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ライフ・サイクル論4:成人期(臨床心理学特論第14回)

中年期は様々な様態があると思うけれど、共通点もあるはずだから、そこから話を始めた方が良さそう。

 

小林真理子。佐藤真紀子、大分県厚生連鶴見病院。ライフサイクル論。成人期。一定の基盤を。発展が期待。ストレスと危機。発達段階。様々な変化や心理的問題。臨床心理士。精神医療と身体医療の領域で幅広い心理臨床。特に中年期。
成人期は何歳ごろ?人生の半分以上。呼び方や区分は異なる。20歳ごろから65歳頃、前期と後期。40歳を越えてから中年期と。発達理論。ユングの成人発達論。成人期の発達。人生半ばから後期。太陽の日内変化。中年期を人生の正午と。影の向きが逆に。大きな転換。人生の後半では自己の内的な世界の適応を。価値の転換。ユング自身も38歳にフロイトと決別。心理的危機を。人生後半に独自の分析心理学を。自分の内なる声に。自己の本来を見出す。個性化。自己実現。人生の目標。エリクソンのライフサイクル論。成人前期。30歳ごろまで。成人期。65歳頃まで。成人初期。前段階である自我同一性の探索を達成し他人と親密に。新しい家庭生活を。孤立の状態に陥る。親密性。自分のアイデンティティと他者のそれを重ねる。成人期。担い手。次世代を育てる。生殖性、世代性の獲得。家庭においてだけでなく広義の生産活動を後世に。生活の中で何かを豊かに。そうでないと停滞に囚われる。発達心理学。成人期を含めた生涯発達について。ハヴィガースト。早期成人期。30歳ごろ。中年期。60歳ごろ。発達課題はアメリカの中産階級を念頭に。個人的要因だけで決められない。社会の期待など。レビンソン。労働者管理職などの4つの職業群を対象として個人史を。児童期青年期など。40歳ごろから45歳までが過度期。中年期には破壊と創造。男性性と女性性などの対立。自我の中での統一。内的変化。外的変化。生活構造を変えざるを得ない。女性を対象に同じ枠組みで。男性と同様のモデルが。日本の岡本裕子。生涯発達の視点から中年期の危機を。アイデンティティの再体制化。身体感覚の認識。再方向づけの模索。軌道修正。アイデンティティの再確立期。ライフレビューの重要性。回想法。人生半ばの過度期に欠落した部分や影になっていた自分を見直し統合する。自分と周囲の人々とのつながり。垂直軸、時間軸。中年期の危機の深刻化。再体制化が必要。
成人期の発達段階の特徴。ゲストと一緒に。総合病院。仕事の経緯。臨床経験は医療分野に集中。単科精神科病院。リハビリに特化。回復期リハビリテーション。大学の病院の精神科。メンタルサポート。身体化疾患の領域。在宅医療との連携。多くの成人期の患者に。修士課程では中年期のインタビュー調査を。中年期のテーマそのもの。キャリアの途中で大学に。中年期のアイデンティティの揺らぎ。動機や転機が?大学ではドイツ語を専攻してそれに関係した仕事に。ドイツやスイスに留学。サイコセラピーに関心を。直感的だったが、いずれはこの仕事に行くなあと。本筋とは違う違和感を。内なる声に従う。結婚もしていたので一大センセーション。バーゼルでの留学。ユングを知る。中年期の研究の目的や方法。中年期に起こりやすい自己の問い直し、人生の転換期。中年期のアイデンティティの研究の一環。中年期危機。どの対象で起こるか。それまでの自分と今の自分との関係。自分と関係を持つ家族。仕事や活動の観点から。実際の手法。質問紙による予備調査。40歳から50代を半構造的Interview。冒頭では中年期の個別の問題を。ライフイベントと問題と感じていること。詳しい説明を。その後は流れに沿って自由に。自分らしさについての認識や将来の展望。自分を物語る意義。結果。8人のInterview。4つの興味深い。仕事と自分の関係の能動的転換。社会的キャリアの獲得など。これまでの自分と現在の自分。心理的揺らぎ。自己との認識。問い直し。本来の自分を取り戻す。女性の方。子供の巣立ちに。受身的転換。個としての自分。世代交代も促す。個という在り方を問う。フリーなスタンスでの。4つの転換の仕方。能動的。自分を探索。調査として関わった語りの分析。実際の事例のテーマを損なわない範囲で。50歳。30歳台で故郷へ転職。地域の活動にも貢献。元々次男だったが。長男が自分の世界で。親の面倒を。転職と帰郷。死ぬまで居たい。地域のアイデンティティと自分のアイデンティティの重なり。地域で生きるのは1人で生きることではない。進んで担う。2人でも1人でもOK。ウィンコットの1人で居られる能力。精神発達の成熟度の指標でもある。他者とも居られて1人でも居られる。個と関係性の両方。人としての成熟。これまでの役割から離れ個としての探索。女性の事例。女性性を大事に。中年期の女性には身体的変化も。乳がんにかかる。家庭での母親役割と働くものの役割。乳がんまでは男性性を。3人の子供を。夫婦の有り様を。今までの空白を埋めたい。女性を生きる。その一方で家庭生活では同居していた母の世話を。欠けていたものを拾い集める。関係性を維持しながら。幼子を抱えて配偶者の死。前半に様々な試練を。女性性の課題。力の凄さと切なさ。中年期の自己の物語。聞く力と受け止める力。迫力を感じる。最後で自分の語りについて。変化の渦中や自分の検証。具体的な言葉。自分の心を見ている感じ。語りを通して振り返る。自分を認識、意味付けの効果。物語とは言葉で表現される。語られなかった余白に実像がある。語ることは語らないことでもある。一連の研究を通して伝えたいこと。中年期には青年期からの連続性が。人生半ばの時期は人生の正午。多彩で個別性に富む。そこで物語が完結することに特徴が。本来の居場所に向かいたい。揺らぎを治める方向への転換。
病院という臨床の場。医療の領域で関わる。精神科の領域。心理社会的変化が絡む。男性で言うと配置転換などと家庭の問題。連続性が失われる。女性では新たな役割。喪の体験。適応状態やうつ状態。一過性のものだと以前に立ち帰れる場合もあるが、生活構造の変化が必要なことも。単に医学的治療に頼るのでなく、気質を活かす支援を。身体科。悪性新生物。2人に1人が癌を告知される。年齢も幅広い。治療法も放射性医療などが。単に病気と向き合うだけでなく生活での位置づけが。将来への不安などが支援の対象に。生活習慣病の延長。意思決定支援も。生活習慣病の発症が多い。ストレス関連疾患は身体にも。身体化治療の領域でも多くの患者が。背景に中年期の特徴が?身体疾患は予想ができない、青天の霹靂。ライフイベントとしては女性では子離れ親離れ。親の病気看護。閉経を迎える時期にはバランスが取りづらい。気持ちの辛さ。男性では働き盛り。キャリアアップなどの外圧。転職も多い。チャンスであると同時に配置転換リストラなど。経てきた歴史から。縦軸。今ここで起きている、横軸。重ね合わせて全体像を。アセスメントの縦軸と横軸。問題だけでなく乗り越える資源や資質を見出す。様々な物語に耳を傾ける。中年期を対象にした心理援助のポイント。物語を個別性を重視して聞く。彩りがあるように。相手をRespectする雰囲気があるかどうか。神田橋條治。スーパービジョンを。積極的なファシリティを。積極的に受け身に。相手の能動性を保障する。彩りをおって語れるように。自分を生きているというアイデンティティを眺める。佇んで私自身の物語を紡ぐのが大事。

 

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

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