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変容する家族の物語(教育文化の社会学第4回)

佐々木邦の小説を読めば面白いかも。

 

稲垣恭子。竹内里欧。変容する家族の物語。現在でも教育する家族は重要だが。細やかな関係の家族が息苦しく。近代家族の排他性や抑圧性が。血縁の家族ではない擬制家族がヒントに。制度上の家族ではないが家族のような結合関係。名付け親や取り上げ親などの用語が昔は色々あった。擬制家族のシステムは存在している。13年にNHKのドラマ「あまちゃん」を素材として開かれた絆や共同体を。疑似共同体家族というタームで。11年の東日本大震災後の社会を背景に。コミュニティへの再生を。祖母の世代や母親の世代など3つの世代が。家庭が微妙な家族関係で揺らぐ。回りに作られた様々な繋がりが越境的コミュニティの可能性として。様々な世界を渡り歩く。対立が融解する。境界の越境でパワーアップ。古い絆と新しい繋がり。生きる方法は違っているが共通点や接点を。それが新しい社会に。「ポストモダンコミュニティ」。一時的で境界越境的なコミュニティ。同じ地域に住んでいたり何かの集団に属しているのではなく。netも含めて流動的で開放的な。トランジット。互いに目的が違う人が場を共有して一時的な共同体を。繋がりのイメージと重なる。擬制家族や疑似共同体家族として。家族を巡る物語を読み解く。家庭小説を手がかりに。竹内里欧。文化社会学や歴史社会学。教育文化。小説や映画ドラマを題材に。大正期に活躍した佐々木邦の作品について。家庭小説の魅力や読み解き方を。
擬制家族への憧れ。新中間層の誕生の大正期に活躍した佐々木邦について、家庭小説が他の小説と違う特色は?日常生活を素材に。勃興しつつあった新中間層の家族の。一見平凡な生活を。そこに時代や社会への批判精神が。どういう人?明治16年に産まれる。大変に活躍。少年倶楽部に連載。西洋風のハイカラな。合理主義精神や民主主義の。鶴見俊輔が着目。幾つか評伝が出ている。当時は大変な流行作家だったが。父親は技術者。英語の勉強に熱心で。マーク・トウェインの文学に影響を受ける。「坊っちゃん」を愛読。教師の時代が長かった。翻訳を経て本格的に小説を。昭和3年には文筆業に専念。家庭小説やサラリーマン小説。ユーモア小説を。講談社文化を支える。大変な人気作家。新中間層の家庭生活を。昭和4年から連載された「夫婦百面相」。岡本夫妻。典型的な新中間層家族。色々ボロが。夫婦喧嘩が。猫は嫌いだと夫の本音が。些細な喧嘩や仲直り。お酒をのんで帰る口実を。とっちめてしまう。ユーモラスな夫婦の些細な。舞台は新中間層の家庭が多い。ほんわかとした温かい。集団としての輪郭が有り厚みを。事務職などに。学歴も高い。都市部には比較的多い。郊外の住宅地に文化住宅など。核家族。専業主婦。平凡だけど少しハイカラでモダン。憧れを。コミュニケーションとしては妻が強い。ある意味対等性が強調して。親子を描くときにも同等性が強調される。理想に過ぎない?当時の人の憧れ。リベラリズムの一形態を。小説を書くにあたっては?明るい面のみに?多くは新中間層の家庭の日常を。コミュニケーションの上では自由で平等。カラッとした明るい。少年小説でも一貫して暗い焦点を当てない。悪人が出ない。しかし人生観は超越的に眺める姿勢が。ある種敏感だったからこそ明るい面を。社会への批判も含まれる?一見したところ毒はないようにみえる。時代に対して声高に批判はしないが批判精神を秘めている。細かい生活の描写を。たわいのない喧嘩や仲直り。給料の話が。現実感覚を大事に。「凡人伝」。自分の人生をモデルに。英語教師が凡人たる自分の伝記を。内職として書述業を。英語読解本などを執筆。伝記を書くことを。妻に笑われる。偉人伝ではしない。鶴見俊輔が分析。共通特徴。8つ。超人的能力を持つ英雄が出てこない。健全な家庭生活のコツ。考えが合理主義であり現実主義。普通の生活者の視点。社会状況と照らし合わせて。それ自体が公のイデオロギーへの対抗。立身出世主義などに立脚しなくてもドラマは作れる。日常生活を描くことによる批判精神。密かな批判精神を。ユーモア作家としての自負。夏目漱石のもう一つの道。ユーモア小説を。「坊っちゃん」以降の作品を読まないと。本人は謹厳実直だったが。実人生では家族を失くすなどしているが。時代に棹ささず。少年倶楽部に連載。吉川英治などが連載小説を。少年に人気があった。むしろ少年小説。少年が中流階層の家族に。少年が人間として成長。80年代の子供の頃に愛読。ユーモア小説で御説教臭くない。楽しくて面白い。時代を超えるかも。原稿を依頼したのが加藤健一。エピソード。滑稽小説を。それは書かないと。諧謔なら書くと。諧謔小説だと拘る。滑稽と諧謔の違い。お道化とユーモア。ギャグとユーモア。表面的面白さと深い面白さ。2人で二束三文、いう「あまちゃん」の笑い。ユーモアとは現実を少しずらしてみたりする。当時の新中間層の感受性にヒット。フロイトの「ユーモアの中で」。超自我の媒介による。現実に抗して自我を慰める機能が。月曜日に絞首台に行く罪人。後者の例では現実への一種の反抗。もたらす快感。超自我に重点をおいて自我を。自由を抱くことが可能に。ユーモア作品は超自我の媒介による諧謔。現実をズラスこと。「苦心の学友」。他の小説と違う点。少年に立身出世主義などを涵養。他の小説と同じ要素、理想主義などを有しているが超越的に相対化させる点が。一見毒がないがラジカルさを秘めていた。大正期は新中間層の登場により新しい家族のスタイルが。正義感のような感性が中心だった時代。新中間層の家族。家族団らんなどの固定的なイメージがあるが。自意識の変化が。
家庭小説には温かい過程が描かれることが多い。「サザエさん」。素直に憧れる。家族の日常や感情には日常に近いものも。子供が勉強しない問題を巡り夫婦喧嘩が、など。実際の生活ではいちいちその意味を考えたり振り返ったりしない。現実をリアルに。家庭小説は家庭の現実やそれに根ざした願望を。家庭小説には日常生活と社会の関係が。書かれた時代は立身出世主義などの大きな物語が声高に。家庭小説は平凡でつまらない?あえて意味を見出すところに批判精神が。直球で批判するのではなく現実をずらして笑いに。家庭小説というジャンル自体が。表彰されている関係を読み取る方法は様々。メディアや受け手の問題を。現実を映し出す表象として様々な視点を。

 

教育文化の社会学 (放送大学大学院教材)

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学習する社会の明日 (岩波講座 現代 第8巻)

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  • メディア: 単行本