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ダウンサイジングと協力(社会的協力論第11回)

武雄市図書館の事例は多面的に考えた方が良いのかもしれない。

 

ダウンサイジングと協力。ダウンサイジングとフラット化、小規模な組織は何故必要とされるか。Interview。典型例のアウトソーシングという考え方。佐賀県の武雄市の図書館の例。アウトソーシングや小規模化、ダウンサイジングは新自由主義の流れで。必ずしも市場経済だけによるのではなくそれ以外の要素も必要。フラット化に関するメリット・デメリット。
近代社会が協力活動を利用して大規模に。大規模な組織が欠点に。小規模化すれば良いのではと、幾つかの試み。フラット化。大規模組織はピラミッド型の上下存在の関係が。フラット化で規模を縮小する。小規模化して組み合わせる。色々な要請。大規模組織の外側の問題。グローバリゼーション。社会構造の変化など。変化に機動的に対応。大規模な組織だとかつての恐竜のようになってしまう。内部の要因。オルソンのParadox。X非効率。大規模組織が病理現象を。小規模化することで解決を。フリードマンがフラット化を主張。オープンソースという考え方。情報を公開して共有し合うことでやり方を分担して問題に柔軟に取り組む。人々の知的財産を共有化する。アウトソーシング、外部委託により外部の力を取り込む。海外の力を。オフショアリング。コンビニなどでのチェーン化。組み合わせを考える。インソーシング。外部の考え方を取り込む。情報を共有することが重要に。外部の人との協力。オープンソースという考え方の中でも、外部の人の力を借りて限界を突破。
佐賀県武雄市の例。教育委員会。今日の武雄市立図書館が出来るまでの歴史。元々武雄市の図書館は市街地の中に。小さな病院の跡地を使って。多くの市民の要望で平成12年に複合施設に。03年の地方自治法の改正で地方自治体の取り組み。武雄市では図書館の改革の取り組みを。その経緯。平成12年にオープンしたが、来館者の推移は下がっている。借りた人もピークから下がっている。貸出冊数も右肩下がり。運営の状況。平成18年までは270日の開館。利用者の減少などもあって、もっと休館日を減らそうという取り組みを。少しずつ開館日数を増やす。司書を増やしたり予算をかけたり。まだ34日休んでいる。夕方は6時で閉館。利用しづらい?行政の力だけでは無理なら民間の力を借りて取り組みを。公共が通常運営している図書館を外部にアウトソーシング。公共と民間とは協力。指定管理者制度。その意図と武雄市独自の。武雄市が新しい図書館の相手はカルチャーコンビニエンスストアと。企画会社なのでこれまで図書館のサービスは限られる。民間だから出来るサービスも。事前にアンケート調査。市民が望むサービスを。地方自治法の中の指定管理者制度の中で。パートナーシップを。多くの自治体での指定管理者制度。行政が直でやっていたサービスを、低下させること無くコストを下げる、行政改革の一環として。従来の図書館の提供に加え、民間だから出来る図書館にはないサービス。市民価値の高い図書館を。企業価値と似ている?公共の立場でも価値が存在している。経済的価値だけでなく地域固有の価値も含まれる。歴史的、文化的なものなど全体を含む。アウトソーシングという形で民間にやってもらうことでメリットは?市民価値とひとくくりにしたものの内容。武雄市図書館。9つの市民価値。蔵書を18万冊から、開架は9万冊程度、それから20万冊殆どを開架に。雑誌についてアンケート調査で関心が高かった。雑誌を増やす。図書館の資料の要素に加えて雑誌の販売も。代官山蔦屋書店でのサービスにも在るが、書店内では自由に読める。売ってある本と雑誌は自由に読める。100タイトルから600タイトルに。雑誌はライフスタイルを豊かに。カフェが欲しい。本を読みながら。Starbucksを図書館内に。coffeeを飲みに来た人が本に触れる機会に。新しいサービス。Tポイントが使える。民間と一緒になり可能に。従来の図書館のカードに加え、Tカードに図書館を借りる機能が。開館日も年中無休に。時間について8時間から朝の9時~夜の9時まで。アウトソーシングの効果。複合効果。互いに出来ないことを組み合わせてやっていく。開館時間の延長。深夜の2時まで営業するノウハウを持っているのを。アウトソーシングのデメリットも幾つか指摘されているが、武雄市ではどうか?従来直営で持っていたノウハウが企業のノウハウとして流れてしまう。自治体にノウハウを持つ職員が居なくなる。従来司書として長年働いている人を教育委員会に異動させ、民間に改善指導してもらう職員を配置する。ご意見への対応など。職員の配置。カルチャーコンビニエンスストアから5名。契約社員として13名。アルバイトが23名。司書が選書を行う。専門的業務、契約社員として。社員の5名が運営。武雄市独自の職員がやる場合と、カルチャーコンビニエンスストアの社員がやる場合に違いが。
図書館に行ってみると来館者が多彩に、気持ちの良い施設に。復号化とノウハウの分散。パートナーシップをどのようにまとめるのか?武雄市の側から見ていると、多様性がどのような形で?従来の図書館の運営。指定管理ということで仕様書に基づき。ボランティアの方。土曜日の読み聞かせ会。布絵本を作ってもらい提供。ボランティアの方との連携も続く。4倍から5倍の子供が参加。ボランティアの活性化、様々な提案も。ボランティアとして支える側も新しい図書館になり気持ちが盛り上がる。来館者は3.5倍の伸び。予算の問題は大きい?指定管理者制度。コストの削減。公共と民間のパートナーシップ、安く効率よく予算の使用を。公共性を失わずに営利性の有利さを活かす。図書館での問題。指定管理を行う前の市の直営から1割ほどコストを下げる。単純にコストが下がるだけでなく同じサービスが出来るか?開館時間は5割増えている。コストが嵩むところを1割減、民間の力があってこそ。指定管理で特徴的なのは民間で事業を展開する民営のスペースで。民間が伸びるスペースを。指定管理者制度が出来た経緯。管理の委託ではなく代行。民間で料金を設定したり人事も自分で出来たりという権限を委譲。民間の代行。公共と民間のパートナーシップ。双方のルールの調整が必要。様々なコード。図書館分類と取り入れた分類とは違う。調整が不可欠。長期的にはなるだろうけれど、ルールのすり合わせで一生懸命やった例は?平成25年4月から、毎月1回は定例の報告を。問題が起これば直ぐに対応できるよう連携を。教育委員会の中には司書も居るのでアドバイスも出来る。館長は指定管理者側と契約。教育委員会からの辞令も。教育委員会からの中での参加。校長会にも発言できる。行事のPRなど細かい情報を共有し依頼することも。民間にお願いしていると、顧客価値の考え方になるが、市も市民価値を考えている。来ていただきたいという同一の価値が。もっと利用してもらえる環境やサービス作りを。
お互いのすり合わせ。共同化する1つの試みのコード、互いに話し合うプロセスが重要。フラット化。上下関係に合った大規模組織からヨコへの連携を。互いに連携をいかに保つかが重要。Collaboration。「共に」と「労働」との組み合わせ。新たなシステムを作るということ。一般の企業のCollaborationの例。企業には固有の技能が存在。企業がそれまでやってきた組織を小さくしてチームとして。固有の機能、創意工夫が必要に。それが蓄積されて初めてチームが同じ目標で活動できる。フラット化、小規模化、大規模組織の限界をチーム化で乗り越える。それぞれのチームのルールのすり合わせをしていかに一緒に仕事が出来るか。集団的技能がチームには必要。技能は2つ。ユニバーサルな形、何処にでも通用するルール。お互い同士の理解をするための前提。一方でチームごとに独自の技能が。チームで一体となるための。2つの技能を分けて考えるのは重要。身の回りで公共サービスとして行われていたことが民間サービスで。互いの長所を活かし合うというメリット。一方で片方のサービスが全て駆逐されると意味が無くなる。固有の技能や知識を尊重しながら互いにすり合わせをして共同作業をするのが必要。

 

社会的協力論―協力はいかに生成され、どこに限界があるか (放送大学大学院教材)

社会的協力論―協力はいかに生成され、どこに限界があるか (放送大学大学院教材)