エピクロスは「快楽主義」を主張した人間とされるが、「快楽主義」と言っても様々な性格のモノがある。エピクロス派は、心の平安や苦痛が無い状態を生きる目的とする。抑制されない耽溺や享楽を至上のものにするのが、一般的な「快楽主義」なのだと思うが、エピクロスがそれらと異なるのは明白である。
なお、エピクロスは、デモクリトスの原子論を継承したとも言われる。もちろん原子1個は見えないのだが、事物の最小単位、つまりこれ以上分割出来ないモノはあると考えていた。この原子論が実証されるのは、20世紀になってからである。