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家庭内暴力に苦しむユウさんが離婚を決意。子育ての負担、精神的苦痛を経て、友人の支援で逃走し新生活を模索。(家族問題と家族支援第10回)♯放送大学講義録

------講義録始め------

 

ユウさんは元夫からの暴力に苦しんでいたにも関わらず、離婚を真剣に考えるまでには至らなかった時期がありました。特に子供が生まれる前は、離婚がいつでも可能だと考えていましたが、友人の離婚を見て自分も同じ道をたどるのではないかと恐れ、離婚を切り出すことへの不安もありました。子供が生まれてからは、自分自身が父親との良好な関係を持っていたため、子供に父親がいない環境を作りたくないという思いから、なんとか現状を改善できるのではないかと頑張り続けました。

しかし、結婚してから10年間の共同生活の中で、ユウさんは日々の生活での疲労と心労が積み重なり、朝起きられなくなるほどの状態に追い込まれました。特に夫が出張で家を空ける日は、精神的にも肉体的にも余裕がなくなり、娘の幼稚園の準備を自分でさせてしまうほどでした。この生活の中で、ユウさんは逃げ出すことを考えるようになりました。

ある日、夫が短時間家に帰った後に再び出かけた際、ユウさんは子供が祖母に電話をしているのを見て、自分もまた暴力の被害に遭っている現実を突きつけられました。その瞬間、ユウさんは逃げ出す決意を固め、荷物を詰めて子供を連れて家を出ました。最初は元夫の実家に転がり込みましたが、夫からの電話で過去に聞いたことのある謝罪の言葉を再び聞き、変わらない夫の態度に絶望しました。

その夜、中学からの友人に電話をし、これまで語ってこなかった暴力の事実を打ち明けました。友人からの言葉で、ユウさんは自分の状況が改善されないことを悟り、ついに離婚への道を歩み始めました。その後、友人の家を転々とし、最終的には実家に戻りました。この一連の出来事は、ユウさんが自身と子供の安全のために、苦渋の決断を下した瞬間を示しています。