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社会-空間構造の分析手法(都市社会構造論第7回)

研究のデータの表示はかなりいい加減なので、トリックの仕方を学ぶことが必要。

 

高木恒一。社会空間構造の分析手法。理論的視点が前回。実際の手法を。社会空間構造の分析には地図を使う。研究者自身が作成。電子データの活用で身近なものに。地図作成との観点で。社会空間構造の起点となったのは手作業で。社会地区分析ではコンピュータを用いて。大量の分析が可能に。東京の社会空間構造の分析も。84年の東京の社会地図。70年代後半では性能が充分ではなかった。その際は社会空間構造分析を思いついても対応するコンピュータが無かったので見本市に出かけたが対応したのは1社だけ。大型コンピュータの全能力を利用する必要があったので深夜に作業。続編が04年の「新編東京の社会地図」。パソコンなどで省力化。今日ではGIS。地理情報システムが日本を含め各国政府が普及を。地域経済分析システムのページ。官庁や民間が保有する幅広いデータが集められ地図で表示できる。多彩な地図が次々と。自らデータを加工する環境も改善。国勢調査などを始めとする政府の統計データはDL可能。90年代後半では冊子にあったものを手作業だったが。地方公共団体でも進んでいる。自治体名に統計とくわえてキーワード検索を。GISソフトも進歩。無料ソフトも。谷健二のMANDALA。動きが軽快でデータも多彩。マニュアル本も。Q-GIS。オープンソース。日本語への移植も進む。地図を用いた社会空間構造分析はある程度使いこなせるように。かつては膨大な手間を掛けてデータを集め地図を描くことが主眼だった。access環境が普及した今日では、描いた地図から何を読み取るのかが問われる。基本的事項を。
社会空間構造分析で用いられる地図。地表面に現れる様々な事象を表現。表現事象が万遍なく、一般地図。それを主題にして主題図。地形図や道路図など。社会空間構造分析で利用するのも主題図だが、人口量や犯罪発生率などを。社会地図と。描くために利用されるのは統計データ。社会地図を用いる意味。東京都の市区町村の老年人口比率。表から個々の市区町村の状況を見ることはできるが全体像はピンとこない。同じデータを社会地図に。増減率を4段階に区分。個々の市区町村のデータは読み取れないが傾向を見て取れる。空間的分布を認識でき市区町村を知らなくても。表で見るのと地図で見るのは異なる。社会空間構造に関する知見を。体験。東京都内の大学のゼミで何を読み取れるかを学生に聞く。東京の地理に通じている学生は地図に変換して読み取る。地図に変換することが理解に繋がる。固有の状況に加えてパターンを。同心円構造。中心部からどの方向にも同じ傾向が。最大の要素は経済的要素。セクター構造。具体的には地形などの要因が。同心円とは異なる。同心円かセクターか。まずは、という留保を。複数の地図を重ねて見る。単に社会空間構造のパターンだけでなく様々な変数の連関を。2つ以上ではクロス集計などを。統計データの場合は充分に出来ない。複数の地図を重ねて変数間の。「ゴールドコーストとスラム」。モノグラフ。数多くの社会地図を用いて分析。社会的世界の分析。紳士録に掲載された人の居住地。ゴールドコーストに集まり多数の掲載者が居るので塗りつぶされる。非行少年たちの居住地はリトルイタリーを中心として広がる。2枚の地図を重ね合わせると一致していないことが見て取れる。階層的に低い人に少年犯罪が。社会空間構造の理解が。重ね合わせを現在の東京で。東京都の老年人口比率と新築住宅件数のデータを。円の大きさとして。老年人口比率の高い地域は新築住宅件数が少ない。住宅供給が少ないという傾向が。重なりの意味については改めて。複数の変数を地図上で重ね合わせをして発見を。重ね合わせる地図は2から3が限度。技術上は可能だが読み解くのはこれ以上は難しくなる。統計的手法としてクラスター分析が。データの中から類似しているものを集めてクラスターとして。クラスター分析は多彩だが社会空間構造分析に適しているのがKS-クラスター法。
実際に地図を描く作業。MANDALAを用いる。データを入手。政府の統計窓口。分からなければ領域の検索やキーワードの検索を。必要項目の記載のあるものを。必要な項目を。サイトの指示に沿えばうまくいく。得られたデータをダウンロード。エクセルやCSV形式。データをGISソフトに読み取る形に。列側に地区名を。列側には東京都何々区などの名前が。データと地図を結合させるためにデータ形式を整える。MANDALAタグ。データの入手整理地図との結合や整形で地図を描く。社会地図の作成は容易だが注意も。どのような形式の数式を地図にするか。表現するデータの特質により社会地図の特徴は異なる。実数。最も単純。新築住宅件数で示したように明確に分布を。市町村単位の人口のように段階分けに困難があることも。横浜市と青ヶ島村。比率。実数を真ん中の指数で割って算出。相対的な大きさの比較が容易に。比率を算出する際には指数の検討に慎重さを。比率の意味が異なる。適切な指数を。得られたデータを得点化して算定する。パターンの認識が容易。平均値と標準偏差で6段階にするなど。変数について平均と標準偏差を算出して6段階の得点を当てはめる。指標値を用いて地図を描く。特定の地区の構成値を。指標を。指標値の作り方に一定の基準があるわけではない。正規分布をしていないデータが問題。段階付をする一律の基準があるわけではない。どのタイプの数値を用いる場合でも区切り方で印象が異なる。2段階に分けたり。異なる印象を与える。どれが正しいかは一概にいえない。解釈可能性などから妥当なものを。分析の範囲と単位。分析の範囲のことを表象単位と。事象から表象単位の検討を。小さな者は市区町村の何々町何番地。緯度経度に用いて正方形を。メッシュ。大きな単位では国単位など。どのような表象単位を用いるかの検討を。国際比較では日本を。日本国内の分析では無理。ある都道府県内の分析。日本全体の社会空間構造分析では都道府県別の。単位が細かすぎて分析に支障を。区画が町名整理の影響を受けることがある。メッシュはズレを生じないが利用できるデータに制限が。システムやコンピュータに負荷が。総合的に評価して表象単位を。表象する地理的範囲。同じ老年人口比率の社会地図を埼玉県などを合せて。同心円型に。同心円の一部を切り取ったのが東京都。地理的範囲でパターンの変化が。データ表現の問題。地図を描く際には段階に区分けして色の濃淡や記号などで。一定の視覚的パターンを。図法というのが適切?描き方のルール以外にメルカトル図法などを指すので、文法という言葉を用いる。地図の文法。多いものを濃く。同系統の色を用いたり。具体的な決め手はないので適切な方法を。とりわけ一色刷りの場合は濃淡を示すのに工夫を。読解が容易になるように。
社会空間構造の基本的考え方を。都市社会学では空間を重視。それは新しいものである。シカゴ学派は早くから着目したが社会学で薄れた。地理学に受け継がれる。

 

都市社会構造論 (放送大学大学院教材)

都市社会構造論 (放送大学大学院教材)

 

 

 

都市住宅政策と社会‐空間構造―東京圏を事例として

都市住宅政策と社会‐空間構造―東京圏を事例として

  • 作者:高木 恒一
  • 出版社/メーカー: 立教大学出版会
  • 発売日: 2012/04/01
  • メディア: 単行本