F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

中学校教師の仕事(現代日本の教師第4回)

教員として働くというのも難しいものだなあと思う。勿論、専門的な知識や技術は身につけているのだろうけれど。

 

取材を元に。生徒数は380名。11の学級。30人以上の教員。総額裁量制度。義務教育標準法。定員が決まっていて。給与総額の範囲内なら自治体が工夫をしても良い。同じ額で2人の非常勤講師を雇うなど。年配教員の退職で若返りが。10年未満の教員が半数以上。30代で学年主任。学年ごとに机がまとめて。互いに協力する。共同して指導にあたる。コミュニケーションが重要な要素。
自己紹介や教員の一日。佐藤先生と田中先生、鈴木校長先生。佐藤。6年目で数学、2年の担任。田中。担任。社会。卓球。生活指導部で生徒会を。佐藤。出勤時間は8次15分。学年での打ち合わせ。朝の読書、学活。午前中4時間。給食も教室で。午後は2時間。部活。委員会活動。部活動は6時半が最終下校時間。田中。授業の準備や教材づくり。殆ど土日で。自分のクラスの環境check。7時半に。一応勤務時間は16時45分に。先生方はすべて部活に。生活指導とは?毎日何か部会が在るわけではないが、主任が中心になって朝礼や始業式終業式。各学年の担当などを割り振ったりしている。問題が起こる前の予防の部分が色濃い。気がついたら情報交流してクラスで発信。やらなければならないことはないが、小さい様子を見た上で何をするのかが問題。割と落ち着いている?色んなところで問題が起こっているなら事後対応に追われるけれど。子供たちを見て気がついたことを話すことが出来ている。中学生の指導は大変なのは何処でも聞くが。鈴木。最近は学校環境が落ち着いてきた?学校による。昨年は大変だった。区にお願いして指導員を派遣してもらい、授業を邪魔する生徒の対応に。頭ごなしに叱らないこと。悪いことはわかっているはず。信頼関係があるならそれほど荒れない。来ないようにしてしまうと、グループを作る。一人でも話の聴ける教員がいると違う。学校に対する愛着や思いは誰でもある。自分を発揮する。部活で自分が発揮できない。自宅でも親に阻まれる。活躍できる場が学校にないと難しい。勉強でも運動でも行事でも。特別活動は中学で重要。担任としての工夫は?教室の植物に水を上げるとか、プリントを配ったり、小さな役割を与えて認めるように。学年というか担任をやっていれば係をつくる先生が殆ど。課外活動。社会に出れば役割を全うするのが貢献に。生活へのモチベーションに繋がる。自分の仕事を全うすること、やり抜かせることに意義が。校長が7時半頃に来てクラスの環境を整えていると。職員朝礼。シャドーワーク。イリイチ。不可欠であるにも関わらず賃金が支払われない。学校生活には当たり前のこと?教師にも意識がされない。昼食は給仕係の仕事ぶりなどを。生徒と触れ合う貴重な時間。生徒を気に留める。校務分掌。部活。専門でもない部活を担当する。長時間労働の一因は部活に。外したら良いのではという議論が。校務分掌。学校の運営上必要な仕事。毎日必ずでもないが、生徒会担当には忙しい時期も。生徒指導。状況次第では時間が割かれる。授業をすることだけでなく多様な仕事を。複数の仕事を同時に抱え、優先順位をつけながら。同時並行。他の仕事にはあまりない。ハラハラしながら聞いていたのが鈴木校長先生。現在の中学生を指導する難しさ。親も含めて学校への信頼性が薄れている。生徒たちになんとか学校へ行く意味を。自己有用感の低い生徒も活躍出来る場が必要。係の仕事など、特性を活かして。社会に出ると何かしらの役割を。責務を学ばせる。学校へ行く意味を押さえて場を作り社会への準備を。色々な活動も教育の一環。すべて教育的意義を持つ。多様な教育活動を担うと、悩みも増える。
二者面談。子供を見ることが出来ているが、日々のことになると目が行き届かない生徒も。休み時間にじっくり向き合える時間も少ない。委員会活動や生徒会活動もあるけれど、小委員会を見たり周年行事を見たりなど。クラスのことに目を向けることが出来ないことがある。校内のボランティア活動も仕切らなければならない。全時間は変わっていないが、空き時間に他の会議が入ってきたりする。不登校の対策もあって、時間に食い込んで来ている。教育課題が多くなっているのでその対応に。良いなと思うことを入れているけれど、捨てることが出来ない。準備が大変。修学旅行もバスで一緒に行ったりしていたけれど、コースを自分で組まないといけない。話し合いをさせてコースを決めるという事前学習が。行事が減っているが、かける時間が増える。良いことをしようとすると仕事が沢山出てくる。丁寧な指導の為には何かを切らないといけない。教師の活動。空き時間に会議などが。学校での行事は精選されているが、準備の時間が増えている。生徒一人ひとりに時間をかける。学習指導の時間が足りなくなる。しかしそれを社会は要求する。包括的総合的多角的、子供の全人格に関わる。ありとあらゆる局面できめ細かい。1つの活動を丁寧にするという意識があると、必要な時間が無限に増える。生徒一人ひとりに丁寧な取り組み。教師の長時間労働。労働密度の面からも。
印象的な出来事。田中。2年目に3年生の副担任。男子生徒8名くらいが一緒に問題行動を。授業も受けることが出来ない。生徒についていかなければ。学年の方針として話を聴くより力で押さえる形に。生徒と教員間の溝が。教員でも意見が別れる。自分もどう動いていいか手探りで。とりもちきれない。その時の卒業生たちが学校にはよく顔を出す。心境を語ってくれる生徒も。色々あっても大切な思い出になっている。対立するのも無駄では無かった。佐藤。初めて担任を。テストの点数が思っていたより低かった。明らかにおかしかった。いけないことをしたと問い質したら、保護者と生徒が面談を要求して詰問した。保護者にも真意を分かってもらえたのは良かったと思った。やっていける手応えを。誠実に子供に向き合う。保護者にも伝わって信用してもらえる。自分に納得させる。迷いながら指導。わかったふりをしないこと。人が人を教えるのは簡単ではない。強権的善意。専門家が良かれと思うことを押し付ける。服従させる以外の何物でもない。保護者との関連。モンスターペアレント。親と先生との溝を広げてしまう。親歴が14年。親も必死。何故問題をするのか説明し、自分の気持も伝える。子供も真剣に受け止める。学年主任の責務をこなす。
学校に馴染まない生徒や色々な保護者に。地域や保護者に信頼される。

 

現代日本の教師―仕事と役割 (放送大学教材)

現代日本の教師―仕事と役割 (放送大学教材)