1941年にアメリカとの戦争を始める際には、日本政府の内部ではシミュレーションsimulationが行なわれた。しかも複数なされている。結果はどれも日本は敗北するというものだった。戦力はさておいても経済力が桁違いなので、年単位だと無理なのは自明である。では何故に真珠湾攻撃を断行したのか？判断の際に縋ったのは、信念が違うという精神面だった。日本人には皇国魂がありアメリカにはそういう信念は無いと。なので緒戦で勝利すれば戦意を喪失するだろうから講和に持ち込める。だから何とかなる。そういう粗雑な希望的判断がされて対米開戦に至った。しかしアメリカは敵愾心を燃やすことに。後は戦力差が広がりcatastropheに至る。信念だけで戦争には勝利できない。そしてそれは軍事に限った話ではない。
