F-nameのブログ

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大阪キタのビル火災と、所有者への訴訟の可能性。

大阪キタのビル火災での死者は25名になった。大阪弁護士会では専用の相談窓口を被害者や遺族を対象に設置するとのNHKの報道がある。迅速な対応だと思う。

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ただ、相談を受けてどうするのか、が問題である。犯人とされる人間は依然として重篤な状態と聞く。親族もTVの報道に応じたりしているが、肩代わりが出来るとも思われない。それで怒りの矛先は当該ビルの所有者(管理者)に向かうことも考えられる。要は犯人の反対側のスペースから避難階段なりで避難が出来ていれば25人も死ぬことは無かったのだから責任を取れと。勿論、ビルの所有者も被害者である(こんなビルに入居する人間は居ないから取り壊すしか無いであろう)。それに消防法令に違反していないのも事実である。しかし法の原則通りに奥から避難が出来れば25人も死ななかったのも事実である。若しくはスプリンクラーを設置していれば煙は広がらなかったかもしれない。消防法令に違反してはいないが2方向避難ができるようにすべき安全配慮義務があるなどと訴訟が提起される可能性はある。ただ、やり切れない裁判になるのは確実である。しかし仮に死者の遺族が訴訟を提起したとしても、それを責める気にはなれない。私が遺族ならそうするかもしれないから。