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レム睡眠は体温が低い時に増加し、夜半から明け方にかけて長くなる。夢の長さも同様に変化。体温周期と密接な関係。(睡眠と健康第4回その11)#放送大学講義録

夢は睡眠の後半にみるものなのか。

 

-----講義録始め------

 

最後に、レム睡眠の特徴について述べます。図4の6をご覧ください。この図は、体温とレム睡眠の出現率との関係を示しています。第13章で詳しく説明されていますが、私たちの体温は24時間周期で変動し、夕方に最高体温に達し、早朝に最低体温になります。最高体温と最低体温の差は、個人差がありますが、大体0.5度から1度程度あります。図4の6の横軸は、最低体温を0時として表現しています。

図の下段に示されている温度は、アメリカなどで使われるファーレンハイト(°F)です。この温度を摂氏(°C)に換算すると、98.5°Fは約36.9°C、97.5°Fは約36.4°Cに相当します。そして、上段のレム睡眠の出現率を見ると、体温が低い時にレム睡眠の出現率が高まり、体温が高い時にレム睡眠の出現率が低くなることがわかります。

通常、夜間の睡眠では就寝直後はまだ体温が高いためレム睡眠は短いですが、睡眠の後半には体温が下がるため、レム睡眠が長くなります。レム睡眠中には夢を見ることが多いので、夢の長さは深夜よりも明け方の方が長くなります。以上、今日の講義では、睡眠が一晩のうちにどのように変化するか、特に脳波に焦点を当ててお話しました。時間になりましたので、今日の話を終わります。