普段から健康支援をどのように出来るかを考えていく必要がある。自分自身だけではなく地域住民全体の健康についても。
星旦二。国際生活機能分類、ICF。WHOによる。世界保健機関。障害者の分類ではない。全ての人を対象にした国際的に共通した生活機能分類の1つ。このモデルを活用して生活機能の維持のために住民の参画と機能の維持のための環境整備。様々な事例を。その効果について。
国際生活機能分類。WHOは01年に国際生活機能分類、ICF。病気や疾病の帰結としてだけではなく健康の2要因として生活機能と背景要因の視点から構造的に捉える。この分類では包括的な生活機能を。生活環境を構造的に捉えたり個々人の肯定的な側面とも連動させ各要因を構造的に整理。背景要因。個人の生活。背景全体を指す。背景要因は個人の因子と環境の因子から。個々人の健康状態の背景因子。環境因子。個々人の生活や人生の背景を作る外的世界のあらゆるものを。その中には物的世界や人間関係や社会制度や法律などが。個人因子。性別年齢別社会的状況や居住地や家族関係や会社の関係。地域全体も指す。
生活機能。心身の機能。身体の構造。活動と参加の包括的な用語。ある健康状態にある個人の因子。相互作用の中で肯定的側面を示す。心身の機能。身体系と心理系。身体の構造。各器官と構成。身体は様々な器官で。それが相互に支援しあいながら。活動。様々な課題や目標に対して個々人が組織的に対応することを指す。活動には様々な活動の制限が。様々な課題や目標を達成するための活動における困難。参加。生活と人生場面への関わり。社会的観点。参加の制約。個々人が活動を行うときに生じる困難。ICFは全ての要素を踏まえて障害があったりすることのみを捉えるのではなく参加や機能を含め、環境因子が整っていれば参加が可能に。健康状態を総合的多角的に背景因子を含めて捉える。ICFは心身の機能が低下しても環境因子、特に周囲や職場などの支援、公的な機関からの支援などの体制が整っていれば活動の参加が可能になる。健康で豊かな生活が育める。条件整備が整う。特性と意義。ICFの最大の意義は、障害者の分類ではないということ。全ての人の機能的な分類。主体性や参加に力点をおいて支援環境を視野に置く。この分類は世界的に共通する枠組み。
国際生活機能分類。ICFを活用した健康支援。展開する上での3つの要点。理念。健康支援の戦略。健康支援する新しい方法。新しい健康支援の理念。健康日本21。00年に厚生省が示した健康日本の総論の理念。住民第一主義。インフォームド・チョイス。契約を結ばなくても良い自由を含んだ。最先端の情報を提供された上での意思決定をするのはエンドユーザーである住民など。専門家に因る価値を持った判断をしない。数学の問題を解く時間がかかるのが悪いわけではなく、風邪を引くのが悪いわけでもない。多くの作品を残して早世した作家が悪いとは言えない。ゼロ次予防。人々が健康になるには努力だけでなく支援環境の整備を。我が国で展開されている健康日本21の基本理念。健康を支援する人も理念を重視しながら健康支援のサポートやコーチングを。健康支援戦略。ハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチ。生活習慣病の日々の生活習慣と関連する疾病。健康増進施策として早期に発見して進行を予防するアプローチ。集団全体を。ポピュレーションStrategy。早期発見早期治療。リスクの高い集団。血糖値の高い集団や運動ができにくい集団などへの。ハイリスクアプローチ。健康施策的なアプローチ。具体的に高血圧を1つの事例として。高血圧をできるだけ安定させるためのハイリスクアプローチ。診断して治療につなげてリスクを半減させる。脳血管障害を15%減らす。血圧が高めな人が医師のサポートのもとで看護師や栄養士の援助で。集団的アプローチ。全ての集団が対象。より低い血圧にシフトさせる。脳血管疾患を30%減らすなど。病気全体の罹患率。病気になる数を減らしたり死亡率を減らしたり。そのための方法。学校給食と連携して野菜を摂取するメリットの学習。飲食店の協同組合と連動してラーメンの塩分を下げる。健康的な職場。バランスの取れた食事が提供され栄養士が支援活動をする。学校給食や飲食店。ヘルシーカンパニーの力を。上手にコントロールする。日本人は山の幸や海の幸が豊かに。繊維質の多いバランスの取れたタンパク質を取れる極めて恵まれた国民。単に薬を飲み個人の努力だけではなく他の力、漁業組合や農協などの力を借りて疾病構造をリスクの少ないものに。血圧の高い集団が手をつないでウォーキングのグループを。更に集団のアプローチ。血圧がコントロールする。寒くない住宅に住む。建築士の力を借りて。風呂場やトイレの温度差を少なくする。新築住宅やリフォームで健康住宅に。血圧のリスクが下がる。ハイリスクアプローチと集団全体へのポピュレーションアプローチ。
健康を支援する新しい方法。高齢化社会に於いては疾病を持ちながら豊かに生活することが期待される。様々な条件の中で身体の機能が低下して日常生活に制限が。経済的な支援などの環境因子。活動や参加が可能になることがよくある。ICFモデルを活用して個人の障害や疾病が原因になり参加しづらくなるのではなく参加が促され機能が維持されてQOLが高まることを理解する。身近な事例。先進国の中で地下鉄に車椅子では乗れない国が日本だったが、最近はそうでもない。しかし小さな駅では問題。ノンステップバス。自宅も同様。小さな段差で転ぶことがあるので解消するためにDIYを。健康住宅においては温度較差のないものを。湿度もとても重要な要因。冬の間は部屋が乾燥しやすい。湿度が低い住宅に住む高齢者。より要介護になりやすいという研究成果が。一方で特に夏においては湿度が上昇する。もっとも高い地域は日本では沖縄。昭和60年代までは世界で最も長生きの地域。現在では47都道府県の中で男性では30台に。沖縄は戦後は緑に包まれた木造住宅に住んでいた。台風の被害で鉄筋コンクリート造に。多孔質が砂。砂の中の塩分を完全に除去できずコンクリートの質が良くなかった。肺胞が機能しづらくなく永続性肺疾患。沖縄の疾病構造が異なるのは永続性肺疾患だけ。とても高い。沖縄の寿命に影響したのではないかと推定される。原因はカビが中心だが喫煙率が高い特徴も反映されているのでは。湿度により健康に影響が。アレルギーになりづらい住環境にも配慮を。集団アプローチで重要なポイント。健康住宅。日本で最も高断熱、冬場に心疾患が低いのは北海道。部屋別の温度較差がない。死亡率、循環器疾患の。しかし最近は肺がんが有意に多いことが発見された。環境の問題。住宅の機密断熱をしっかりすることは空気の質を悪化させる。かつては開放型の石油ストーブ。喫煙率が高い。汚染がなされたと推定。健康は様々な空気の質などの屋内環境に影響される。市町村や工務店などと手を結んで。疾病の予防に関する健康支援のアプローチ。集団的なアプローチとハイリスクアプローチの2つが重要。また環境因子が重要であることも。最先端の健康情報を共有しながら人々の組織的なアプローチの。地域全体の健康を高める。
WHOが提案する健康支援の枠組み。従来の支援方法は患者を専門家が指導するというアプローチ。患者を主体に位置づけて仲間家族周囲の人のサポートで可能な限り患者を中核にしたコーチングをしてQOLを下げること無く生活をする支援が望まれる。医療関係者が主体であるものから患者や家族の主体性を尊重したプロセスの中で力量を形成することを目指すべき。アルコール中毒になった患者が断酒会を結成して断酒活動を展開して周りにも理解を深めて貰い疾病予防に。断酒会の会長をすることで自分自身の再発が防げる。力量形成の一例。病気そのものではなく病気がどういう要因や背景で。何故肺がんになったのか。何故冬に循環器疾患で亡くなるのが。環境にフォーカスを。本人の参加を促しながら健康の獲得を。健康を支える基盤となるのは社会経済的要因も重要。直接に健康長寿を決めるのではなく一定程度の経済要因があれば精神的健康を保持しながら結果的には要介護にならず健康長寿を支える。
まとめ。WHOは01年にすべての人を対象にしたICFを提案。様々な疾病の帰結として障害を捉えるだけでなく望ましい健康状態への要因として背景要因などを示す。包括的な生活機能を重視して機能的に構造的に。肯定的側面にも連動させて。ICFモデルの活用を。持続可能な社会と類似。支援環境として経済や屋内外の環境。地域の環境も含めた支援環境を整備して健康支援を出来る体制を。本人の主体的な参加が不可欠。文献も。