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アジアにおける日本の農産物輸出入(アジア産業論第13回)

細かいデータが多かったけれど、大まかな傾向を掴まえることが必要。

 

藤島廣二。輸出入や貿易。国際的な売買。留意すべきこと。日本と香港の取引は国同士の取引ではない。放送の中で国地域という用語を。
日本の農産物の輸出入。食料需給表。輸入量の動向。小麦の輸入量。大豆の輸入量。国内生産に適さない作物の輸入が多かった。果実も少なかった。乳製品も。85年を境に大幅な増加。特に10年の間。農産物の多くで増加。要因は様々。物流技術の進歩。ジェット機の大型化。海上輸送でのコンテナ。四角い箱。長さは20フィートや40フィート。トレーラーや船に乗せたりするのは全て機械で。物流コストが大幅に縮減する。ドライコンテナ。ディーファーコンテナ。温度調節が可能。生鮮野菜なども80年代には輸出入が容易に。数量制限の解除が進む。現在でもコメは自由に出来ないが。オレンジなども制限されていた。70年代から90年代にかけて。国内の生産力の低下。就労者の高齢化など。多くの品目で減少。85年9月のG5のプラザ合意を背景とした円高。5カ国の大蔵大臣と中央銀行総裁。日本と西ドイツの通貨を高くすることで合意。直前には240円ほどだったが、円高の急速な。88年には128円に。円の価値は倍近くに。95年4月には79円に。10年間で円の価値は3倍に。円高の結果、輸入品の価格は低下。国内品も価格低下に努めたが、輸入品と比べて割高に。国産品との価格差。輸入量の増加。
輸出。90年代に輸出量が大きく落ち込む。品目ごとの推移。果実。10年間で5分の1に。野菜。4分の1に。輸出力の低下。プラザ合意による円高。相手先国において日本産品の競争力が弱まる。輸出の場合、国内生産力の増強が21世紀に。海外の日本食レストランの増加。
小麦。アメリカなどのアジア圏意外からの輸入が多い。野菜と果物の場合、アジア圏からの輸入が増加。特に輸入量は生鮮野菜と冷凍野菜の急速な増加。それぞれの総輸入量の中で、アメリカ産から中国産へのシェアの変化。生鮮野菜では60%付近を。全体の量の増加に連れて。冷凍野菜。シェアは40%台に。中国産のシェアの獲得は、単価が安いことが要因の1つだが、それだけではない。玉ねぎの場合はアメリカ産が安いことも珍しくないが、中国産では芯を取るなどの工夫が。冷凍野菜も日本人の好みに。日本側の需要に対応する努力が。アジア圏からの輸入が増加した果物。生鮮品と加工品。生鮮品の中で最も高いのはバナナ。半分かそれ以上。急速に伸びているのはトロピカルフルーツ類。20年間で1.7倍に。生鮮果実の内で、バナナの輸入先。最大はフィリピンでシェアは増加傾向。最近では90%に。台湾やタイ中国からの輸入もあるが。トロピカルフルーツの場合。品目ごとに違いが。アボガド、アジア圏からの輸入が全く無い。パイナップル。マンゴー。特定の国地域に集中せず。パパイヤはアメリカからフィリピンへ。アジア圏が重要性を高める。果実加工品。最も多いのは果汁。最近はオレンジ果汁とリンゴ果汁。3分の1ずつ。オレンジ果汁の輸入先。最も多いのはブラジル。リンゴ果汁。アメリカから中国へのシェアの変化。果実輸入についてのアジア圏が重要に。
輸出の面からの日本とアジア圏の関わり。和食ブームや日本政府のバックアップで輸出量は増加。肉類。和牛肉。しかし最も輸出量が多いのはブロイラー、鶏肉。主な原因は価格。香港において日本産鶏肉は輸入平均に比べ2割ほど安い。日本産牛肉は飛び抜けて高い。ブラジル産の10倍以上。輸送量がかかるのと高級部位に偏っているから。肉の種類による違いはあるが、主に香港を中心とするアジア圏が中心。最大の輸出先は香港が殆ど。今後の食肉の輸出。寿司やラーメン、居酒屋チェーンの増加で、アメリカ向けが増加する?増加分はアジア圏が絡む。将来に向けて中国輸出が解禁されれば違ってくる。果実。輸出量は90年代末から増加。80年代なかば以前はミカンが中心。90年代末からはリンゴ。リンゴの輸出先。ミカンはカナダやアメリカなどアジア圏外だった。コストが高かった。円高の影響を受ける。リンゴの輸出先は台湾香港を中心としたアジア圏。伸び率は台湾が22倍、香港が5倍。21世紀には中国も急増。日本産リンゴが伸びているのは価格が安いからではない。台湾ではアメリカ産と比べ倍以上。日本産のミカンが減少したのは、コスト吸収が図れなかったから。赤い色や品質の差がリンゴの輸出の伸びの原因。
日本とアジア圏の関わり。日本の農産物輸出入はアジア圏との結びつきが強い。主な輸出入先はアジア圏へ以降。国の政策も影響。TPPのような自由貿易協定により自由化が進み、経済の進展も間違いない。福島の放射線汚染問題も解決されるかもしれない。変化の先を予測するのは不可能に近いが、繋がりは強くなるのでは。

 

アジア産業論―経済の高度化と統合 (放送大学教材)

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