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小学校教師の仕事 -日米比較から-(現代日本の教師第3回)

学校の現状を知りもしないで少子化が問題だとわめく人は少なくないように思う。地域が学校と関わる仕組みが求められているのかも。

 

教師教育論。力量を高めるにはどうしたら良いか、主に日米比較で。小学校に焦点を。教師は何をどのように仕事をしているか。仕事内容や働き方の特徴は?アメリカの小学校の教師と比較して。
かつては小学生だったから知っている?教師になって分かることは多い。リアリティショック。教職の実際について。現場の先生のインタビュー。公立の小学校に勤務して11年目。中堅くらいの位置。今までは1年生が1回、2年から6年まで2回ずつ。どの学年でも担当。1年生と6年生では違う。不安もあるが期待や喜びの方が大きい。授業準備は慌ただしくなるが。春休みに準備で大忙し。前の学年の報告書もまとめるし、方針の決定や遠足の下見など。どのように忙しいか。会議が沢山ある。社会科見学や運動会などの職員会議。書類の作成提出も。学年だよりであったり保護者に配るもの、指導要録の作成も。書類を沢山。異動で来られた方との顔合わせも。学級の準備。新しい学年を担当する最初が大事。学級開き。子どもたち自身も緊張しているので、安心できる居場所を。子供同士が交流できるゲームを。名刺交換。作って交換をする。互いに挨拶をしたり自己紹介をしたり。じっと眼を見られるので下手なことは言えない。学級担任制なので、安心できる居場所を。日本の学校の先生は自分のクラスだけしていれば良い訳ではない。チームワークで。学校全体の仕事は分担して。教務部や生徒指導部。研究部など。クラブ活動の管轄や図書室などの管理や学校行事の企画運営。PTAとの連携。外から見ても分からない。チームプレーで。打ち合わせや準備の必要。授業の合間や朝の時間、子供が下校してからの時間。7時位に学校に着くようにしている。睡眠時間は5,6時間程度に。残業しなければならない日が多い。夕方の1時間で授業の準備や学校の仕事を済ませるのは難しい。忙しいのは他の職業も同じ?自己管理が必要。特に教職の場合はこどもや保護者と関わる仕事。イライラしているとSOSを見逃してしまうことも。良くない忙しさもある。忙しいのでも子供に直接関わりがあるならやりがいがあると言える。子供の日記を見るなど。実際の多忙さと多忙感は違う。図工や音楽の時間は担任の空き時間になるから、教科担任制にした方が良い?それぞれの教科の特徴を把握できるのは大きいけれど。万能ではない。教務主任の際には、国語の一部や社会は専科の先生に。毎日居るわけではないので、子供の情報量は少なくなりがち。発達障害の子供や、子供の間のトラブルに気づかない。中学校のようにすると子供の生活を支えるのに無理がある。離婚しそうなので子供が勉強に集中できない、など。夏休みが1ヶ月あるから羨ましい?子供と同じ期間休めるわけではない。プールの指導や学習教育。部活指導で忙しい。地域によっては夏祭りなど地域連携を。様々な研修も受けなければならない。学校ごとの研修や市町村、都道府県などの。学んだ内容もレポートにしなければならない。教員免許更新制。期限が10年に。自分で30時間の講習を受けて試験に受かる必要がある。自己負担も多い。今は苦労して教員免許を取得しても10年で期限が切れる。教職を志望している人も止めようかなと考える?大変だと思うところもある。公務文書や会議、教材の準備も時間がかかる。最近では食物アレルギーによるもの。小麦などが含まれていたり。発疹が出来たり呼吸困難になったり。アナフィラキシー反応。その場で素早く判断を。注射をするなど。何も備えがないと出来ないので、年度初めに備えている。気を抜けない大変さ。生命に関わる。子どもたちの命を守る。教師になって良かったなと思えること。子供と触れ合うこと。男の子が計算を解いていて、書いては消しを繰り返していたら、「分かった」と手を挙げていていいなと思った。女の子。普段からか細い声しか出せなかったが、運動会で応援団に立候補して、涙ばかりこぼしていたが上手くいかないともどかしかった。やります、と大声で言っていてお互いにビックリした。決意の声で周囲も変わった。当日は大きな声を出すことができた。感動の涙。クラスも変わった。見違える変化を自分も。団結力も高まる。
日本の教職の特徴を見るために、アメリカの小学校の特徴を。ミシガン州の公立学校の教諭。黒人の女性の先生。アメリカの学校には職員室がない。出勤したら直接教室に行く。職員会議も必要な時以外しない。子どもたちが教室に来て授業が。授業の合間の休み時間に、遊んでいる子供のそばにいて子供の安全に気を配る。昼休みは教師専用のランチルームでゆっくりと。子供が帰れば先生も帰って良い。アメリカでは4年生の担当ならずっと4年生を。一旦教室を与えられると、退職するまでずっと自分の仕事場になる。マンネリになる?と日本の先生。アメリカの先生は無理だと思っている。教える学年を前提として専門性を高める。アメリカの教室の様子。教室の隅にカーペットが。子どもたちを集めて読み聞かせをする。円陣を組ませて議論をさせる。目を見て話をさせる。常に子供の顔を見ながら意見を聴く。綿密な授業計画を立てる習慣はない。学習指導が中心。生徒指導などは他の専門スタッフが担当する。貧困などの生活問題はソーシャルワーカーなどが担当する。教師たちが担う仕事の範囲が狭いので、専門性を高められる。子供にしても各領域の専門家に対応してもらえる。しかし問題点にもなる。教師の側にとっては、授業がマンネリ化しやすい。向上心をなくしやすい。子供の側にとっては大人がコロコロ変わるので、相談しづらい。貧しくて服装がみすぼらしくて問題が、カウンセラーも守秘義務があるので担任に話しづらい。子供や保護者の為に動く教師も多いけれど。日米の教職の違い。日本の先生は職務内容が際限なく増える。日本社会の労働の在り方がアメリカと異なる。濱口桂一郎。ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用。欧米では職務が明確に規定されている。職種別の賃金。日本では社員になるという契約。メンバーシップを得る。職務などは限定されない。転勤は拒否できないし、問題は職場全体の問題になる。職務内容も勤務時間も限定されないことのが正社員。そのかわり簡単には解雇されない。アメリカでは職能給。職務が無いと解雇される。日米の教職にもそのまま当てはまる。教職の職務を限定せず、子供の生活を支える。問題在る子供の学校への包摂を。しかし自己犠牲の側面も。広い県の何処に赴任させられるかは分からない。教師の職務は増え続けている。病気になる教師も増え続けている。特に心の病の。教育委員会や国も教師の過重労働を低減する試みを。労働環境の問題。中学校や高校生、幼稚園にも共通。
まとめ。アメリカの小学校の教師は授業を。日本では子供の生活をまるごと支えること。仕事量が増え続けている。学力を上げるだけでなく、体力や道徳教育。大災害への備えも。いじめの問題。食物アレルギーの子供への対応。登下校の管理。命を守るという重要性。地域との連携。保護者への対応。負担が大きくなっって心身を悪くする教師も。だからこそ学校の先生はとても大きな存在に。感謝されるし大きなやりがいがある。教職は大変な部分もあるし、至らない部分もあるけれど、一生懸命仕事をしている。子供のことを互いに手を取り合うようにしていけたら。学校教員は社会を知らない?社会の方が学校をよく知らないのでは?積極的に学校の中で何が起こっているかを知るべき。

 

現代日本の教師―仕事と役割 (放送大学教材)

現代日本の教師―仕事と役割 (放送大学教材)