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国際経済活動と国際環境保護に関する国際法(国際法第12回)

確かに1つの科目にもなりそうなvolumeがあるのが両方の分野。

 

柳原正治。国際経済と国際環境保護。ここ半世紀の間に実に多くのルールが。伝統的国際法の枠組みには収まらない。国際経済法や国際環境法。分野の詳細まで説明はできない。中核と成る事実関係やルール、この分野で特徴的なルールを。
国際経済活動。歴史的発展と3つの国際経済活動。商品や資本の移動。国際法の規律。近年はWTO協定や投資紛争解決条約なども。現在も二国間条約は重要。私人の権利義務についての規定を置く。直接に規定するのではなく国家の権利義務として。私人の権利を実現するために国内法が。それぞれの国家が独自に規制をしている。特定の商品に制限を。企業の取引慣習なども存在。全ての法は相互に矛盾することも。広義の国際法。狭義の国際経済法に的を。国債経済活動。貿易や国際通商。資金の投下。為替制度などが金融。国境を超えて。貿易を決定する権利を国家は持つ。関税自主権など。19世紀になると貿易や国際金融が拡大。可能な限り自由貿易を。通商条約。最恵国待遇条項などが。内国民待遇。通商について差別しない。関税や生産補助金などには適用されない。19世紀に非ヨーロッパ諸国では不平等条約が。安政の五カ国条約。明治新政府にとり不平等条約の改正が課題だった。関税自主権は11年に回復。二国間条約により規律されていることから激変。関税引き下げを。暫定的なGATTが規律。あくまで多国間条約。ラウンドという交渉。86年のウルグアイ・ラウンド。農産物の。94年にWTOの結成を合意。WTO設立の。組織と権限についての条約。4つの附属書が。附属書1はGATTなどの多角的協定から成り立つ。附属書も入れると膨大な量。日本は94年に批准。WTO協定、物品の貿易。非関税障壁の禁止など。サービス貿易。知的所有権。WTOは貿易の自由化を目指すが、一定の逸脱を認めている。セーフガードなど。ラウンドなどの交渉のための場の提供。紛争解決など。ユニークな制度。加盟国感での紛争。まずは協議。侵害されてることが、無効化もしくは侵害。パネルを設置しないことが決定されていない限り。実際にはパネルの不設置が決定されたことはない。上級委員会に。無条件で受託する義務。期限が設定。手続の迅速化を。ネガティブコンセンサス方式。事例はかなりの数に。20年間で497件。GATTとは大きな違い。96年の酒税事件。98年のエリカメ事件。アメリカが海亀の保護の為にエビ業を行う際にウミガメ除去装置を。輸入を一切禁止。一方的禁輸は認められないと。アメリカは恣意的な差別に該当すると。WTO体制は最恵国待遇により貿易の自由化を。利益は全ての加盟国に。ただのりの弊害を招くと?他国の自由化の享受に。問題点。WTO体制は例外として地域経済統合を。地域貿易協定の設定が可能。市場統合を想定。現実には90年代以降は地域貿易協定が。WTOがうまく機能しない。ドーハ・ラウンドが成果を上げられない。先行して自由化を。WTOで規定されていない分野でも。貿易の自由化を。北米自由貿易協定やEC。関税同盟。本来の理念に反し異なる体制をもたらす可能性が。
国際投資。二国間条約により内国民待遇を。自国民の投資財産が侵害された時。外国資産の収容。比較的小規模に留まった。第一次世界大戦の社会主義諸国の登場。発展途上国で国有化が。51年の。どのような条件が必要か。国有化は認められるとしても。適当な補償が。経済権利義務憲章。国連総会の決議。天然資源の永久的国家主権。先進諸国は迅速な補償を求める。新国際経済秩序は失敗?先進国なしには経済発展は難しく。二国間の投資保護条約。日本も各国との間に締結。投資についての内国民待遇と。投資紛争解決国際センター。投資紛争解決条約について。調停や仲裁での常設機関。仲裁事項を定める例が多い。投資の保護に加え自由化も促進する条約を。日本も韓国などに。貿易の自由化や円滑化を。FTA。EPA。TPP11などはメガFTAと。300近くのFTAが。
通貨金融。通貨の価値が安定し資金の流通が。国際通貨基金と世界銀行を設立。国際通貨制度の。ブレトン・ウッズ体制。しかし変動相場制に移行。安定した為替相場制度を一般的義務を。監督は機能していない。IMFは短期的融資を。
国際環境保護の国際法。国際環境。発展と基本原則や救済。60年代以前にはごく一部。ところが科学技術や産業の進歩で地球レベルの環境問題が。大気や河川湖の越境汚染。海洋汚染等。生物多様性。国家管轄権外の地域についても。1国や数国の解決は難しい。国際的な取り組みが。損害発生後の救済も。環境問題は国内法としての環境法が。それらは多様であり、国際法の概略について。狭義の国際環境法。多国間条約。ソフトローも一定の役割を。72年に人間環境宣言が。数多くの多数国間条約が。環境の保護保全の枠組み条約。附属書や議定書で。各論に成ると意見対立が。一般的義務についての合意。地球温暖化防止条約と京都議定書など。多数国間条約は可能な限り全ての関係国に同一の適用。留保は禁止されることが多い。履行確保のための特別の制度が多い。定期報告と審査。特別の委員会が審査をして認定とともに措置を決定。不履行とみなすのと違う。不遵守手続。環境保護保全の条約。固有の基本原則。環境損害防止原則。越境環境損害防止。一般的義務が国家にある。人間環境宣言に。他国の環境や管轄外の。環境条約にも規定。一般的義務。相当の注意義務。近年は国家に通報義務などの手続義務を課す。深刻な危機がある場合に通報。水力発電については事前協議義務を。一部の条約になっているが一般的制度とはいえない。予防原則。損害発生の蓋然性について予防を。環境問題は因果関係が証明されていなくても早期に対処する必要。とてつもない損害が発生するのを予防。生物多様性条約や地球温暖化防止条約など。どの時点でどのような措置をするのかは明らかになっていない。共通だが差異のある責任。92年のリオ宣言の第7原則。地球環境保全のために協力を。地球環境保全に共通の責任を持つが。異なる責任を持つ。3つの原則以外にも。15年の2030アジェンダ。根本的理念が国際法に通底。総論では異論がない。しかし各論の分野では合意が難しくなる。累積されているが具体的義務の段階で合意は難しい。損害賠償等の環境損害の救済。国家自身や被害者は救済を。国家に対し原状回復や金銭賠償などを。国籍国が外交的保護を行使して。伝統的方式の救済は充分に機能しないことが多い。国債違法行為の立証が困難。相当の注意義務の内容が不充分。条約の中には無過失責任を。被害者個人が環境損害を発生させた行為について国内法で。民事責任は。原子力損害や有害物質海上輸送など。国内裁判の制約もあり機能していない。
新しいルールが多数。それらのルールは伝統的国際法の枠内に収まらない。海洋法と同じくらいこの分野は変化が激しい。最新の知識を仕入れる必要がある。最新の教科書や論文を。日経新聞などのクオリティペーパーを毎日読むなど。

 

国際法〔改訂版〕 (放送大学教材)

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  • 作者:柳原 正治
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2019/03/20
  • メディア: 単行本