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脳と心‐分子生物学者がみた精神医学‐1部品の科学と全体としての脳(1)#放送大学講義録

応用科学と基礎科学の関連付けは難しいのだなあと感じる。

 

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-----講義録始め-----

 

糸川昌成医師は精神科の医師であり、彼の専門は応用科学と基礎科学の両方に及びます。応用科学では、「役に立つ研究」、つまり具体的な病気の治療に焦点を当てます。一方で基礎科学では、DNAの研究のような基本原理の解明に注力し、例えば統合失調症の治療法の開発を目指しています。彼は研究と診療を両輪として捉え、遺伝子工学の分野では特にマウスをモデルとして使用しています。

彼の仕事は臨床と基礎の両面にまたがり、様々な文化的背景からの影響も受けています。例えば、彼はアメリカ文化の無防備な摂取について言及し、カラーテレビやエンパイアステートビルを例に挙げています。アメリカへの憧れを東海岸への旅で実現し、彼は異文化の中で独自の見解を持っています。

糸川医師は、臨床的な直感におけるバイアス(偏見)にも言及しており、アジア人と欧米人との比較において、文化的な違いが臨床へのアプローチに影響を与える可能性を指摘しています。彼は、個人差を打ち消すために検体の匿名化や単一の原因による問題解決を重視します。統合失調症を「巨大な症候群」として捉え、症状から疾患へのアプローチを模索しています。

また、彼は医療保険制度についても言及しており、民間保険の多様性やそれぞれの細かな条件、そして適用される保険が人によって異なる現状について触れています。彼は日本の医療システムを「社会主義的」と評し、先進的な医療と使いづらい後進的な側面の分裂、さらには国家社会における様々な事象の混在について指摘しています。