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流産・死産をめぐる胎児観(死生学のフィールド第6回)

胎児の段階で亡くした方を何人か知っている。悲しみに向き合うのは大変なのだろうと思う。

 

鈴木由利子。流産死産を巡る胎児観。胎児の死の問題。子供の葬法に関する。子供の死は身近なものだった。成長段階で葬り方に違いが。流産死産を巡る儀礼。意識について世代間の差を。悲嘆のケアのあり方。悲嘆に寄り添う。経験した家族を支援する会。幼いわが子を失くす。
子供の葬法に見る。死亡数と死亡率の年次推移。明治大正期から昭和初期まで子供の死者の割合は非常に高い。戦後は少なくなる。新生児死亡と幼少期死亡は少なくなる。かつての子供の命は失われやすいものだった。近親者の意識は異なる。誕生した後の死亡。流産死産は含まれていないが多かったことは推測できる。葬り方について。葬法。死亡した年齢それぞれに対し悲しみ方が異なる。年齢により葬り方が異なっていた。認識を。子供の死とその処置。出生を望んだ子供。不慮の死。故意の死。死後の扱い。望んだ子供が亡くなったとき。流産では堕胎と同じ扱い。人の形をしていた時は胎盤と同じように、墓に入れる場合もある。胎児が人の形をなしているか、近親者の認識により葬るか処置するか。墓に埋葬する一連の葬送儀礼も。絵馬と同様に処置するのが一般的。人の命として認識しない。無事に誕生し育てた子供が死亡した場合は内々に。年齢を区切りとして。大人よりはるかに簡単。堕胎や間引きによる故意の死。山野に埋めるなど。絵馬と同一視。子供期それぞれに多様。胎児は霊魂を認識しない傾向。胎児観の変化と胎児の死。70年代末から流産死産を経験した人と現在の人の聞き取り調査。70年代末からの出産した人は超音波探傷検査、エコー検査が。胎児を映像で確認。親世代とも重なる。かつて出産は何が起こるかわからないと。母や子供の命を奪うと意識が。自宅出産では珍しくなかった。出生直後の赤ん坊はすぐに亡くなる場合が多い。産着にするのは2日後から。病院で出産することが多くなる。流産はよくあることと。また妊娠すれば良いと考えることが殆ど。死産の場合は会わない方が良いとされる。周囲の人々は仕方がないことと慰める。遺骨は墓に納めた方が良いと。過度に執着することはしないことと。母親も受容。現在は精度も上がり動画を携帯に。妊娠中に育児用品を豊富に整えるのが当たり前に。最近は胎児ネームを。胎児に語りかけることも。胎児を子の生命とする感覚が。意識の変化で流産死産も我が子の死と。死亡率が著しく減少して孤立しがちに。周囲の人は悲しみに触れることをしないが、経験者たちは同じ人の心情を知りたいと。流産死産を巡り認識が相違し溝が生まれる。
流産死産と儀礼。48年に母子埋葬等に関する法律が。4ヶ月以上の胎児の遺体は届け出の上で埋葬を。それ未満は胎盤と同様に処置しても問題はないと。たとえ人の形をなしていなくても人の死に変わりはない。誕生死。「誕生死」を出版した時に。母体内だが亡くなった。胎児の死が人の死と同様であると。流産と儀礼。4ヶ月未満は胎盤と同様に。親たちの世代では胎盤と同じ処置が当たり前と。妊娠が確実になった後の流産であっても慰めや経験談を聞いて。流産後にお祓いを、御札を。周囲から。不幸な事態に身近な人から働きかけを。悲嘆から向けだすきっかけと。現在は極初期であっても流産は確かな事実に。病院での妊婦健診で判明した時に死産の遺体を取りに行く。病院への不信感を。法的には埋葬の必要がなくても家族には確かな我が子と。死産と儀礼。対面しないほうが良いと。母親自身もそういうものだと受容。近親者は見舞いに訪れ励ましの言葉を。周囲からのまた産めば良いと。死産した子に対しさほど。流産と儀礼。出産直前の死産。人の命と認めてくれたと思った。不幸のあった家はお祭りに参加するのが憚られる。葬式をすると亡くなった子を認めてもらえると。気持ちに一区切りが。価値観の共有。霊魂を弔う儀礼の重要性。葬送儀礼。苦しみを客観視し受容。かつては世代間の価値観が共有され親密な人間関係でケアが機能。現在は人間関係が希薄になりプライバシーに関わらない。世代間の意識の相違も。経験した人は孤立を深める。悲嘆に寄り添う。粒剤死産新生児死亡。我が子をなくす経験。親の会。WithYou。周産期で子供を亡くした親が集まり。喜びと新しい家族を。突然亡くなる。家族はどんな思いで。家族の心の動きとケアの必要性。死産をしてからは長い苦しみ悲しみ。救いを求めインターネットに。同じ経験をした人と会い救われる。分かち合える人が近くにいる。悲嘆をケアするシステムが無かった。全国にいる親に声をかけ団体を。たくさんの家族と。感情にも触れる。大切な存在と。活動を通じてどのようなケアが必要か。その瞬間から底しれぬ不安を。多くの人は苦痛と悲しみでしか無いと。子供の状態が説明されない。入院中は喜びの患者に触れる。自分を責める人が多い。不安を聞いて支えてくれる人が。医療関係者が赤ちゃんをはやすなど。真っ暗闇に多くの手が。心の支え。配慮が為されていないのが現状。何もしてあげることができなかった。唯一息子と対面。共に時を過ごした。悲しみと心が穏やかに。悔やまれる人が多い。火葬までの間に何が出来るのかを考えることが大切。短い時間でお別れを。思い出の品を。退院してから現実に。楽しかった時を思い出して涙する。小さい子供の声を塞ぐ。多くの人は悲しみの日々から抜け出せるか不安。周囲からの無責任な励ましに息ができないほど辛く。自宅に帰ってからも悲しみが深く。この感情が多くの人が持つものと知っていれば。知っていることは未来を知ること。不安や苦しみに対し何らかの指針が。経験者の会やカウンセラーを探すにはエネルギーが必要。早い時期にサポートとなる情報を病院から提供してもらえるように。公共機関と連絡が取れるように。パンフレットを。家族の悲しみ。父親について温度差が。夫の心が見えず離婚を考えたことも。辛くて悲しいのになんて冷たい人なのかと。しかし夫も涙を。悲しかったのだと。自分の感情で一杯で時間がかかった。お互いに理解し難い感情が。家族を支えなければ、仕事を頑張らなければ。同じレベルで悲しめない。仕事を休職した人も。幼い兄弟の様子。子供との関わりで悩む。泣き叫ぶ、言うことを聞かない。手を上げてしまうことも。5ヶ月後に殴り合いの喧嘩をして1人で学校に行けなくなってしまう。数カ月後、家族であったことを認めると心のなかで何かが変わっていった。後日火葬の時に大声で泣いていたと知った。大切な弟が煙と骨に。小2の娘。一緒に病院のベッドに入る。死んでしまうのではないかと。悲しみを1人で抱えてしまっていた。自分に精一杯で見えなかった。子供は本当のことを知りたいし理解できる。親が出せないから自分も出せない。誰もが抱えてしまっていた。悲しみを表に出す大切さを。それぞれの想いを知ることですれ違いが減る。すれ違いがあるとまた悲しみが。ケアは家族を含めて行うことが大切。家族だけで抱えられない。悲しみの中に居る人に。周囲の人々の心配に応えようと無理をしていないか?悲しみに蓋をしていないか?胎児になったときから親に。大切に育んできた命だから愛しくて涙が。たくさん泣いて良い。気持ちに無理をしないで、子供と一緒に。決して1人ではない。

 

死生学のフィールド (放送大学教材)

死生学のフィールド (放送大学教材)

  • 作者:石丸 昌彦,山崎 浩司
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2018/03/01
  • メディア: 単行本