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臨床心理学と精神医学3:ストレスと精神疾患(臨床心理学特論第6回)

ストレスを感じないのが一番なのかもしれないが、忘れようとしても影響を遮断できない場合はあるので、その時にどのように気分転換をするのかは考えておかないと。

 

ストレス。日本語として定着。ストレス社会、ストレスが原因となって各種の病気に。セリエが主導。外界からの刺激。ストレス反応。ストレッサー。セリエのモデルでは痛みなどの環境からの刺激がストレッサーに。心理的社会的葛藤も。ストレッサーが加わると生体の側に一定の反応が。ストレス反応は避けがたい。適度のストレス反応は必要とさえ言える。強すぎたりすると疲弊して病気の原因に。ストレス理論は発展してきたが、ストレス・コーピングは重要。状況をどのように認知し対処するかで大きく違う。認知行動療法などが盛んに。ストレス理論は心理臨床の柱に。精神疾患にもポイントに。特定の事件が強いストレッサーとして。適応障害やASDなどのストレス障害。不特定のストレッサーが反復して、その蓄積で。心身症など。
適応障害。はっきりしたストレッサー。地震のような異常な事態と違い、充分有り得る事象で。ありがちなストレッサーに対する強めの反応。抑うつ不安などの症状。あまり間を置かず起こる。ストレッサーを取り除くことが出来なければ長く症状が続く。原因となるストレッサーは多彩。あらゆる生活場面が。亡命や難民生活などの政治的な問題下で。長期に亘る経済の不振やコミュニティの崩壊で人間関係の問題が。過剰労働などの職場の問題。家庭の問題。治療には2つのポイント。症状に対する手当をきちんと行う。薬物療法や心理的援助を。指示的な対応を。原因となるストレッサーについて検討し、対処を助ける。環境の調整で取り除ける場合もそうでない場合も。是非とも取り除かないといけないことも。DVなど。簡単に取り除けないことも多い。同僚の問題の場合、人事問題にもなってしまう。率直に話す、上司に相談する、適度に距離を取る、職場外で発散など。認知やパーソナリティに問題があるかの見極めも。ストレス耐性にも着目を。認知行動療法や行動療法、力動的な精神療法を。臨機応変の対応が必要。心理臨床家の腕の見せどころ。鬱について。誤解や混乱も多い。多様なものが含まれているのを十把一絡げにしているのが問題。内因性の鬱病と適応障害型の抑うつ症状。薬物療法。他方では認知のパターンの修正が必要。同じ状況で同じやり方をすれば、同じ結果に。鬱になった背景を見極める必要がある。ストレス因が取り去られても6ヶ月症状が消えなければ、全般的不安障害などに移行していることも。
ASDとPTSD。急性ストレス障害。ストレス障害。普通は有り得ない強いストレッサー。トラウマ体験、外傷体験。酷く恐ろしいことに遭遇する。東日本大震災など。本当に命にかかわるようなこと。トラウマが過剰に使われていることも。PTSDは比較的新しい。戦争神経症。兵士としての過酷な体験。PTSDの原型。若い男性。陸軍兵として海外に派遣し戦闘に。帰国後2年経ってからTVで戦闘場面を見て、調子が狂う。強迫的に見てしまう。睡眠障害。残虐な場面を夢に。頭上の飛行体が敵機に見える。過去の戦争に囚われてしまう。将来に関心が持てなくなる。PTSDの一例。第一次世界大戦に際して、様々な精神症状を。ベトナム戦争後。ベトナム戦争神経症。戦争だけではなく過酷な体験一般に。女性の場合には正被害犯罪など。PTSDという現象は古い現象。阪神・淡路大震災などの自然災害や交通事故など。ストレス障害には社会の歪むが色濃く反映されている。PTSDの症状。苦痛な体験を繰り返し、離れられなくなる。反復想起。眠りが浅くなり落ち着きが無くなる。覚醒過剰。苦痛な症状をなんとかしようと、外傷と似たような刺激を避ける。生活に影響を。トラウマ体験の効果。急性ストレス障害。中には症状が長引く人も。後になって症状を起こす人もいる。発祥遅延がしばしば認められる。治療や介入は?安全が保障されているという感覚を。言語化して現在ではないことを実感してもらう。薬物療法は対処療法。トラウマ体験を心理的に克服できるかが焦点。持続的暴露療法。圧倒的な事件であっても全員がPTSDになる訳ではない。なりやすい人は?レジリエンス。首尾一貫感覚。パーソナリティに備わったのに加え、人間関係が。サポートネットワークの重要性。子供もPTSDの被害に。重症化し回復が遅れがち。トラウマ体験に出会うと繰り返し絵を描いたりする。虐待の被害児。社会挙げての対策が必要。
心身症。きちんと理解されていない。神経症とは違う。精神病の一種ではない。定義を。心身医学会の。身体疾患の中で心理社会的因子が。精神障害に伴う身体症状は除く。仕事が忙しい。数年に亘り慢性的な時間外労働に。仕事を頼まれたら嫌とは言えない。突然吐血を。出血性胃潰瘍に。初めてではなかったことが分かる。身体疾患が存在するのが大前提。潰瘍は粘膜が傷んでいるということ。病変が出来る原因は色々。お酒の飲み過ぎなど。根を詰めて仕事をしていて胃潰瘍に。心理的ストレスが原因に。病態に関わる。どのように症状が起こるか。胃潰瘍は心身症、は間違いだが。心身症的なことが多い病気。循環器、呼吸器などのあらゆる身体疾患が。ICDなどは心身症という言葉を使っていない、あまりにも普遍的。心理社会的な要因で身体疾患が生じるのは不思議。転換症状。ヒステリーはあくまで機能的なもの。医学的異常は見つからない。心身症は器質的変化が。人間の身体と脳との関係。人間の内臓は常にコントロールされている。情動的な興奮の影響を受けやすい。自立神経系など。強い衝動、アドレナリン。心拍出量を増す。交感神経が強く刺激を受け、血圧を高くする。胃液が分布される。塩酸を含む。臓器時代に害をなす。ストレス反応で防御因子の働きが追いつかなくなる。十二指腸。胃液が流れ込む。防御システムはないので潰瘍が出来てしまう。心身症が起きるときは原因があるはず、個体の限界を超えてしまう。ストレスを生活ストレスとライフイベントストレスに。日常的には生活ストレス。時々大きな事件が、就職や結婚、引っ越しをするなど。人生の節目を。ライフイベント。何かしら変化をもたらすので対応しないといけない。ライフイベントストレスが。結婚もストレス因に。幸せが大きければ変化も大きい。鬱病も良い出来事が原因で起こることがある。生活ストレスやライフイベントストレスの蓄積が心身症の原因に。ライフインベントでのストレス。生活変化指数。年間で200を超えると心身症の可能性が高まる。日本人では仕事に関する指数が高い。社会のあり方と深く連動している。量的な蓄積の他に、ストレスの受け止め方が。感情言語症。適応過剰。自分自身を言語化することが難しい。生活類型や行動。特定のパーソナリティというよりも、自分の身体を聴くことがなおざりにされがち。

 

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

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