F-nameのブログ

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悪意。

或る人が分譲地の一画の土地を購入してそこに一軒家を建てて20年以上住み続けていた。それだけならありふれた話だが、問題はその人が隣の(つまり自分の所有ではない)土地に一軒家を建ててしまっているのに気がついていた(らしい)ことであった。通常はその土地の本当の所有者も気がつくだろうと思うが、放っておいてしまい分からなかった模様であった。民法では自分の所有ではないと気づいていながら事実上の直接的支配をしていた場合(これを法律用語では「悪意占有」と呼ぶ)でも、20年継続していれば時効で所有権を取得することが出来る。つまりその土地をゲットすることが出来る。それで所有権を主張しているのは法律上妥当なことなのだが、不動産会社にもその点につき過失があったらしい(まあそうでないと普通は建てる土地を間違えないだろうし)。稀なトラブルだと思うけど、解決するのは極めて難しかったのでは。