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取引の対象(民法第5回)♯放送大学講義録

以下は改正前の民法に即しているので注意すること。

 

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ーーーーー講義録始めーーーーー

 

取引の対象には物と権利があります。 物権と債権もその一例です。 無体財産権も重要な要素です。

物の意義は、民法85条で有体物と定義されていますが、これに限定されません。 例えば、盗電や人の臓器、血液などの身体組織も含まれます。 これらは、臓器移植法や製造物責任法、輸血用の血液に関する法律で取り扱われます。 集合物は取引において重要です。 たとえば、工場などは1つの担保目的として扱われます。 複数の債権も1つの集合物として扱うことがあります。 主物と従物の関係もあります。 例えば、池の中の鯉は従物にあたります。 抵当権の効力は民法370条により、付加物に及ぶとされています。

不動産と動産の区分も重要です。 不動産は、民法86条1項により、土地及びその定着物と定義されます。 これには樹木や山林取引が含まれます。 土地とは別の不動産として認識されることもあり、その明確な識別方法が立木に関する法律に定められています。 建物は、土地とは別の不動産として扱われ、建物登記簿に記載されます。 動産は、土地と定着物以外のものを指します。 例えば、車は動産に含まれますが、民法369条1項により、自動車や船舶、航空機は特別の登記簿があり、法的には不動産として扱われることもあります。

物権は、物に対する直接的かつ排他的な権利です。 物権は恣意的に創設されないため、物権法定主義が採用されています。 民法176条により、物権的請求権、特に所有権が規定されています。 物権を有する者は、侵害者に対する請求権を持ちます。 この請求権を公に示す必要があり、これが公示の原則です。 不動産における公示方法は登記です。 公示を信頼した者は、その公信力に基づき保護されます。 民法192条では、動産についても公示が認められています。

物権の分類には、占有権、所有権、制限物権があります。 所有権を制限する権利として、用益物権と担保物権が存在します。 法定担保物権と約定担保物権もあります。 用益物権には、地上権が含まれます。 地上権は、民法265条により、建物利用のために取得されます。 賃借権との相違は、借地借家法によって規定されます。 借地権は、借地借家法の同一の規律に服します。 永小作権は、民法270条により、耕作や牧畜のために設定されますが、社会的意義がないとされています。 地役権は、民法280条で、自分の土地への通行などの権利を定めます。 入会権は、共有の性質の有無に応じて、入会近代化法により徐々に解体されています。担保物権には、典型担保と非典型担保があります。 留置権は、例えば時計の修理についての権利です。 先取特権は、他の債権者に先んじて権利を行使するものです。 非典型担保には、譲渡担保や仮登記担保などがあります。

債権は、作為や不作為を求めることができる権利です。 発生原因には、契約、事務管理、不当利得、不法行為などがあります。 債権の適法性は、社会的妥当性や公序良俗に反してはならないという原則があります。 この原則は、民法の1条や90条、消費者契約法などで規定されています。債権の実現可能性も重要です。 原始的不能の場合、契約は無効とされ、債務不履行の責任は発生しません。 後発的不能の場合は、民法415条に基づき、信頼の保護が考慮されます。 確定可能性に関しては、将来発生する債権も譲渡可能であり、時間的制約は考慮されません。 これは平成11年の最高裁判決によるものです。

債権の効力保全に関しては、第三者による債権の侵害に対する救済が認められています。 侵害者の主観的要素も考慮されることがあります。 債権の保全として、債権者代位権があります。 これは、債務者の行為を代位することができる権利です。 被保全債権の問題や債権者代位権の転用、賃借権の問題も含まれます。 無資力である必要はなく、金銭債権である必要もありません。 詐害行為取消権は、民法424条により、訴訟を通じてのみ行使できます。

無体財産権には、著作権や特許権などがあります。 これらは特別法に基づいています。