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会計基準のグローバル化(グローバル化と私たちの社会第5回)

絶対的に正しい基準というものは無いというのは頭に入れておかなければ。日本人は1つの基準に固執しがちとよく言われるけれど。

 

齋藤正章。会計基準のグローバル化。国境を超えて事業を展開する多国籍企業。資金調達のグローバル化が。多国籍に事業を。多額の費用が。海外の投資家からも資金を。どのように活用し効果を。どのような形で残っているかを継続的に報告。経営者の責任を会計責任と呼ぶ。企業情報を開示する。ディスクロージャー。投資家にとっては利益の計算や期末財産の計算が重大に。経営者に任せるが潜在的利害の対立が生じる恐れが。計算や報告のルールを。将来に投資するかもしれない者に満足感を。多くの国では規制を法律に書く。会社法であり金融商品取引法。詳細には書かれていない。法律には規制の骨子や趣旨を書くにとどめ、実際にする場合には別途に会計基準を定めている。法律に詳細に盛り込まないのは、会計基準は時々の経済情勢で変化するので絶対的に正しいものは存在しない。法律に盛り込めないのが実情。ルールが変化する。社会科学の面白さ。反面、様々な問題の引き金に。会計基準は法令ではないが処理するにあたり従わなければならない。会計基準について世界中の国を統一して国際会計基準にしようと。各国に独自のものがあるが、統一の必要性は?比較可能性の問題。会計で利益のものさしがバラバラだと標準化する必要がある。金額の多少で判断するのは間違った意思決定に。企業間の比較が困難になると資金提供を躊躇し資金調達ができなくなる。経済活動の停滞を意味する。各国の金融市場は真のグローバル化を。会計基準もグローバル化を迫られる。ディスクロージャー。情報開示。資本主義のインフラストラクチャー。比較可能性を高める共通の会計基準を。単一の高品質な会計基準。国際会計基準が必要。
会計基準の国際化。国際会計基準を設定する取り組み。どのように?道の途上だが。国際会計基準の歴史。多国籍企業の出現で統一化への動きは必然。しかし平坦ではない。構想は古く66年頃からあったが、具体的に形になったのは73年。国際会計基準委員会の設立。IAFC。オーストラリアカナダ日本など職業会計士団体により設立。75年に国際会計基準の第1号や第2号を公表。順次公表する。設定する国際会計基準は2つの課題を。民間団体の合意がベースだったので強制力を持たない。会計処理の幅を広く認めたので比較可能性からも問題。実効性に乏しい。エスペラント語と。各国の政府機関の国際組織。86年にIOFCOに。金融庁が加盟。国際的な資本取引において国際会計基準をコアな会計基準とする。EUでは市場統合の際に会計基準の統合を。内容の検討を。1から作るよりすでにある国際会計基準を発展させる。状況を受けて国際会計基準委員会は活動を本格化。01年に国際会計基準審議会を設立して。国際会計基準も国際財務報告基準と名称を変更。アメリカの米国基準などの2大会計基準が。通貨のグローバル化の2大通貨。2大株式市場と対応。ユーロと米ドルの基軸通貨。ロンドン市場とニューヨーク証券取引所。会計基準は1つにする流れは止まらず。08年のワシントンサミットの首脳会談。国際基準の作成という目標設定。
EUが支持する基準などの歩み寄り。02年に国際会計基準審議会は米国の会計基準委員会に働きかけ共に開発する合意を。ノーウォーク合意。世界の2大会計基準が収斂へ動き出す、08年の11月に米国証券取引委員会がロードマップを公表。一本化が本格的に?機運は萎み出す。13年7月の最終レポート。強制適応について記述が見られなかった。具体的方向性やスケジュールを明記しないので08年の予定表を事実上撤回したと受け止められた。08年の首脳宣言。08年にはリーマン・ショック。世界的金融危機を。米国は経済に関する自信を喪失?一旦は歩み寄ったがその後は自信を回復。Europaでは各国のデフォルト危機。08年にオバマ大統領が。スタッフレポートでは根本的違い。品質への疑問、強制適用に対する反対。結局米国の戦略は自国基準は保持しつつ積極的に関与して受け入れ可能にするというもの。
日本における会計基準のグローバル化。10年現在、強制適用の予定はない。歴史。レジェンド問題。日本企業が作成した英文の財務諸表の注記と監査報告書。日本の会計基準と監査基準で、警告の説明文。レジェンド項目。不良債権の不透明な処理が国際的に受け入れられず。不良なものを資産に計上して損失を先送り。警告文が。国際的に評価されていたとは言い難い。第二次橋本政権。会計制度改革を。日本版会計ビックバン。設計主体も企業会計審議会から01年に民間の会計基準委員会という主体が設置。会計基準の設定と金融庁の承認。今日まで世界的に見ても遜色のない高品質な会計基準が。米国の会計基準に学ぶ。レジェンド問題でも日本が米国に従い英語を訳せば警告文はなかった。米国基準に従う形が認められる。以降は日本企業であっても米国基準での開示を行っている奇妙な現象を。世界経済第2位の地位。国際会計基準の同等性評価の対象に。米国カナダと同等。07年には強力合意。東京合意がかわされる。なかなか国際会計基準の強制適用は進んでいない。方針が揺れている。09年の6月に金融庁が中間報告を。判断時期を11年と目処を。11年6月に東日本大震災の影響などで金融大臣が強制適用を撤回。5年から7年の準備期間を。戦略としては結論を出さずに。日本基準を踏まえた収斂と任意適用の積み上げを。13年6月に当面の方針を公表。グローバルな基準改善において日本の貢献を。日本基準の維持の重要性。任意適用の積み上げが。具体的な対応方針。任意適用の要件の緩和。単体開示の簡素化など。IFRSの適用の方法。単一で高品質な国際基準の位置づけになっているが、現行の内容については基本的考え方として受け入れがたい点や実態にそぐわないこともありコストが課題になる。完成版ではなく開発中の項目も存在。決定版が存在していない。IFRSの適用の方法。そのものを受け入れるのではなく、包括承認など。ピュアIFRSをすべて受け入れるのが。修正版IFRSを受け入れる。自国基準への取り込み。個別承認。国債事情を配慮してIFRSに近づける。エンドースメントアプローチが各国では多い。修正を何処まで認めるかが問題。フィットしたものに。修正が多くなればジレンマが出てくる。関与具合の割合により発言権を決める。どの国も設定にはcommitしていきたいが、強制適用には至っていない。せめぎあいがあって。椅子を用意すると迫ってきている。文字通りピュアIFRSという高いハードルは想定していない様子。その他のコンバージェンス国が離脱するかもしれない。任意適用要件を緩和して企業を増やす戦略を取っている。椅子も欲しいが国内の基準とのすり合わせを考えなければならない。
国際基準は誰のためのルール?多種多様。ピュアIFRSのエンドースメントを経ずに自国基準としてそのまま受け入れている国は例外的。代表例とされるEUにおいてもエンドースメントアプローチが採用されている。タイではIFRSの強制適用しているが、古い。単一で高品質な会計基準の策定という志は高いが、各国の思惑が絡み合う政治経済の問題に。日本が世界的にどのような貢献をして存在価値を高めるかは重要な課題。国際的活躍だけでなく自国の会計基準との共存も。
国際財務報告基準。米国対EUの覇権争いとは別に、会計基準の変更で導入に際し多く儲けようとする会計士集団が主導している?資金拠出者の一覧が。13年度版では346万ユーロのEU。四大国際会計法人。会計法人業界の寄与。日本も多額の拠出を。公的機関だけでなく民間からの拠出も目立つ。基準設定のメンバーとしてグローバルな貢献をしようとする機関が。ビジネスチャンスとする団体。ロビー活動をする企業。IFRSには様々な思惑が絡む。

 

グローバル化と私たちの社会 (放送大学教材)

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