F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

文学批評とはどのような行為か -本科目のねらい(文学批評への招待第1回)

 多義的なのは文学作品に限らないと感じる。こういうことを書くから正確に読めないのかもしれないけれど。ノンフィクションも充分複雑ではある事が少なくないから。

 

丹治愛。文学批評への招待。本講義の流れ。文学作品を批評。解釈して自分にとっての意味を作り出す行為。小学生の頃の読書感想文と何処から異なるのか。文学批評の行為。強調したいのは自分なりの解釈を。論理的証明の必要性。批評理論の必要性。作品の解釈。幾つかの批評理論を取り上げて具体的解釈を。物語論と精神批評。マルクス主義批評など。新歴史主義と文化研究。それぞれの批評理論が概念群とKEYWORDで解釈するか、実際に特定の作品の解釈で。
文学批評とは何か。解釈して自分の意味を。文学作品の多義性。文学研究の根幹。日本語や英語などの自然言語。複数の意味を持つ。letter。手紙文字学識。特定の文章で顕在化するのはコンテキスト。どの意味を顕在化されるのかを解釈。文のレベルでも同様。エスカレーターでは犬を抱えてください。地下鉄の駅のコンテキストで判断。文章自体は多義的だが、正しい解釈は1つではない。意図通りに読まないといういけない。コンテキストで異なった意味を。正しいコンテキストは存在しない。文学作品は自分のコンテキストが許される。解釈の複数性が容認されている。多義性は積極的に肯定される価値。文学的コミュニケーションの特徴。文学作品の多義性と読者の役割。多義的であることが肯定されることの意味。作品の多義性が肯定されるためには作者の意図こそが重要という考えを否定しなければ。アメリカの新批評。詩を材料にして曖昧さなどの独特な用語を用いて分析。ロラン・バルト。作者の意図から離れて多義的になるのがテクスト。67年にエッセイ。物語の構造分析。テクストの多様性が収斂、それは読者。宛先、読者のうちにある。解釈の主体性を読者に。自由にコンテキストを選ぶことでテキストから自分の解釈を。意図を鵜呑みにするのではなく自分の感動を出発点にして自分の解釈を。感想文から文学批評に。読書感想文は読後感を書くための。本のあらすじを記して読後感を加えた。作品を読んでどう感じたか。文学批評に取り大切なこと。自分なりの解釈を。読後感は出発点だが目標点ではない。どういう意味を作り出したかを。感想文でも出来が良ければ観点を感じ取れる。含まれていなくても感想文としては許される。文学批評は解釈なしに成り立たない。映画を見た後にどのようなコンテキストで解釈して自分に意味のあるものになるか、それをじっくり考えるのが文学批評の第一歩。批判的読解。文学批評。多くの潜在的な多義的な。主観的行為。文学作品の多義性を前提に。誤読は許されない。そうでないことを論理的に証明する。ディテールが自分の解釈を支えることを証明しなければならない。絶対に必要なプロセス。2度作品のテキストを精読する必要がある。自分にとってのコンテキストと主体。あらゆるディテールを収集する。どのディテールが主題と関係するか。特に必要なのが批判的読解力。
出会いの保つ意味。望ましくない人に何故会って思慕の念を。目を開けば幸福になれる?美しい女性という織物。哲学の分析。説明は出来ない。宿命論的に飽きもせず言っている。
何度かテスを扱う。ストーリー的には主人公の死で終わる悲劇的な。ショーペンハウアー的な宿命論。文章を文学的常識に逆らって読むのも可能。超自然的存在。行動を。その存在によってではなく不在によって。宿命を定める超越神を否定している?1つのディテールにも様々な読み方が。異なる解釈を。ディテールの批判的読解。
リサーチ。先行研究とジャンル。補強するためのリサーチ。自分が論じている作品以外のテキストを読んで妥当性を補強。主人公の悲劇的な結末。悲劇の特質を。テキストは様々。作品論。歴史論。日記などの他の作品。別の作家の作品。論じる作品テキストについてのリサーチとコンテキストのリサーチ。作品論的先行研究を読む。その作品を解釈する時に設定するコンテキストについて調査。別の人の作品論的解釈。自分が気が付かなかった主題やディテールに。視野が広がる。比較により自分の解釈の輪郭を掴み論理的に。先行研究を鵜呑みにするのではなく批判的に読む能力が。コンテキストのリサーチ。テスの悲劇の特質。ハーディーが影響を受けたショーペンハウアー。悲劇のジャンルによる全般的な。ジャンル論が役に立つ。悲劇のジャンル論的研究。アリストテレスの詩学に始める。古典古代以降のジャンルの展開。原因をどう解釈するかで幾つかのサブジャンルに。
リストの中でナラトロジー、精神分析批評など。ジャンル論など。多様性を感じられるように。共通の方向性。作者の意図から解放するという方向性。作品が言語により構築されたものという認識。文学作品が多義性を。テクスタイル。一個の文学作品が言語一般の媒介を共有することで、他の文学作品と相互に関連。意味を共鳴させ合う。支え合って存在している。テクスト相互関連性。言語的テクストを表す。ジャンル論が典型的。基本的考え方。1つの作品はそれが孤立してではなく文学的宇宙を構成。そのコンテキストの中で意味を与えられる。宇宙は幾つかのジャンルに分けられる。1つのジャンルを作り小宇宙にとりより密接なコンテキストを。テスという作品。他の悲劇的作品と共通点や差異。どういう作品かを提示する。ジャンル論はリンネ的な分類学を文学に適用。違いは、1つの文学作品は複数のジャンルに。複数の位置に。牧歌的な田園に対する。新しい女の小説でも在る。コンテキストで異なる解釈が。批評理論は作品を解釈するためのコンテキストを与える。ナラトロジーは分類を通して語り手の特性を。マルクス主義批評などはそれぞれ資本主義植民地主義などの観点から。
新しい視野は洞察的観点を与える。批評理論をマスターすることでディテールに立ち止まる。keywordを通して見えてくる。論理的につなげることで全体的意味を。それが解釈。批評理論を用いることで還元主義的解釈になってはいけない。もう一つの還元主義に陥らないように。理論に依存するのではなく逆らって読もうとする批判的読解の能力を。マルクス主義的観点からも異なる解釈が創出出来る。個々の作品により異なる解釈を創出した時に批評理論を身に着けたことに。
文学批評は文学作品を解釈して自分の意味を。基本的に言語的テキストを持つので多義性を。決定するのはコンテキスト。フィクション作品の文学的コミュニケーションではコンテキストは作者の意図から離れて読者が選択できる。目の前にある作品の主題を考えるのが大事。自分なりの解釈は誤読ではないことをディテールから論理的に。別の作品のリサーチをして補強をするのが文学批評に重要。批評理論の知識が必要。学習課題にも。好きな作品について1000字程度のレポートを。批判的読解と論理的な能力を。

 

文学批評への招待 (放送大学教材)

文学批評への招待 (放送大学教材)