F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

リスクコミュニケーションとは(リスクコミュニケーションの現在第1回)

リスクをどのように当事者が捉えているか把握するのが大事なこと。これはリスクコミュニケーションに限らない。

 

平川秀幸。奈良由美子。リスクコミュニケーションとは。全体の導入。本質や生成の背景、現代的意義。リスクとは何か。リスク概念。
本質や定義。なぜ必要なのか。社会に様々なリスクが、人間が。自然環境や産業経済からの便益とリスク。小さくすることが課題。人間がたくさんいればそれだけの捉え方も。情報や理解の仕方も。関係者に伝えて、認識の把握を。それがリスクコミュニケーション。定義にも。リスクコミュニケーション概念の原点。NRCの定義。89年に報告書を。知見や理念を最初に体系化。リスクコミュニケーションの定義。リスクについての情報や意見を交換する相互作用。民主的対話のプロセス。科学的技術的情報など幅広い。成功したかどうかは信頼のレベルが向上したかどうか。NRC以外にも概念定義が。木下富雄。対象の持つリスクに関する情報をステークホルダーに対し開示して問題の解決を。リスク場面において信頼に基づき醸成するコミュニケーション。リスクコミュニケーションの定義を。共通して構成する重要な要素が。7つ。多様なステークホルダーで。リスク管理、リスクマネジメントと関連。情報は科学的に評価されるものだけでなくリスク管理の方法なども。リスク管理措置に関する。措置の費用対効果や社会的影響、法制度など。情報や意見は双方向でやりとり、相手を説得するためだけでなく違いを認めて共に考える。信頼が要。システミックリスク。社会的経済的帰結。様々な背景要因の相互依存性が高い。単独のリスクだけでなく社会的要因まで含んだ包括的な、包摂的ガバナンスが。リスクコミュニケーション概念を構成。ではこの科目では?社会の各層がリスクと便益、ガバナンスを。評価アセスメント、管理マネジメント。
リスクコミュニケーションの考え方の沿革。70年代なかばに言葉がアメリカで。日本では80年代後半から。90年代に入るとNRCの翻訳書などが。原子力や食品安全など。00年代から。精神的価値で。安心や安全を。リスクに対する不安や管理を行う主体の信頼を揺るがす。95年の阪神淡路大震災。ナトリウム漏洩事故。JCO臨界事故。96年のO157。BSE。無認可農薬の残留。関心の広がりは政策実務にも。領域も環境防災防犯など様々な分野に。更に一層の注目を。東日本大震災。原発のリスク。情報を発信していたのか?社会との対話を。震災の影響での不信など。どのようにリスクと向き合うか。リスクコミュニケーションの必要性が高まる。
リスクコミュニケーションの意義。いわゆる専門家と非専門家。一般市民。消費者住民患者。欠如モデル。専門家と非専門家の関係性。専門家側。理解していないので主観的捉え方を。正しい知識をわかりやすく伝えれば問題は解消される。専門家が補うのが欠如モデル。教える人と教えられる人の関係。当てはまることも多い。正しい知識をわかりやすく伝えるのが重要。それだけでは不充分。行政と一般市民の対立は知識の不足だけではない。期待する行動変容を取らない。なぜかを考えることが必要。決め方の問題や不信感。必要な資源がないかもしれない。手段を取ることで別のリスクが発生し深刻に。人々が知りたいのは別のことかもしれない。自分たちの声を反映して欲しい。欠如モデルが逆効果に。何を犠牲として何を得るかの選択が関わる。根本には価値判断がある。専門家や行政はリスク管理のプロセスで真摯に声を傾ける。一般市民も受け身ではなく。多くの部分を外部化。状況の中でも考えを積極的に述べるのが必要。関係性の見直し。国際的動向。欠如モデルに依拠したスタイル。PUS。対話や協働、相互作用的な公共的関与が重要視。双方向的。転換がイギリスで最初に。90年代にBSE問題が。遺伝子組換え作物。公共的関与へと方向転換。アメリカ科学振興協会。科学者技術者が対話を。市民参画やステークホルダー参画。市民を含む多様なものが意見を出し合い共同で決定。道路建設のまちづくり。原発問題。道路建設や廃炉の進め方を。
リスクコミュニケーションの目的。IRCCの定義。目的は4つ。リスクと対処法に関する教育啓発。訓練。機関への信頼の醸成。公衆などの参加と紛争解決。情報提供者が上手にリスクを伝える。説得するのはごく一部。
リスク概念。リスクについてのコミュニケーション。リスクの定義。微妙に異なるが概観。3つのやり方。発生の可能性に力点を。発生の可能性だけでなく結果にも力点を。価値中立的なもの。リスク発生の可能性に。古典的定義。生命の安全などに期待損失。引き起こされる結果の大きさにも。生命の安全などに望ましくない事象の確率と大きさとの積。望ましくないという価値表現を使わない。不確定な変化をリスクと。リスク定義の一般的なものとして本講義は捉える。危険な事象自体を想定して考える。悪影響を考える。
リスクの本質。不確実性。共通点。不確実性とは?木下富雄。元になるものは。4点。未来の将来の出来事。確実な出来事ではない。何時起こるかその確率や大きさが今の時点では分からない。未来の出来事についての不確実性を。リスクの定義の望ましくないという表現。価値依存的。価値相対性。望ましくないという内容。受け手の価値。同じ価値観を持っているわけではなく変化する。個人差や文化差があり定義が出来ない。特攻隊や自爆テロ。損害の大きさ、結果の大きさ。範囲と程度に何を含めるかで変わる。原発事故。命の損失や構造物の破壊。他に遠隔地の農作物の汚染や風評被害などを含めるか。単一のリスクだけで評価できない。現実空間は複雑で単一のリスクではない。リスクトレードオフ。副作用や二次損害など。アスピリンが効くが胃が痛くなる。メタリスクを想定。知識の不定性からの多義性。価値や優先順位の順位付けをどうするか。
リスクやハザード。危険や危険度。危険という日本語に英語の。少しずつ違い。高い低いの定量化。ハザード。起こしやすくする行動の潜在的な。ペリル。危険事故。例えば地震のリスク。ハザード。活断層に住宅が密集。断層が大きくズレて地震というペリルが。家屋倒壊などの望ましくない結果が具現化。リスク管理にあってはどのようなハザードがどのようなペリルが。火災のリスク。ダメージは建物が焼損する。食中毒のリスク。健康被害の可能性がリスク。混同して扱われることがある。食品添加物や医薬品。容量を増やすと反応が。健康が阻害されるのは摂取量によっても決まる。リスクの正しい捉え方。ハザードそのものをリスクと。ハザードとは何らかの要因となる物質。活断層の存在や腐った食べ物。車の運転。リスクは悪影響の可能性や程度。しっかりと区別を。リスクを小さくするのはハザードを無くすのが良い方法。しかし難しいことも。自然現象を排除するのではなく正しく操作したり微量を摂取したりするとリスクを小さく出来る。ダメージの手当を事前に考えるのもリスク管理。違いを一緒に考えるのもリスク管理として重要。

 

リスクコミュニケーションの現在―ポスト3.11のガバナンス (放送大学教材)

リスクコミュニケーションの現在―ポスト3.11のガバナンス (放送大学教材)

 

 

 

科学は誰のものか 社会の側から問い直す (生活人新書)

科学は誰のものか 社会の側から問い直す (生活人新書)

  • 作者:平川 秀幸
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2013/08/20
  • メディア: Kindle版
 

 

 

リスクコミュニケーション論 (シリーズ環境リスクマネジメント)

リスクコミュニケーション論 (シリーズ環境リスクマネジメント)

 

 

 

 

 

生活リスクマネジメント―安全・安心を実現する主体として (放送大学大学院教材)

生活リスクマネジメント―安全・安心を実現する主体として (放送大学大学院教材)

  • 作者:奈良 由美子
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2017/03/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

レジリエンスの諸相―人類史的視点からの挑戦 (放送大学教材)

レジリエンスの諸相―人類史的視点からの挑戦 (放送大学教材)