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芸術の本質(美学・芸術学研究第3回)

何故19世紀から芸術概念が変貌したのかが不思議に思う。説得的な表現だったから尚更。

 

芸術のimageは?芸術家の自己表現により創造されたもの?創造的想像力を駆使して。個人の内面の表出。ただ芸術自身の為にある。芸術のための芸術。広く流通している考え方。唯一性と自立性。しかし古くからあるものではなく、19世紀になり初めて。200年位の歴史しか無い。新参者のイデオロギー。2000年以上の長きに亘っては違う。18世紀までは?芸術家。ルネサンス時代には職人たちと異なることはなかった。芸術家と職人について区別はなかった。オリジナリティを出そうとは考えていなかった。特別の天才とは考えてなかった。芸術に無理解では全く無い。全員が考えていたのは今日の常識と違う。作品制作は共同制作の形で。複数の芸術家が手分けして。個性の表出は入り込む余地はなかった。他人からの注文で芸術作品は作られる。ミケランジェロ。ローマ法王の注文を受けて仕方がなしに。古典時代の常識。ルネサンス期には芸術家は多くの仕事をこなす。画家たちは色々な物を作っていた。純粋に絵画的なるもの?イデオロギーそれ自体が存在していなかった。レオナルド。絵を描くことと垂れ幕を描くことは上下関係がなかった。純粋美学なるものは妥当しない。就職活動の為に自己推薦状を。軍事技術を持っているところから。本来画家なのに仕方が無く?同情しがちだけどお門違い。価値の上下の差はない。レオナルドだから他のものを作った訳ではない。レオナルド以外の画家も色んなことが出来て当たり前だった。ミケランジェロも絵画やフィレンチェを防衛するために築城長官を務めた。純粋を目指すのは現在のイデオロギー。絵画の中から宗教などを除外して残るのが純粋の画家の仕事?19世紀の人が考えたことに過ぎない。純粋主義イデオロギーは19世紀に初めて出現。模倣。コールマン。オリジナリティは近代のものに過ぎない。オリジナリティという概念が無かった。
近代イデオロギーと全く違う。世界表現。ミーメーシス。アリストテレスの考え。芸術概念を打ち出している。ミーメーシス。ミメーシス。真似、模倣などと訳されるものもある。美学として不味い?マイナスのimage。真似みたいな下らないものではない。美学的な正しい意味を。ミーメーシスは今日で言うクリエイション。模倣と創造とは対立概念に今日ではなっているが、それは近代のイデオロギー。模倣こそ創造の中心だった。まがい物というのもお門違い。芸術創造を天才的人物が、それは19世紀以降。主観が一人で立っている。世界を主観で判断する。近代イデオロギーでは模倣と創造は対立。フランス古典主義文学理論では。2つの模倣理論。古代人の模倣。自然の模倣。古代人の模倣。古典期の大芸術家の作品の模倣。自然イコール本質の模倣。近代のイデオロギーに染まっている人にとっては剽窃ではないかと考えてしまうが、そうではない。大芸術家を自家薬籠中のものに。素晴らしいエッセンスを取り入れて模倣にし吸収することは、一流の大芸術家もしてきたこと。シェイクスピア。モーツアルト。ピカソ。モーツアルト。一杯色んな音楽をエッセンスを吸収する。その点において天才的。自分より前に作られているもののエッセンスを自分の作品に取り入れる。近代主観主義の問題。自然の模倣、本質の模倣。美学理論の根本を為すもの。自然イコール本質の模倣。プラトン以来考えていた。ミーメーシス。本質的なるものの強化的な再評価。再現。実在論的な概念。反主観主義的な。主観の前に予め存在しているもの。作品として再び出現させる。芸術はこのようなプロセスで創造される。予め目の前に存在しているものを表現する。本質の再表現。反近代的な。芸術作品の創造は強化的に。強めること、エッセンスだけを取り上げることで性格をより強くインパクトのある形で。作品として再定義。芸術家の外にあるものを。世界の本質を。予め世界は存在している。芸術家は自分の周りの世界の中に存在する。世界を芸術家が作るのではない。芸術家は世界内存在。世界の本質を表現。再び。芸術表現としては表現行為。創造。クリエイション。世界表現。模倣と正反対ではない。自己表現だけが表現ではない。近代主観主義的なイデオロギー。芸術を自己表現として。古典的美学は正反対。プラトン以来の美学。到底、真似などというものではない。悪いイメージではない。学者でおいてさえ、芸術は真似模倣でないと言う人が結構いる。アリストテレスはミーメーシスとした。芸術は真似である、だからアリストテレスは間違いである?それは近代イデオロギーに囚われている。芸術は近代からというのは分かっていない変なこと。古典主義的立場では。芸術は19世紀になってから高まった、という見解は間違い。アリストテレスは間違っていない。世界表現という深い哲学的なことを語っている。19世紀のドイツ人。ミーメーシスに悪口を。芸術は真似ではない、自己表現こそ正しい。それを真に受けて芸術は自己表現と思い込んでいる。誇張した作戦に絡め取られている。それは間違い。古典ギリシア以来の正統的な美学の立場では。
芸術は学問と同じ世界を対象にしている。芸術の孤高の素晴らしさ?芸術の正しいimageではない。何かの役に立つという発想が問題という考え自体が間違い。芸術は多くのものに役に立つ。宗教や政治などに役立つ。学問的真理などが含まれる。だからこそ素晴らしい。古典美学的な。様々な物を含み世界の本質に向き合う。崇高と言って良いこと。芸術は素晴らしい。本質に迫るという本質。学問と同じ。抽象的なロゴス的な。芸術は物の感覚的なものにより本質に迫る。向かっていく先の対象は1つ。世界の本質。芸術も学問も差がない。同一の真理を。
オリジナリティが大事?自己表現こそ芸術?18世紀までの古典芸術には妥当しない。近代イデオロギーとは全く違う。世界を表現するのが芸術。ミーメーシス。強化的な世界本質表現。古典的な世界表現。古典芸術。古典美学。

 

美学・芸術学研究 (放送大学大学院教材)

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