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🛡子供の安全を守る犯罪防止策🚸 生活リスクマネジメント第10回(その6) #放送大学講義録

子供を地域社会で育てるという意識が必要なのだろう。

 

--------講義録始め-------

 

生活者レベルや地域における犯罪への対処方法について述べていきたいと思います。各生活者レベルでは、犯罪に対するリスクマネジメントが行われます。その方法は、第7回の授業で述べたように、リスクマネジメントプロセスに従ったものです。このプロセスでは、リスクの分析として、防犯チェックリストを活用して犯罪被害の発生のしやすさやその結果の深刻度を推定します。特に、小さい子供がいる家庭や高齢者、一人暮らしの女性などの場合、他の家庭とは異なるリスクがあり、その頻度や強度も違ってくるでしょう。それゆえ、自分や家族にとってのリスクの頻度と強度を正確に把握することが大切です。

リスクの分析の後、リスクの評価を行い、リスクの深刻度や対処の優先順位を定めます。その後、リスクの対処方法の選択と実行のステップに進むのです。第7回の授業でも触れたように、リスク対処には事前の管理と事後の管理が必要です。犯罪というリスクに関して、盗難保険を通じたリスク転送や、万が一のための貯蓄というリスク保有は考慮されますが、犯罪というリスクに対しては事前管理が最も重要です。具体的には、事前にリスクを低減させるためのリスクコントロールが求められます。犯罪の被害を避けるために、リスクの防止や軽減、分散にコストをかける取り組みが必要です。

子供に対する犯罪への対処に焦点を当ててみると、子供を守るためには犯罪者、ターゲット、環境の3つの要素を考慮する必要があります。環境に関しては、子供にとって危険となる状況を変えることが重要です。例として、外からの視界が悪い公園や人通りの少ない道、管理が不十分な公園や住宅地、子供が一人で歩かなければならない状況などが挙げられます。これらの環境を変えるために、防犯カメラの設置や、見通しの良い公園の整備、通学路の確保などの物理的な対策が必要です。さらに、社会的な対策として、子供が一人でいる状況を避ける、友達と一緒に登下校する、家族に迎えに来てもらう、危険な場所への近づきを避けるなどの取り組みが考えられます。

最後に、ターゲットとしての子供を守るための対策として、防犯教育が不可欠です。この教育は学校や家庭、地域で実施されるべきです。