自分の脳波を気軽に測定できると良いのだけれど。
------講義録始め-----
脳波の例は印刷教材の図4の位置に掲載されていますので、ご覧ください。 まず、図4の1の上から2段目の図を見ると、長い羽のような形の波が見られます。 この波をアルファ波と言います。その左側には漢字で「安静平穏」と書かれていますが、
アルファ波は私たちが目を閉じて安静にしている時に現れる脳波です。目を開けるとアルファ波は消えます。 また、安静な状態でも少し緊張している程度であればアルファ波は出現します。 しかし、非常に緊張していたり、興奮している場合は、目を閉じていてもアルファ波は現れません。
その時は、図4の1の1段目のようなとても細かな波が出てきます。これをベータ波と言います。 このベータ波と先ほどのアルファ波は、私たちが起きている時に現れる脳波です。 逆に、目を閉じていて、だんだん眠くなりうとうとし始めた時には、アルファ波は消えていき、
図4の1の上から3段目のような波形に変わります。この時の波は、シータ波と呼ばれ、アルファ波よりも少しゆっくりとした波です。この時は、左端に書かれているように、まどろみの状態です。 やがて軽い睡眠に入ると、図4の1の上から4段目の矢印で示されている、
細い糸を巻いているような形の脳波が出てきます。この波をスピンドル波と呼びます。そして、図4の1の一番下の段が、睡眠が最も深くなった時の脳波です。 とても大きな波が出ていますが、これをデルタ波と呼びます。この図4の1全体を通して言えることは、
覚醒レベルが高くなるほど脳波は小さくなり、逆に覚醒レベルが低くなるほど脳波は大きくなるということです。 このように、脳波は私たちの覚醒レベルに対応しているので、寝ている間の脳波を測定することで、途中で起こすことなく睡眠の深さを調べることができます。