潮流。マイノリティの問題。多数派では無く。境遇の悪い人を良くするのを最大のもの。権利では説明しなかった。アニマルライフ。動物の幸福を。当時としては先を進んでいた。ある意味で変わった魅力。
ベンサムが。フーコーの牢獄のイメージ。誤解されたベンサム。監獄の誕生。監視社会の象徴として劇画化される。円形の刑務所。円周にそって監獄が。中央の監視塔から一方的に監視出来る。監獄から監視塔を見ることができない。一般の市民によって監視されることになる。看守は監視される。連鎖構造。憲法典の中で相当詳細に。一般の市民が政治家や官僚を監視。政府の構造とパラレル。監視社会とは構造が異なる。統治者が市民に監視。公開性という言葉の方が適切。官僚の問題。中央のレベルや地方のレベル。公開性。隠そうとするのを抑止する。人間観。現実主義。公開という状況を作る。私的利益を追求しがちな人間を。憲法の問題。悪しきことをしてしまいそうな。邪悪な利益を持ってしまう可能性が高いので、公開性のシステムを。ジャーナリズムの。世論。誤解されやすいベンサムのterm。ベンサムの世論は理性的側面が強い。政治世界で討論を。新聞。ジャーナリズムの役割。論点を整理し世論という公共空間で。多数者の専制、というのとは異なっている。熟議や討議の民主主義。ハーバーマス。世論というものは操作される世論になってしまう?ベンサム以降の社会の変化が問題。同調圧力的な世論ではなく。
ベンサムの正義論。正義についてはそれ自体を論じてはいない。安全という言葉が重要。各人が幸福追求をするための基盤。人々の期待を維持。立法者の役割。個人の幸福追求に関与をするのではない。セキュリティ。セットになるのが絶望回避原理。失望回避原理。哲学的急進派?実践する手段は漸進的。ポール・ケリー。配分的正義。正義論は無い?正義というのは基本的に保守的な。邪悪な利益というのを社会から無くすという改革を。コモン・ローや国教会への改革を。介入主義的なイメージ?総督府功利主義。頭のいい人たちが改革?苦痛の回避をまともに。理不尽なものがあっても良いものに変えていく。悪を糾弾する人が忘れがち。功利主義がベンサムのテキストにそって内在的に。深刻な修正を。ベンサムの研究から新たな功利主義を。公共哲学的功利主義。公共哲学の可能性の幅を広くする。

 

公共哲学 (放送大学大学院教材)

公共哲学 (放送大学大学院教材)