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古典を読む喜び(ヨーロッパ文学の読み方、古典篇第15回)

西洋文学なら本来は古代ギリシア語やラテン語からマスターしていくのが筋かもしれないけれど、そういう余裕は持てないだろうなあ。

 

宮下志朗。井口篤。中務哲郎。村松真理子。日向太郎。古典をテーマに話し合いを。古典を具体的に紹介して読むのは初めて?つい力が入り印刷教材が厚くなったり。書き過ぎた?決められた時間に収めるのが難しかった。チョーサー。作品で対話するのが楽しい。ラジオでラブレーの物語について話すとは思わなかった。スカトロジーに及ぶ。反応が心配。
最初にどうして古典を研究する道を。西洋古典学の大御所の中務哲郎先生に。小学校6年生にプラネタリウムを。星座の伝説。ホメロスやイリアスの翻訳が。ギリシア映画「春の目覚め」。ロマンティックな動機。純情な青年?ギリシア古典の部分を担当してもらう。アリストファレスの「男の平和」を大阪弁で訳す。殆どを読んでいる。日向太郎。西洋古典学を専門に。ホメロスの叙事詩の二番煎じ?3年生の夏休み直前に中山恒夫先生が。原語で購読。鮮やかなイメージがラテン語理解に覚束なくても伝わってきた。ラテン語の音楽性。イタリア文学の古典。近代のEuropaがどのように始まったかを。言葉を勉強した方が良いと。イタリア文学の古い時代をやってみようと思った。映画「ローマの休日」。アパートなどに惹かれる。好きな人と一緒に住めたら。後付の理屈を?ロマンティシズム。英語の歴史という演習授業を。面白い分野と感じた。OEDを調べさせられる。簡単な単語にも語源を共有してヨーロッパ語に遡るロマンを。英語史を学び言語学系には行かずに中世イギリスの文学研究を。フランスルネサンスの専門家になっているが、高校の頃から大江健三郎の追っかけを。エッセイで渡辺一夫を知る。ルネサンスの世界にのめり込む。ラブレー。河出書房のグリーン版で。何だこれは。と思ったが一気に読んでのめり込んだ。古典を読むことの価値。誰でも分かる?古典を読むことの喜びは?中務哲郎。遠い昔の人が語り合うにも楽しい。伝えてきた人の思いもある。古いほど深くで濃密。日向太郎。古典というのは何度読み返しても飽きない。再発見の喜びを。再読の喜びを感じられるのが古典。永遠なるものの憧れを。丸山眞男。古典から学ぶことの意味は意図的に現代から隔離することであると。古いテキストとの対話により現在生きている時代の全体の姿を距離をおいて観察する力。そうしたものを古典を読んで養える。流行していない古典とやり取りをするには努力が必要だが努力を。特定のジャンルや作者の。ニュアンスが分かってくる。当時の人の思いに少しでも近づく。昔の原語をmaster。昔の歴史や文化についても深く。深く読んでいく喜びも。逆に無知の涙というか失敗談。随分沢山あるが。文学のエコロジーという科目。ペトラルカ。ツール・ド・フランスの山岳コースで登る山への登山。風景の再発見。ペトラルカの登山は風景の発見と。最近読んだ本では全くのフィクションだと。根拠は麓の村から登って降りるのは無理ではないかと。決定的論拠ではないけれど。ニュアンスを込めて話すべきだった?何故ペトラルカを?彼がデカメロンの最後の話のグリーデンガー。やがてチョーサーがカンタベリー物語に。チョーサーはあまり正確に訳そうとしなかった。著作権もあったので。批判的に創造的に過去の作品を需要。無知の涙は創造的な要素が。女子学生は酷い話だと。この試練は長期間過ぎる。物語を寓話のものとして理解している?ペトラルカ自身が神の試練という言葉をラテン語で付け加えている。1つの寓話性を。象徴性があったからこそ読まれた。これまでの伝統があったからこそ物語の筋以上の意味を。結構不条理な話。当時の女性は憤慨したりしないで共感した?女性読者がどう読んだのかはわからないので想像に。自分の芸術がそこに描かれている。常にハッピーエンドになるところに自分の夢を読み取る。男性に怒りを。ボッカチオ。デカメロンの中には酷い目にあわせる強い女性も出てくる。物語ごとに読み分けたとも。カンタベリー物語の中の。色んな物語が。感情移入も出来た。カンタベリー物語の司会進行役の男性。女房が聞いてくれたらと。絵空事なのは分かっていたかも。フランスの童話集にも韻文の方が入っている。子供向けの翻訳では外したり。
古典の場合は各国の文学に取り入れられていく。翻訳という作業を媒介にして受容。研究も重要だが翻訳も重要。優れた翻訳でないと一般人には受け入れられない。長い間には言葉が変化するので賞味期限が。日向太郎。日本語自体が変わっていく。翻訳も塗り替えられるべき。研究の発展もある。ラブレー然り。神曲の岩波文庫は古色蒼然としている。全然居ない訳ではないが。原典と同じ価値を持つ翻訳も。日本語訳の方が原典のように感じられる。身体化されている。ラブレーの新訳。昔に渡辺一夫訳で読んだ人は頭の中にインプットされていて新訳に入っていけないのではという不安を持つ。日本語が何処まで現代の感性に。翻訳は古びても良い。森鴎外が翻訳をしていて。文語体のものはさすがと思える。明治大正の翻訳者が居たからこそ韻文の言葉が。古びることを覚悟して翻訳するのは日本語にも大事。訳読するなら山川訳を。筋をさっと読み取りたいなら別だけど。最初に読んで好きになれるか、内容を受け入れられるか。ダンテなら色んなエディションがあるのでそれぞれ存在価値が。常に時代にあった翻訳を。何度も翻訳されることで蘇って欲しい。新しい価値や意味を見出す。古びても翻訳の古典となるものと死ぬものがある。演奏に例えて、複数の演奏があって然るべき。演出はどうか。演劇や楽劇。台本を尊重しても演出により現代化して成功する場合がある。翻訳は演出すると超訳っぽくなるので難しい。翻訳者独自の解釈を入れつつ、1つの技術として完璧を目指す。原典の意味と形式に経緯を。源氏物語の現在語訳は様々。平家物語も。声を出すのが原則だった。チョーサーの朗読。iTuneやYouTube。朗読も入っているが解説から歴史的解釈から入っているページをアメリカの大学が。ダンテの朗読のフェスティバルも毎年。ラブレーの朗読というものはCDもあるが現代語訳で全てはない。モンテーニュ。神曲の場合は減点のまま。文化フェスティバルに。ダンテの地獄篇。俳優により朗読。リズムを皆で聞いて感動を共有できる。イタリア文学には現代イタリア語を学べば遡りダンテまで読めてしまう。格変化がありなかなか読めないが。少し勉強して。中学生なら読める。半年は夜中まで勉強することになるが。イタリア語の専門辞典で。現代語からすぐでも頑張れば。英文学。意味はともかく発音が変化している。朗読の推測が難しい。イタリア文学の場合は特権的。外国の古典は普通の人は翻訳を介してだから責任重大。古典の場合は気に入らなければ新訳を出せば良い。デカメロンはシンタックスが。ボッカチオの文体もある意味で奇跡。翻訳するのが難しい。翻訳をするに当たり。翻訳というのは日本語が少しでも豊かになるように。中務哲郎自身のアリストファレスの大阪弁。更にギリシア・ローマ文学の場合は誰の母語でもない。同じ土俵に立てる?翻訳については西洋人が遥かに楽。語順を変えずに置き換えれば良い場合が。韻律もあるが再現も可能。研究についても語学上の有利が。日本人にしか出来ない貢献を模索。だからこそ原語も文化も異なる立場での貢献が出来る。日向太郎。講談をプロに。ホメロスの叙事詩やガリア戦記に通じる魅力があるから。今回は訳を作り大変だと痛感したが。頼りない訳文でも力を取り戻したかのような。融合して命が生まれる。本家の西洋人には出来ない。日本人ならではの。西洋の叙事詩を理解するのに有利な点も。口承文学があるのは日本語にとり有利。読んでもらうこと。訳をプロのアナウンサーや講談師に。感じたことのない喜びを。プロデューサーの存在。リズムの側面を。大学の文学の授業でも朗読などを取り入れるべき。詩は声に出すことが重要。目で楽しむだけでは詩にする必要はない。音と繋げることは礼儀。
せかせかしていると古典に入っていけない。言葉の訓練はじめいろんな苦労が。古典のテクストのエッセンスや息吹が理解できるのは格別。

 

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