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患者・医療者関係の変化と協働の医療(市民のための健康情報学入門第8回)

患者として主体的にコミュニケーション出来ているか、絶えず問いかけなければ。

 

医療における対人関係。患者中心の医療、協働の医療。情報の共有が重要視される。
古典的な患者医師関係。パーソンズ。合意に基づく2者関係。受動的な患者、父権主義。能動受動モデル。自分の意思を表明できない場合。指導協力モデル。親と思春期の子供のような。適切な診療の指針は明らかなので、患者が協力する。相互関係モデル。成人同士の関係。患者は対等な。慢性疾患の場合。70年代以降、消費者主義の興隆。コンシューマとしての患者の権利。誰が診療の内容を決めるか。両者の力関係。医師の権力が高い。父権主義的。医師は保護者として患者の利益を最大化する。患者の価値観が医師と同じものと仮定。消費者主義に基づく。患者は意思決定について責任を。話し合う必要はない。買い手の患者。医師は技術的な相談役に。相互参加型。患者と意志が対等の立場で。患者の価値観についても相談の上で。交渉ができない場合。不明確なまま。日本では?医師のパターナリズム志向と患者のお任せ。日本文化の特徴。寿司屋や料理屋。メニューを見る西洋的なものとは違う。よく分からないから任せる。詳しく説明しない傾向。自分から質問したりしない。医師の信頼を損ねたくないという患者心理。上下の関係を重んじる儒教的な。家族の影響力や関わりの大きさ。癌の告知。家族に先ず伝える。和をもって尊しとなす。家族から患者に言ってもらう。家族の役割。欧米と異なる。家族が診察室まで付き添う傾向。90年代後半から患者の権利意識が。医療サービスの質の向上に接遇が取り上げられる。「患者様」。医療不信化の過熱。モンスター・ペイシェント。患者の暴力。行き過ぎた権利意識。07年から医療崩壊が社会問題に。
患者医療者間のコミュニケーション。父権主義や消費者主義とは異なる。双方が参加し意思決定を行う。医療におけるコミュニケーションは?何処が難しい?患者は医療者よりも下位にあることが多い。パワーの不均衡。生物医学的に対し、生活の中での病。足の骨折でも異なる解釈や意味付け。医師とのギャップが。医療に関する情報の難しさ。専門用語や数字。リスクコミュニケーション。確率の表現。不確実性を伴う、絶対に、はないことが多い。現実は二者択一。受け入れづらい。話す内容の特殊性。親密な間柄でも話す機会は少ない。医療場面では最適なコミュニケーション環境とは言えない。痛みに伴う状態、時間も限られる。プライバシー保護が出来るわけでもない。
コミュニケーションからの影響は?診療後の患者満足感が高まる。血圧の改善など生理学的指標の改善が。QOLなど長期的な。社会的問題の改善も。ドクターショッピングが避けられる。不必要な薬も無くなる。医療訴訟の回避にもなる。どのような患者医師関係を?消費者としての権利?図式は必ずしも当てはまらない。市場とは競争原理が支配。充分な情報が流通している。医療では必ずしも当てはまらない。多くの患者は公的な医療保険を。厳密な意味での消費者とは言えない。医師も競争原理に支配されていない。サービス提供者と顧客の関係とは異なる。そもそも本質的に対立しない。協働のプロセス。相互参加型の意思決定。患者中心の医療、患者本位の医療。患者中心的アプローチ。疾患の発見だけでなく人間全体としてみること。患者の目で疾患をみる。患者と医療者による意思決定の共有。全人的な理解。予防と健康増進を。疾患と病体験の双方を探る。障害である疾患。患者の視点を。患者を全人的に理解する。社会や背景の中で。共通基盤を見出す。治療の問題を何処におくのか?関係の強化。現実的になる。医療者が自分の限界を認識する。患者と医療者が相互の視点を持ち寄る。日本では定義が曖昧なままに。医療者側に期待することも。患者の責任や行動には殆ど触れられない。相互関係を強調する為には別の言葉が良い?協働の医療、など。
患者と医療者との情報の共有。重要概念。インフォームド・コンセント。説明と同意。治療法につき。インフォームド・チョイス。知識の格差の為。医師からの情報の提供。患者や家族が理解して初めて成り立つ。それぞれの患者に合わせコミュニケーションを。結果ではなく緊密な信頼関係を築くプロセス。同じ病状でも判断は異なる。医学的な見解もただ一つとは言えない。セカンド・オピニオン。少しずつ広がってきている。
尊厳死。リビング・ウィル。延命治療の中止に際して困ることも。自分の意思を伝える。周囲の人が知らないと使うことが出来ない。意思決定についても家族の意見が重視される。死に関する話をするのは容易なことではないが、予め話して合意しておくことが必要。
医療者や家族の関係。父権主義も大きく変化。情報や意思決定の共有の重要。コミュニケーション。日常と異なる難しい面もあるが、アウトカムが異なる。

 

市民のための健康情報学入門 (放送大学教材)

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