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日本の伝統思想と近代化の達成(哲学・思想を今考える第7回)

江戸時代の日本の思想はかなりダイナミズムに富んでいることが分かる。学校教育や日本史一般の概説書では項目を羅列するのに終わってしまうけれど。

 

魚住孝至。日本の伝統思想と近代化の達成。土着の文化伝統が。歴史と伝統。
日本文化の成立基盤。自然環境と文化伝統。狩猟採集漁労に有利な自然環境。縄文文化が長続きする。神道の基盤が。紀元前5世紀頃からの弥生文化。農耕儀礼、神道の基盤に。統一国家の形成。大和朝廷から天皇に。古いものが底流として。持続性。律令体制と仏教の導入。神話の記述。万葉集による様々な読み手。神道も宗教と習合。仮名交じり文。読み書き出来る層の増加。文化の発展に影響。平安時代から女流文学が。国風文化。武士政権の鎌倉幕府が天皇と共存。新宗教。現在まで。室町幕府の成立。禅の文化。ポルトガル船から鉄砲が。国産化して多くの。宣教師が来日して信者が多くなる。キリシタン禁令。鎖国政策。伝統文化が。天下泰平。平和な世に。経済圏や文化圏の成立。身分制だったが。江戸中期の経済成長。学問が盛んに。藩校や寺子屋などの教育。読み書き能力が高く。
江戸時代の諸思想。朱子学の受容と日本的特徴。科挙がなくイデオロギーも無い。林羅山。漢文を読むのが中心。有名な塾には多数が。古学の成立。朱子学を批判。儒教本来の。独自の道徳論。京都の町衆からの伊藤仁斎。大学は孔子の著ではない。孔子孟子を。仁斎は理気二元論を排して、愛を広くわたらせる。政治の要訣は。本来持つ哀れみ恥じらい譲り合い。日常生活での。論語孟子を読んでの古義学。日本独自の儒学。荻生徂徠。武士の誇りを。漢文を精密に。中国古代の言語などの実証的研究。道徳よりも政治を重視。多様な古典を読み漢学の範囲が広がることに。本居宣長にも影響。江戸中期の批判的な合理主義。和漢三才図会。1712年。大阪の医師の。天地人。96類にわたり説明した百科事典。新井白石。儒学の他、歴史地理国語文学民族考古学など広範多岐の分野の学問に一流の業績を。百科全書と似ている啓蒙主義的な万能人。徳川家宣。幕政の改革を。イタリア人宣教師を尋問して西洋紀聞を。キリスト教の教義には厳しい批判を。神が自ら生まれるなら、天地がなぜ生まれないのか。対等な立場として質問を。物質面では西洋が、精神面では東洋が。公開は限られる。白石はマテオ・リッチなどを参照して采覧異言を。Europa25カ国やアジア30カ国の物産や政治情勢などを。江戸中期には批判的合理主義。懐徳堂。庶民が通い朱子学陽明学古学が。現実的な大阪商人が自らの手で。富永仲基。仏教経典を研究。釈迦が説いたものではなく、後継の人の手。現代の仏教も倫理であり。山片蟠桃。西洋の学問を。石田梅岩。神道、儒教を学ぶ。人間はこころを通じて。心学運動に。人間の飽くなき欲望を批判。東北の医師。反権力的。自然の中でエコロジー的発想が。三浦梅園。天地の条理。存在するものは2つのものの対立。自然と人間の関係。自然科学的な認識。本居宣長。研究対象を日本の古典に。既に古事記について実証的に読みを確定し注記を。古事記伝。神々の行為。全ての現象は神慮。朱子学の理気二元論を批判。もののあはれ。源氏物語。幕末にはより復古的に。蘭学の展開。鎖国政策をしていたが、手嶋でオランダ人や中国人。西洋の事情も。学術書についても学ぶ。江戸参府を。次第に蘭学が行われる。享保の改革で西洋科学に興味を。取締を大幅に緩和。青木昆陽などにオランダ語を習わせる。1771年。杉田玄白らは人体解剖に立ち会う。ターヘル・アナトミアを翻訳。74年に解体新書に。日本の医学に画期的。蘭学を推進。長崎のオランダ通詞。辞書を。蘭学は新しい段階に。西洋医学や天文学地理学物理学化学植物学などの翻訳。シーボルトの指導で。学校。各藩でも藩校が。人材養成を目的。造士館。時習館。修猷館など。それ以前からの藩校も。幕府も昌平黌を。林羅山の学問所に。幕臣などが。江戸の教育事情。高水準。寛政異学の以来、朱子学が。佐藤仁斎。事実上陽明学を。アヘン戦争の衝撃。天保の改革。開国を強いられる、軍事の近代化。西洋の技術を。精神は日本。実験場を。薩摩藩なども大砲や蒸気船を。海国図志。55年に洋学所。東大の前身。雄藩から留学生が西洋に。長崎に来た宣教師に江藤新平らも。英語の書物が翻訳。莫大な漢字の訳語が作らえる。
明治前期の近代化。上からの近代化。68年3月に五箇条の御誓文。国家統一を図る。江戸城の無血開城。勝海舟らが内戦を回避。殖産興業、富国強兵。早々に廃藩置県で中央集権を。岩倉具視らが欧米に。条約改定は無理だったが。藩閥政府の有力者や旧幕臣などの。43人の留学生も。国家機構や法制度、財政、産業、軍事、教育について。アジア各国の調査も。後の施策に大きな影響を。植民地化のアジアも。報告書は米欧回覧実記に。明治11年。欧米の近代化の実情を。お雇い外国人。学問や実地の指導。留学生を欧米に。国家をあげて近代化。民間での近代化。文明開化。洋書の翻訳、訳語も確定。西洋事情の啓蒙。福沢諭吉。学問のすゝめ。人間平等宣言。西洋文明を学ぶことで。書き継がれベストセラーに。受け入れの素地が。明六社に参加。明六雑誌などの啓蒙活動。文明論之概略。自由な交流で文明は発達。発達段階論。差し当たりは西洋文明を。やむを得ないと。自由民権運動。中江兆民。民約訳解。ルソー。憲法制定が問題。民間でも私擬憲法が。民権意識の高さ。外国人宣教師。入信者も。新渡戸稲造など。内村鑑三。無教会主義。近代日本の確立。松方財政。資本蓄積。金本位制への移行。企業の設立。憲法の制定、民法の。近代的法治国家に。自前の近代化に成功。日清戦争に勝利。賠償金を元に八幡製鐵所など重工業科。植民地政策も。伝統文化の持続の中で近代化。様々な軋轢が。夏目漱石。日本人にとり文学研究とは?現代日本の改革。上滑りなものに。できるだけ神経衰弱にならないように。屈折した心理を。自己本位と。西洋社会は葛藤に満ちる。則天去私は不可能。西田幾多郎、善の研究。西洋哲学の言葉と論理により表明。経験があって個人がある。あるがままの。思考も包含。自己の根底から。西洋近代文学を越えようとする。独自の哲学を。次第に京都学派を育てる。

 

哲学・思想を今考える―歴史の中で (放送大学教材)

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